表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
546/1260

「nice body.」

「下々の祭りとはいえこんなににぎやかだってのに、一人でフラフラほっつき歩いてたのはどこの誰だったかしらぁ?」

「ですから、それはおたずねした通り――」

「あ、そっか! もしかしてあんた聞きたいことなんてのはただの言いわけで、本当はわたしにかまって欲しかったんじゃないの?」

「え?」

「そうなんでしょ! わたしと祭りを回ろうってつもりだったんでしょ! なぁにそれあんた、下心丸見えなんですけどぉー!? きゃはは、ういやつういやつ~!!」

「ぬ、むっ……?!」



 …………神域しんいきごとき感触。

 肩で揺れる髪をつかみ引っ張られ、顔を深い谷間に押し付けるようにして抱き締められる。

 冗談でなく窒息ちっそくしそうなほどの密度を持った肉。

 顔越しでも分かる、清水せいすいのような心地ごこち柔肌やわはだ

 こいつ……こんなものをぶるんぶるん揺らして歩いていやがったのか……!



 本当に、王女でなく影武者かげむしゃ娼婦しょうふである可能性は無いのか。

 低俗ていぞくな話だが――これだけの身体的スペックを持った者を、出涸でがらしとしてただ腐らせているだけなんてことが、本当にあるだろうか。



「ちょ……ココウェルっ」

「なぁによ。まさかぁ、っちゃったの? どうしようもない変態ねッ!」

「く、苦しいんです……!」

「あはっ……! 他ならぬわたしのおっぱいの中で死ねるなら本望なんじゃなぁい? オスとしてはぁっ!」



 ……加えてこの人との距離を測れない性格というか、好色家こうしょくかというか……事あるごと色事いろごとからませた下品な言葉を投げてくるのはなんなのか。

 明らかに、その……そういうこと(・・・・・・)に精通していなければ出来ない台詞せりふ回しではないか?



 いや、逆に露骨ろこつ過ぎて怪しくない、という可能性、も――――



「づッッッッッッッッ!!!」

「きゃっ!?」



 延髄えんずいをかき回されるような不快感が走り、堪らずココウェルを引きがす。痛みの呪いの発作だ。

 即座に発作を上回るショックを探して目を走らせたが――――幸か不幸か、背に悪寒がはしほどの殺意を感じ、吹き飛ぶように発作は去った。



「っ……、はあっ……!」

「ちょ、ちょっと……何よ、今のも頭痛みたいなもの? だ……大丈夫なワケ?」

「え、ええ……すみませんっ……」



 ――――ひとつずつ、呼吸をげる。次いで、引きがしたココウェルから手を離す。

 発作がぶり返してくる気配も無い。

 殺気のぬし――忠臣アヤメも、俺が王女から手を離したのを見て殺気を収めたようだ。



 ……全く。なんて厄介やっかいな病気だ。



「……寿命が、近かったりとかするの?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ