表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
All blood  作者: GUILTY
プロローグ
2/14

一話

初回なので連投

 それは数時間前の事─────




 いつも通りの駅。

 人が多く雑多な喧騒に溢れていた。


 いつも通りの駅で、いつも通りに切符を買い、いつも通りに電車で帰宅する。


 ただ、この日特別だった事と言ったら、普段と比べて早く仕事が終わった事だろう。

 昨日の内に資料を作っておいた上に、同僚からのヘルプコールを華麗に別の同僚に受け流して、約2週間振りに定時で帰ることに成功したのだ。


 受け流し先の同僚に睨まれてまで定時で帰ったのは、今日が俺の誕生日だからだ。

 今朝家族から、『お前の誕生日会をするから、帰りにうちに寄りなさい』とメールが来たのだ。

 うちの家族は区切りの歳は盛大に祝うという家族ルールがある。

 今回の場合は、祝·四十歳である。


 そんなわけで俺は今日、いつもより一時間近く早い電車に乗っている。

 しかも運良く、座席に座ることもできた。

 こうして座席に座っていると、普段は苦痛しか感じない電車の揺れが、ゆりかごのように感じられた。

 このまま眠ってしまおうと、瞼をとじた。


 だが、俺は眠ることが出来なかった。


 突然、浮遊感を感じた。


 驚いて目を開くと、さっきまでいたはずの乗客が、自分以外居なかった。

 そしてその先、窓の外に見えた町は─────




 ─────ミニチュアのように小さかった。




 落ちている。


 直感的に理解した。

 だが、そこから先が考えられない。


 何故?何処?いや、どうやって?


 疑問だけが空回りする。

 そうしているうちにも、どんどん町は近付いてくる。


 助けを、だれに?でも、──はやく、だめだ、

 ──このままじゃ、────死───────。






 今日は眠れなかった。だけど、気絶することはできたらしい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ