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NDK黙示録  作者: つくも拓
第2章 トナン編
60/72

彷徨える吟遊詩人 (インターミッション)

上位階梯世界の場面はなしです。

モニターを観ながら三人の監察官達は溜息をついていた。

「サバーフ師、あれ、グレーテルですよね」

「レイブン師もそう思いますか」

地上に存在いるのなら魔王として降臨した筈である。なのに……

「腐女子から追っかけにジョブ・チェンジしただけ…に見えるのですが」

「「……」」

もう溜息も出なかった。

「ルキアス君、これはどう言う事かな?」

ンラクはルキアスの方に顔を向ける。

顔はいつもの様に穏やかな笑みを浮かべているが、目は光を宿していない。

「まあまあ、ンラク師。ルキアス君が怯えているじゃないですか。

要はミダレが集まればいいんですよ。集まりさえすれば、ね」

ンラクを窘めるかの様な発言をするレイブンの顔からも表情は消えている。サバーフの顔も同様だった。

私の所為じゃない!!

ルキアスの心の叫びは音声にならない。反骨精神さからうきりょくはとうに消え失せている。ルキアスにできる事は猿轡をはめられ縛られたまま身悶えする事だけだった。

「「「まあ、お祈りでも済ましておきなさい」」」

ルキアスの目から涙が溢れた。


ルキアスが地獄の一丁目で煩悶している時、エリア9-Dのモニターをハッキングし地上の様子を窺っている一団がいた。

「まさか……」

「グレーテル女史が転教ころぶなんて…」

「転んだ」「転んだ」「転んだ」………

「処断が必要ですね」

「処断すべし」「処断すべし」「処断すべし」…

「異議なし」「異議なし」「異議なし」……

既に異端審問の様相を呈している。

グレーテルを擁護する声もあったが大勢に揉み消された。

「では、彼女グレーテルの具体的な処断について、皆さんのご意見を伺いたいと思います……」


喧々諤々と会議は続く


上位階梯世界にも嵐が吹き荒れようとしていた

短くてすみません。

しかし、ルキアスってなんか苛めたくなるなあ……

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