95 冬休みって、何ですか?
正月で全く書いてませんでした・・・。
2025年初投稿です。
何もしていないのに、体は疲れている。ベッドに横たわって、じっと天井を見つめる。
道内では雪の少ない函館とはいえ、正月前後はそれなりに積もる。初詣もいかずに、無為に過ごした。奥地(札幌)のことは遠い昔のことのようだ。不登校になり一か月以上・・・・。函館に戻っていくにちたったか・・・。
親は何も聞かずに受け入れてくれた。
「こっちさ、帰ってくるか?」
母は一言、正月に俺に聞いてきた。
「・・・んだな・・・それもいいかも・・・しんね・・・」
それがいいのかも。夏にけりをつけたせいか、地元のヤンキーたちも俺にかまうことはなくなった。言いよってくるヤンキーギャルもいない。
こっちで暮らすのが正解なんだべ・・・。
コンコン。
不意のノック。
「はい?」
「あけるよ、登・・・・」
母が気まずそうな顔して入ってくる。
「・・・どした・・・」
「あんな、御厨先生が・・・・修学旅行どうするって・・・」
「いかね」
「・・そだね・・・じゃあ、そう返事さしておくわ・・・」
母は、行くという言葉を期待していたのだろう。若干、口惜しそうな顔をして、部屋から出て行った。
ピンポーン
呼び鈴の音がまどろんでいた眼を覚ます。小一時間ほど寝ていたようだ。
トントントン・・・
足音が聞こえる。
寝ぼけた頭に響いてくる。
階段を上って来ている。
ああ・・・。ここに来るんだ・・・。
バターン!
ノックもなしにドアが開けられた。
「あけまして、おめでとーのぼちゃん!!」
「うわ!」
ベッドから跳ねるように上体を起こした。
「ゆ、ゆりねえ・・・・」
隣の家の幼馴染で、内地(本州)の女子大生、本城百合子さん。
「帰ってたんだ・・・ゆりねえ・・」
「そりゃ正月だもん。帰省するっしょ。」
「んだか・・・」
「でさ、おめさは、帰省じゃねーべ?」
ゆりねえは、腕組みして、頭を傾げ、鋭い目線を俺に送る。
「いや、き、帰省だよ・・・。」
というと、ゆりねえは腕組みを外し、両手を腰にあてて、
「うそ、おっしゃい。」
と、少々怒気のある声でピシャっと言う。
「・・・・・・」
「私ね、昨日まで東京で・・・裕一くんと一緒だったの・・・・・彼ね、卒業したらプロレス団体に入るのよ・・私が紹介した団体よ。」
「そうか・・・よかった・・・・」
そういって、ベッドのへりに座りなおす。
そして、ゆりねえと対峙する。
「彼から、話は聞いたわ・・・。さっさと、仲直りすればいいっしょ。大した話じゃないわよ。」
僕を見据えるゆりねえ。
「そっただこと・・・できるわけねーべ・・・今更・・・」
「今更も何も、いいじゃない、話せば、きっと大丈夫よ。」
「無理だって!どの面下げて!」
「あんたのくだらないプライドはいらないの!仲間でしょ!あんたの!」
「だからだよ!」
思わずベッドから立ち上がり、ゆりねえと正面切って睨みあう。
頭に血が上っていた。
だから気が付かなかった。
ドアもあけ放たれていたというのに。
もう一つの足音に。
ようやく主人公が帰ってきました。




