魔法の学園と誤った呪文
ここは名もなき魔法のある世界。そして魔術師を育成する学校での話。
俺は幼馴染のレイカに相談を受けていた。
レイカはきれいな銀髪に赤いい瞳を持つ。この学校で一番人気の女の子だ。彼女は今朝から元気がなくどうしたのかgと心配していたところでの相談だった。
「ねぇ、ライ。また先輩から手紙受け取ったんだけど」
「また、告白?」
「たぶんね。断るの面倒だから代わりに行ってくれない?」
「それはまずいだろ」
「大丈夫、私に策あるから」
お昼休みにレイカからそういう相談を受けていたので放課後に教室でレイカを待っていた。そして少ししたところでレイカが教室へとやってくる。
「ごめん、待った?」
「いや、大丈夫だ。こっちも掃除が今終わったところ」
「それなら、代わりにお願い【シェイプシフト】」
レイカはそう言うと呪文を唱えて俺に魔法をかける。すると俺の周囲を霧が纏う。
「お・・・おい・・・レイカこれ大丈夫なんだよな」
俺がそう言いつつも声が少しづつ高くなっていくることがわかる。そして霧が晴れると俺と同じ目線にレイカの瞳があった。
「よかった。うまくいったのかな?」
レイカはそう言いながら手鏡を俺に向けてくる。そこにはレイカと同じ見た目になった俺の姿が移っていた。
「なるほど、これで代わりに断ってくれってことか。はぁ、それで断る理由は?」
「そういうこと。理由はね。相手のことがわからないっていうのと好きな人がいるっていうことで」
「要するにいつものってことか」
「まぁ、そうだね。それと言葉遣い気を付けてね」
「わかってるよ」
俺はそう言うと呼び出された校舎裏へと移動する。するとそこには学校の2年生の男性がいた。
「ごめんなさい、遅くなりました」
「いや、大丈夫だ」
男性はそう返してくれて本題を伝えてくれた。
「わざわざ来てくれてありがとう・・・実は・・・レイカさんのこと一目ぼれしました。俺と付き合ってください」
男性はそう言うと俺に手を差し出してきた。私は出された手を握ることなくあらかじめレイカに言われたことを伝えてやんわりと断る。そしてぼろが出ない様に踵を返して帰ろうとした。だけど聞いた相手はここで諦めてくれるかと思いきや諦めることはなかったようで急に俺の腕を掴んできた。
「えっ!ちょつ・・・ちょっといきなり何?」
私は腕をいきなりつかまれてぞくっと鳥肌が立つ。それに少し違和感を持ちつつも何とか腕を振りほどいて走ってレイカのところに戻ることにした。
「【テレパシー】」
テレパシーの魔法による念話でレイカがどこにいるかを確認すると焦ったように雰囲気を出しつつ今は自宅の自室にいることを伝えてくれたので、走ってレイカの家へと行くことにした。
「ありがとう?どうしたのそんなに急いで」
俺はさっきのことをレイカへと伝えるとレイカは申し訳なさそうに私の頭を撫でてくれた。そしてその後に驚きのことを伝えてくる。
「えっと・・・申し訳ないんだけど。呪文が少し間違っていたみたいでさっきかけたシェイプシフト解けなくなっちゃった」
「えっ!?」
俺はレイカの言葉に驚きの表情で固まるしかできなかった。その表情のまま俺はレイカの部屋へと連れていかれる。そしていくつか質問を受けた。
「ライってクリアって使えるよね?」
「えっ?そんな呪文使えないよ」
「そっかァ、それなら私が手伝うしかないか基本的にこの家に住んでいいから解除方法見つかるまで一緒に住んでくれる?」
「別に問題ないけどもしかして寝る部屋は同じじゃないよね?」
「もちろん、同じなわけないじゃん。もしかして変なこと期待した?」
俺の言葉にレイカはいそいそと戸棚から出した薬をいくつか出してくる。そして出した薬について説明してくれた。
「まず、これはクリアの魔法を封じた魔石。これを定期的に使ってね。そしてこれがトリックの魔石これでライが出席しているということにするよ」