⑧二つ名
もうすぐ⑩ですね。よく続いているな~。
書きなぐってるだけで、すいません。優しい心で読んでください。
なんせ、趣味ですから。
次の日、俺は九十九先輩とできるだけ一緒に過ごした。貴の言う通り、昼食はもちろん、下校、放課後も一緒だ。最初は本当に緊張した。ついつい豊かな胸に目がいきそうになるが、るみや貴たちが見張っているのでぐっとこらえた・・・つもりだったが・・・。
「さあ、昨日の反省会だ!」
九十九先輩と過ごした日の翌日。
また、練習をしようとPC準備室で先輩をまっていたのだが・・・、
リーダーがドアを勢い良く開けるやいなや、言い放った。るみや貴、そして祐一も続いてきた。亮は生徒会のようだ。
「さて、登。」
貴はあらたまったように言ってきた。
「昨日のあれは何なんだろう?」
「は、いや普通に過ごしただろう。めっちゃ気をつけたもん。」
「・・・え・・・」
ごみを見るような目で俺をみるな、るみ。
「はぁ、自覚ないんだ・・・・」
呆れたようにリーダーが言ってきた。
「ふふ、登、罰ゲームけっていだなぁ、はははは!」
「さあ、思い出すわよ。登くん。」俺をにらみつけるようにして、けいは言った。
女子(かわいくて巨乳)に慣れる練習初日。PC準備室で九十九先輩が来るのを待っていた。PC準備室での監視担当は貴らしい。俺の前に座って静かに読書している。
「登、あまりソワソワしているのもマイナスポイントだよ・・・。」
「え、俺そんな落ち着きない。」
「何度もドアをチラチラ見てるだろう?」
「え・・・・と、仕方ないだろう。あんっなきれいな人と待ち合わせなんだぞ。」
「ぼくは去年1年この同好会で一緒だったけど・・・そんなことはなかったぞ」
「2人きりでってことは、なかったんだろう?俺も2人だけでなきゃ、大丈夫だもん。」
「いや、この同好会はいつもおれと先輩だけだったよ。」
「え、まじで!」
そうですか。そうだったんですか・・・。なんて羨ましい。なぜ、去年、俺をこの同好会に誘ってくれなかったんだ!
「登、ぼくは去年、同好会に誘ったよ」
あきれたように貴は言った。
「は、なんで?そんことを・・・」
「だから、僕にそんな恨みがましい目を向けないでくれ・・・。」
「おれ、顔に出てた?」
「登は顔に出やすいんだよ。女子は表情を読むのが男より鋭いんだ。そこも今日から特訓してくれ・・・」
「・・・善処する・・」」
「というけで、この待ち時間で、すでに-2ポイントだからな。」
「え・・・・」
カチャリ。
「お待たせしたかしら?登くん。」
「あ、いえ、それほどでも・・・」
「では、先輩よろしくおねがいします。」
「そうね。」
そう言うと、九十九先輩は俺の隣に座ってきた。座るとき椅子をこちらにかなり寄せてきた。
ちょっと距離近いんですが・・・。先輩はしなだれるように右肩を寄せてきた。あ、なんかいーにおいが・・・
しかも先輩は大きくて重いのか、豊かな2つの胸をテーブルに乗せている。もうそこに目が行きそうだが、貴の手前ぐっと我慢。
「はぁ~、-1ポイント・・・」
貴はつぶやいてた。いや見ちゃうでしょ。どうして・・・。
「ふふふ、本当、正直ね。」
先輩はいたずらっぽく笑った。
部活といっても特にない。取り留めもない会話をして、時間をつぶすだけだ。昨日の見たテレビのこと。最近読んだ本。クラスのこと。いろいろ話した。先輩はどんな話題でも聞いていてくれた。貴は静かに、そう、まるで空気のように本を読んでいた。
下校時刻。帰り支度をしていると
「ねえ、一緒に帰るのよね。登くん、うちまで送ってくれる?」
「え、え、あ、はい。」
一緒に下校ってせいぜい駅とかバス停くらいまでだと思っていた。でもそう言われては断れない。これも練習なのだろう。
校門を出て、バス停まで歩いた。
「先輩の家はどのあたりなんですか?」
「O通りよ」
「え、まじですか。そんな街中なんですね。」
「ええ。」
バスを待っていると、周りの生徒が俺たちの方をチラチラと見てきた。
「あそこにいるの、九十九さんだよね」「あ、ほんとだ、なになに。あれ、彼氏?」「え、まじまじ。」
「いや、あれ釣り合ってないっしょ」「しかもあのネクタイ、2年じゃん。」「わ、年下、」「年下好きなの」「あぁ、だから、同級生みんな相手にされないんだ・・・」
みなさんこそこそ話は聞こえないようにしてください。
「あ、せ、先輩・・・」
先輩は突然左手をにぎってきた。
「気にしないで・・・登くん。」
そして今度は腕を組んできた。うわ、鼓動が早くなるのがわかる。
「これくらいで、そんなにてれないの・・・。大事な練習よ。」
周囲の視線が痛い!目線が突き刺さってくるのがわかる。
「うあ、まじか、まじの彼氏なのか。」「きゃー、下校中にだいたーん。」
やじ馬たちの言葉が否応なく俺の耳に届く。結局バスに乗ってから、地下鉄、先輩の家の前まで、ずっと腕を組んだままだった。道中、俺は先輩と何をして、何を話したか、全く覚えていなかった。
「なに、あれ、もう見るにたえなかったわ」
辟易した様子でリーダーは吐き捨てるようにいった。隣でるみも何度もうなずいていた。気が付かなかったが、下校の監視はこの二人だったらしい。
「あのね、登、腕組まれたくらいで、あんなに動揺しないの。」
「う、うん、そうよ・・・・。」
しかたないよ。その・・・組んだらさ、二の腕あたりに、やわらかいものが時々あたるんだもん。あたるたびに凝視したくなるが、ぐっと我慢していた。だって監視されてるからね。
「いや、いや、そんな動揺してないよ・・・俺。」
「う、う、うそ・・・」
「いや、だってチラ見してなかったよね、おれ。」
「そこじゃないの、登。あんた、九十九先輩にうまく乗せられてたでしょ?」
「え、そうだっけ?」
「パ、パフェ。・・・おごらされてた・・・。」
「え・・・・」
O通り駅。Oろらタウンと呼ばれる地下街。ちょっと寄り道がしたいという先輩とあるいた。そこに有名なパーラーがある。いわゆるスイーツ中心の喫茶店だ。そこに入った時だった。「あ、少し持ち合わせ足りないかも。」と先輩に言われ、「あ、俺出しときますよ。」と言った気がする。てか、言った。あんまり覚えてないけど。
カチャリ
ドアが開くと九十九先輩だ。
「はい、昨日のパフェ代。」
「え、いやいいんですよ。」
「・・・ほんつけなし」ぼそっとるみがつぶやいた。
「フフフ、ほんと登くんって、・・・・。」
「ごめん登、僕がいろいろ先輩に頼んでたんだ。」
「え、た、た、貴!?」
「その、お前はあまりにも女子に慣れてなさすぎだ。そこで、ちょっと先輩にいろいろ頼んでたんだ。」
「とはいえ、あそこまですると思ってなかったんだけど・・・・。」と貴は困惑した顔をしていた。
「あら、依頼通りにしたつもりよ。」
「いや、あれじゃ・・・・・」なぜか貴は言葉を濁した。
「そう・・・ね、ちょっと思ったのと違ったかな~・・・」けいも何か言いたそうだ。
「う、うん。まるであれじゃぁ・・・ぱ、ぱ、・・・」
「るみ、なんて?」
「あれだろう!パパかつ女子だろう!!」
PC準備室に祐一の声が響いた。
「え、・・・え、えー!」
九十九先輩は顔を真っ赤にした。
「先輩、次はもう少し健全な感じでお願いします。」
貴はまじめな顔で言った。
「え、もう無理。無理よ!」
先輩は準備室からとびだしていった。
「年下キラー」九十九先輩にはしばらくその二つ名がついて回った。
明日は更新できるかな?できないかな?
8月中は毎日更新をがんばりたいなぁ・・・。