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始まりの始まり

その昔、魑魅魍魎が蔓延っていた時代。妖怪の王がいた。


その名は「九尾の狐」


人間の間では災いの象徴として。

そして神として崇め。畏れられてきた。


そして妖怪の間では絶対的強者。

天上の存在として讃えられてきた。


だが現代日本においてその存在は妖怪共々神話やおとぎ話の世界の存在として人々に知られているだけであった。



…………






「おーい菅原ちゃん!あと2袋セメント持ってきてくれや!」


「はーい!」


ガンガンゴンゴンと鳴り響く男だらけの工事現場で1人の女性が働いている。

耳までかぶる茶髪のショートカットにパッチリとした見るものを笑顔にしてくれる二重の目。美人よりも可愛らしさが際立つ顔をしている。

だが小柄ながらも約20キロのセメント袋を2つ乗せた一輪車を軽々と運ぶ姿はどこから見ても立派な土木作業員だ。



名前は菅原蕾すがわらつぼみ


高校卒業後両親の気まぐれにより進学できずアルバイトで生計を立ててる。


この仕事に就いてもう1年を過ぎていた。



「先に上がりまーす。お疲れしたー!」


「菅原ちゃんお疲れ!また明日な!」



就業時間が終わり蕾は愛車のマウンテンバイクに跨り帰宅する。


ちなみに21歳の若者でありながらオシャレはおろかメイクもしていない。ドすっぴんである。


(今日は何食べようかな~。食材は昨日買い込んであるから今日は直帰だ!)



いつもの帰り道。通いなれた道。いつもと違うのはアパートの近くの街灯の下に普段は見慣れないものが照らされていた事である。


(ん?なにあれ?動物?)


蕾はマウンテンバイクを降りゆっくりとその得体の知れない動物らしきものに近づいた。


(犬?猫?・・・動いてる?生きてる!!)


無類の動物好きの蕾はだだ単純に無警戒にその小さな動物らしきものを助けたいと近づきそっと背中を撫でた。

するとそれはスっと顔を上げ蕾を弱々しい顔で見つめた。


「よしよし!大丈夫?血は出てないけど事故にでもあったかい?よし!」

考える間もなくそっと小さな動画を抱き上げると片手でマウンテンバイクを引きながらアパートに連れ帰ることにした。


ほんの気まぐれ。この小さな動物を助けたい。ただそれだけの考えで蕾は自分のアパートへ連れ帰ったのだった。


これが全ての始まりだとはその時誰も気付かなかった。




はじめての小説投稿!ドキドキワクワクです!

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