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どうしてこうなった

いよいよ異世界です

ぶっちゃけステータス、スキル説明は好きな人向けなので読み飛ばしても大丈夫です。

 第2の人生、楽しくなる。


 そう思った時が私にもありました。


 ええありましたとも! だってそうでしょ。異世界転生ってそういうものでしょ! だってチートスキルも貰ったんだよ!?


 ……なんで……なんでゴブリンなの!?


 獲物を運ぶゴブリンを息を殺してやり過ごした後、膝から崩れ落ち、私は本気で泣きそうになった。


 〈必死に現実逃避しているところ恐縮ですがチュートリアルを始めます〉


 うわっ!?


 いきなり頭の中で誰かの声が響き、心の中とはいえ、変な声を上げビビる私。


 え? 何? 誰?


 〈女神様からすでに説明を受けているはずですが?〉


 私、あの駄女神に何か言われたっけ? 話半分で聞いてたからあんまり覚えとらん。


 〈はぁ……〉


 ……ため息吐かれた。


 〈すみません。では改めて自己紹介を〉


 この人結構マイペース。


 〈私は女神様に転生者のサポート役として生み出されたチュートリアルです〉


 ……え? 終わり!? ほとんど説明になってないよね!? 


 〈そうでしょうか?〉


 あれ? 私がおかしいの!? とりあえず貴女がチュートリアルって存在で、頭の中で話しかけてるのはこの際理解しよう。


 理解? ……うん。理解した! 呑み込み切れないけどもう理解した事にする。


 でも結局分かったの、貴女が駄女神に作られた事と名前がチュートリアルって事だけじゃん!?


 〈その通りですが?〉


 チュートリアルが自分の事、説明できてない!?


 〈私は転生者のサポートのために生み出されました。それが唯一の仕事です〉


 そんな大袈裟な。


 〈いえ、私はチュートリアルです。それゆえに一度説明を終えればそのままいなくなります〉


 は?


 〈私は貴女に知識を授けたら消え去るのみです。チュートリアルはそれぞれの転生者の方の境遇に、ある程度合わせてあるので使い回しは出来ませんから〉


 はっ? 何……それ? アンタそんなんで納得出来るのか?


 〈貴女が何を思おうとそれは変わりません。それが私ですから、それではチュートリアルを始めてもよろしいですか?〉


 使い捨てのような扱いに納得は出来ないが、自分の置かれている状況もよく分からないのでとりあえずチュートリアルにお願いした。


 〈それでは、チュートリアルを始めます。まずは貴女の現状から説明したいと思います〉


 ──あっ、うん、お、お願いします。


 なんとか出来ないか考えてて反応が遅れてしまった。


 ……自分の事だし今は聞くのに集中しよう。


 〈もうすでに予想はしているでしょうが、貴女が転生したのはゴブリンという種族です〉


 やっぱりか。確かに転生先が人間とは言われなかったけど、まさかゴブリンとは。


 ちょっと待てよ。ゴブリンと言えば───。


 〈そして現状ですが、貴女はゴブリンが攫ってきたエルフの女性から産まれたようです。また、貴女はゴブリンの中では、滅多に生まれないメスのミニゴブリンとして生まれました。因みに名前はゴブ子です〉


 うわぁ、この世界のゴブリンって可愛い方じゃなくて最悪な方か。


 でもまあ、滅多に生まれないって事はレアって事だよね? てか、名前なんとかなりません?


 〈いえ、必死にテンションを上げている所申し訳ありませんが、メスのミニゴブリンは生殖能力が無いので価値はありません。奴隷や家畜以下で、名前はこのゴブリンの群れから離れれば改名出来ます〉


 ガチ?


 〈はい。その中でミニゴブリンは普通のゴブリンからまれに産まれる劣等種です〉


 うぅ、嫌な予感はしてたけどさ。それってもしかして私……。


 〈恐らくは、アースガルド最弱種です〉


 キャラメイクからやり直させて欲しい……。


 〈そして一番の重要事項を一つ、貴女に伝えなければいけません〉


 マジで? もうこの時点でいっぱいいっぱいなんですけど!?


 〈はい、ミニゴブリンに転生した貴女の寿命は一ヶ月、約30日です〉


 ……えーと? マジっすか?


 現実逃避気味に聞き返した私は、チュートリアルがぶっ込んだ最大の爆弾に呆然とするしかなかった。


 〈そしてこれが平均的なステータスの比較です〉


 そう言ってチュートリアルは私の頭の中にステータスを表示する。


 数字が見える。どれどれ。


 名前:ゴブ子

 種族:ミニゴブリン

 HP:50

 MP:25

 物攻:2

 物防:2

 魔攻:2

 魔防:2

 敏捷:5

 知恵:100

 器用:50

 運:20


 弱い、私、弱すぎる!


 〈比較として、通常ゴブリンのステータス平均は魔法系以外は5~10ほど。人族の子供ですらHP150、平均10~15はあります〉


 人間の子供の平均より低い……だと。


 〈はい。子供に攻撃されても二~三発で倒されます。ゴブリンは成長が早いので、あと二時間ほどで動けるようになるでしょう。この巣では、メスのミニゴブリンは最下層の奴隷として雑用と動物狩りが主な仕事のようです〉


 もう絶望しかない!?


 〈以上でチュートリアルを終了します〉


 その言葉を最後に頭の中が静かになった。


 えっ、これで終わり!?


 〈いえ、まだあります。女神様からメッセージが届いています〉


 マジで!?


 ゴブ子の寿命まであと30日。

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