#5初めての依頼
零夜がギルド登録し数分程たった時、
「この依頼なんでどう?」
「ん?どれ?」
雫の手にしている依頼用紙には、この前倒した水晶鹿3匹の討伐依頼だった。
「えっと、報酬は、、、銀貨18枚か。いいんじゃないか。」
「水晶鹿の討伐証明部位と肉の買取価格も高いしね。」
ちなみに銀貨とはこの世界の硬貨の事で、上から
光金貨1枚=金貨10枚(1000万円)
金貨1枚=光銀貨10枚(100万円)
光銀貨1枚=銀貨10枚(10万円)
銀貨1枚=光銅貨10枚(1万円)
光銅貨1枚=銅貨10枚(1000円)
銅貨1枚(100円)
らしい。
つまり、この依頼の報酬は日本円で18万円程となる。
「じゃあ、カウンターに依頼用紙を渡してくるね。」
「頼む。」
雫が戻ってきた時零夜はふとこう思った。
「そういえば雫の武器はなんなんだ?」
「私の武器は双剣よ。あ、でもこの前の依頼で壊したんだった、、、。」
そう言って雫はガクっと項垂れる。
「ねぇ零夜。依頼に行く前に武器屋に行こうよ。ちょうど買い替え時だったし。」
「ああ、分かった。」
2人はギルドを出て武器屋へと歩いていった。
「いらっしゃい。今日は何をお探しで?」
「私が使う双剣が欲しいんだけど。」
「かしこまりやした。双剣はあっちでっせ。」
「うーんどっちがいいだろう。ねぇ零夜はどう思う?」
そう言って雫は2つの双剣を指さした。
片方は片刃の小太刀の様な少し長い斬るための双剣だった。
もう片方は両刃の少し短い動きやすそうな双剣だった。
「雫はどんな戦い方をするの?」
「私は手数と一撃の強さのバランスをとった戦い方だけど、、、。」
「ならこっちの方がいいと思うけど。」
そう言い片刃の双剣を指さす。
「じゃあそっちにするわ。おじさんこれいくら?」
「これですかい?これは銀貨6枚でっせ。」
「じゃあはい。」
「毎度あり!」
「ありがとうございました。」
「よし!零夜!早く行こう。日が暮れちゃうよ。」
「ちょっと待てよ!まだ時間はあるんだから!」
「置いてっちゃうよ〜」
2人ははしゃぎながら魔の森に向かって行った。
「水晶鹿いないね。」
「どこにいるんだよ!」
「あっそうだ!」
「何?なにか思いついたの?」
「ああ。」
「探索」
「うわっ」
「どうしたの?」
「いや、なんでもない。」
零夜は心の中でこう叫んだ。
『大雑把すぎだろ!!』
そう『探索』は大雑把にしか分からず現在地も分からないため近くにいるかも分からないのだった。だがこの時零夜の頭の中にはある推測が浮かんだ。
『んっ?待てよ地図と合わせればいいんじゃね?』
「合成魔法 探索&地図」
「よし向こうに行けば4匹位固まっているな。」
「零夜の魔法って凄いね。」
「とにかく討伐しよう。」
「そうだね。」
〜3分後〜
「いた!」
雫が叫ぶ。視線の先には4匹の水晶鹿がいた。
「創造・刀」
零夜はすぐに呪文を唱えた。
零夜の手の中に刀が現れる。
ズシャッ
1匹の水晶鹿の頭が零夜の刀によって宙を舞う。
「雫!そっちに1匹行った!」
「了解!」
雫の双剣は水晶鹿の心臓辺りを切断した。だが、傷は浅い様だ。
「はぁっ!」
雫のもう片方の剣が同じ辺りを切断した。
今度は仕留めた様だ。
「創造・2丁拳銃!」
零夜の手の中に新しく2丁の拳銃が現れる。
零夜は拳銃の照準を別々の水晶鹿の頭に合わせ、引き金を引いた。
ダダン!
同時に2つの銃口から火花と音が出る。
ドスドス!
2匹の水晶鹿の頭に銃弾が当たる。
「これで片付いたな。」
「でも素材どうしよう、、、。」
「あっ待って。」
「収納」
「わっ!」
零夜のその一言で水晶鹿の死体が消えた。
「もう驚くのも可笑しくなってきたわ。」
そう雫は呟いた。
「なんだよそれ。まぁ良いや早く街に戻ろう。」
「そうだね。」
少し空が暁色に染まり始めた頃2人は街に向かって歩きはじめた。
どうもyamaneくんです。前回に続いてご報告というかご協力してもらいたいことがあります。
今後の内容でして欲しい事や、出してもらいたいものがありましたらご感想として頂けると嬉しいです。あっでも普通に感想もお待ちしているのでどんどん書いてください。また、ブックマーク登録等もお願いします。
では。