伝説の復活 プロローグ
お待たせしました。
第2章開幕です。今回は3話構成。
第1話 伝説の復活
第2話 彷徨える吟遊詩人
第3話 神話の始まる時
トシは今回こそ活躍するのか? トリックスターとは何か? 第3章はあるのか? とりあえずお楽しみ頂ければ幸いです。
エリア9-Dを管轄している上位階梯の3層に所属するレイブン、ンラク、サバーフの3人は、モキータに替わるミダレ回収の起点となる街を物色していた。
「…疲れましたな」
3人の表情には疲れが浮かんでいる。アポカリブス・ファイルを作りたがる希望者が増えたはいいが、グレーテル・レパーサの様な者達が殆どだったからだ。
「あやつ等は任務の意味が分かっておるのか?」
「聞くだけ無駄でしょうな」
展開を思い出すだけでげっそりする。
「…気を取り直して、候補地を選びますか」
「レイブン師、一つ提案があるのですが」
「提案と申されますと?」
「ファイルを作る者に候補地を選ばせるのですよ」
「ほう」
「自らの得意分野を活かせる地を選び、ミダレを生じる」
「妙案ですな」
「では、誰を司政官に?」
「ルキアスではいかがですかな?」
「少しヤンチャでは?」
「良いではないですかな。才ある者にチャンスを与えるのも年長者の務めかと」
ルキアス・バルゲリオスはエリア9-Dの資料を一瞥すると一つの街を指した。
「こちらではいかがでしょう」
「ルキアス、理由を聞かせて貰って良いかな」
「ここはこの星では珍しく、三つの街が隣接しております。火種があれば三つの街の間で諍いを起こせると愚考します。そして火種は既に街に一つ。
そして街の外からも一つ。
私にお任せ頂ければ相応の物に育てて見せましょう」
白羽の矢が立った街はトナンであった。
A&N✳︎74●D●@85789
街に伝説あり
伝説を継ぐ者、三つの街に覇を唱えんとす
龍の幼子、街を襲い
巨悪が伝説と幼龍を悪に染め
新しい時代が幕を開ける
本編は次回から




