柴咲の尾行
というわけで柴咲はちょっと電波というのがわかった
まぁ本当に時間を無駄に使う俺にとっては面白い相手を見つけてしまった
向こうは無駄だとわかりつつ無駄は嫌いということだから話す=楽しいということなのだろう
ますます面白い
ということで暇だしあいつの後をつけてみようと思い今しがた駅にいる・・・・
確かに学校から駅までは超最短ルートでしかも信号機の状態によっては遠回りをしていたが・・・歩くペースと言えば正直ゆっくりすぎる・・・・
しかも移動という概念の中に作業というのかなんというのか片手に教科書 片手に携帯をさらに俺と同じくヘッドホン姿という。というよりあのヘッドホンって確か十数万~の遮蔽率やノイズスキャン率や高周波低周波さらにはアンドロイドで音源ノイズキャンセルをしてさらにヘッドホンの中自体にプレイヤー埋め込み式じゃ・・・・故にUSBの収縮コードが埋め込まれてるからよくあいつは自分の席のパソコンデスクにはいつもUSBを刺していた
かなり変人高校生に見えてしまう いやあいつの場合はハンサムだから頭がよさそうにも見える
電車は柴咲が到着と共にやってきて階段から少し離れた場所に行きドアが開いた瞬間を入っていった
正直抜かりない奴とは思っていたがここまでとは・・・・
と俺も電車に入りあいつとは1車両離れた窓から確認できる場所の席に座った
この時間帯はかなり人が少なくて助かる
部活どうしたんだよ・・・・というか俺の部活は今日は無断欠勤だ どうしようもないな
とか言ってるうちにあいつはヘッドホンのUSBと携帯を刺していた 正直USBさせる携帯なんかふつうねーだろとか本当突っ込みたくなるがあいつは無駄嫌いだっていうのは今日1日の観察でわかっている まぁあんな変わった携帯使うほうが正直珍しいだろうと思っていたがな・・・
こう少しごてごてしていて分厚いというか本当に分厚すぎるしセパレートタイプだしキーボードついてるしてっぺんには今はパラボアアンテナ付ときたものだ おかしいを通り越している
とか言ってるうちにあいつは降りてそのまま携帯をPASMOにして降りやがった
家は駅の出口から直接立体歩道化してる場所を1分歩いた先のテレビでもよく出る先進国である我が国内でも指が3本で足りるほどの超高級マンションだった
指紋認証だろうか?いじってドアを開けた がしかし入らなかった
「こんなところまでわざわざご苦労さま。家に寄って行くかい?」
と開いたドアに言ったというよりどう考えても尾行がばれていて俺に言っている口調だった それは優しかったが時間が無駄だと思わせる顔をして今度はこっちをにらみつけてきた
「ごめん、ちょっと今日の話で柴咲に興味を持って」
「お前そっち系の趣味があったのか」
「そうじゃねーーーよ!」
糞漫才みたいな感じになってしまった あまり何も言わずにドアに入った途端ドアは閉まってしまった
そこはさすが高級マンション
マンション内のロビーには公共応接室に豪華な吹き抜けに確かテレビで聞いた世界一のシャンデリアしかしそのシャンデリアは豪華な金というよりかは本当に近未来みたいなステンレス製のしかし透き通っているシャンデリアだった
まさに近未来を象徴するロビーには係員の姿がちらほらあった
「ついてこい。指紋認証登録をしとく」
え?
その意味は俺の解釈が間違いなければ
いつでもきていいぞ
に思えたのだが?????
「その通りだ」
やっぱり読心できるのか
「だから顔に出ている」
それを読心っていうんだよ!と本当に呟いてやりたかった
「でもこんなところに住んでいてすごいね」
見る先にはスーパーや大型テレビやいろいろな設備にそろいも揃った豪華な絨毯と例のシャンデリアだった
「大したことはないよ」と柴咲はエレベーター前で指紋認証をいじくっていた
「よし右手をここにあてて」言われたとおりにする
『名前を声でフルネームで言ってください』と指紋認証の機械が言った
「柴村空清」ちなみに自分の名前だ
シバムラクウセイとディスプレイには映っている どうやらタッチスクリーン+指紋認証というような感じなのかOKを押すとエレベーターが開いた
二人でエレベーターにすぐさま入った
スイッチというスイッチはなかった
「298階」柴咲ははっきりとした口調で言ったとたんエレベーターが急速になめらかに動き始めた
ん????正直思った
確かこのマンションはこの世の中で1番のマンションで6角錐で塔みたいでマンションの定義で言えば最上階が最高値でその次が1階だったはずだが?????
しかも垂ということは先っぽあたりはやはりこれだけの設備を備えるための機械室となるわけで居住区の最高が298階で299 300階あたりは機械室のはずだ※テレビ参照ではあるが
「なぁ・・・298階って最高階だよ・・・な?」
「あぁ間違いない、この階から290階までは1フロア1部屋で部屋の広さは298階と290階では変わらない。全部機械が入っているからな」
と言いつつ298階まで到着した。ドアが開いた途端カランコロンカランコロンと音がしていたのが止んだ途端中からせかせかと使用人を思わせる人が来た 柴咲と俺を見た途端眉毛が少しぴくりと動いた気がしたがすぐ様「お帰りなさい」と言いつつ荷物を受け取りさらに俺へのあいさつもすぐさま終わらせまたどこかへ行ってしまった
「入っていって」
とエレベーターを降りた前方には異常なまでに遠くが見える景色だった