#10鉄壁の巨人
「買い物は楽しめた?」
「まあ、ちょっとあったけど楽しかったわ。」
雫の問いにアイナが答える。
「何かあったのか?」
「いいえ。なんでもないです。」
ユイナがそう答えるが、ますます不思議に思えてくる。
「明日からは依頼を受けるの?」
「うん、そうしようと思ってるけど。」
話題を変えるようにアイナが聞き、雫が答える。
「じゃあそろそろ寝ようか。」
「そうだな。」
雫の話に相槌を打ち今日は終わった。
〜街のギルドにて〜
「この依頼はどう?」
「んっ?なになに…神金石巨人2体の討伐か。報酬は…銀貨40枚か。いいんじゃないか?」
雫の見つけた依頼をユイナとアイナに聞こえるように読み上げる。
「2人はどう思う?」
「銀貨40枚ならいいんじゃない。」
「零夜さんいつもそんな感じですよね。」
「あー確かに。零夜いつも同じように読み上げてるよね。」
「そうか?」
そんなことを言ったユイナと雫に言う。
「私、依頼手続きしてくるわね。」
「ああ、頼む。」
アイナが依頼用紙を外してカウンターの方へ持っていった。
〜依頼場所へ移動中〜
「もう倒壊寸前だな。」
「そうだね。」
零夜と雫が指す方向にはかなり年季の入った今にも崩れそうな廃鉱があった。
「でも本当にここにオリハルコンゴーレムはいるのかしら?」
「確かになー。」
アイナの言う通り辺りは静まり返っていた。
「探してみるか。合成魔法 探索&地図」
「後ろにある崖の向こう側に丁度2体いるな。」
「階段みたいなのもあるし簡単に越えられるわね。」
「なあ。俺、崖の上から狙撃で支援してもいいか?」
「いいですけどオリハルコンゴーレムに銃が効くか分かりませんけど。」
ユイナが聞いてくる。
「それは大丈夫。」
「もしかして前に練習で使ってたやつを使うの?」
「ああ。」
「あれなら大丈夫ね。」
「そんなに威力が強いの?」
「うん。凄い威力だった。」
「なら大丈夫ね。」
「そういえば、オリハルコンゴーレムの中からだったら攻撃って通じるか?」
「多分大丈夫だと思います。」
ユイナが零夜の質問に答える。
「何するつもり?」
「失敗した時には榴弾を使うんだ。」
「榴弾?」
「雫は分かるだろ。」
「爆発するやつ?」
「爆発よりも破片を飛ばす銃弾だな。」
「零夜に1体任せるわね。」
アイナが少し無茶を言う。
「はぁ、速攻で片付けて支援するからな。」
「よろしくお願いします。」
「じゃあ、行こうか。」
雫にみんなが続く。
「みんなが着いたらすぐに1体片付けるからな。」
「わかったわ。」
みんなが着くまで零夜はスコープの倍率の設定やバイポッドなど対物ライフルの用意をしていた。
「あっ。オリハルコンゴーレムに気づかれた。」
〜雫視点〜
「やばっ!見つかった!」
雫が双剣を抜刀し切りつけた。
ガチャン!
「硬ったァ!痛ったァ!」
「零夜はまだなの!?」
アイナが言う。
〜零夜視点〜
「戦闘が始まったしそろそろだな。あっやべっ、マガジン忘れてた。」
ガチャッガコッ
「核は中心だったな。」
零夜は普通の徹甲弾をリロードし、標準を合わせる。
ガンッ!
〜アイナ視点〜
『私も雫も剣だから攻撃が効かない。ユイナの魔法で何とか持ちこたえられてるくらいだわ。』
ガンッ!
『あれは核も貫通したわね。』
「そろそろ零夜の支援が入るわよ!」
〜零夜視点〜
「よしっあいつはもう大丈夫だな。次はみんなの方だけどあっちも俺が片付けた方がいいな。」
ガンッ!
「やべっ、ずれた。」
〜雫視点〜
「零夜ミスったなぁーっ!」
「雫!早く核を!」
「そうだった。」
ガシャンッ!
「これで終わりね。」
どうもyamaneくんです。
少し投稿が遅れてすいませんでした。次は近いうちに更新できるようにします。
ではまた。