86 その結末をだれも望んではいない⑬
ああ、ごめんなさい。このくだり長くなってしまった。
ごめんなさい。
なしてだ・・・・・。なして、貴が・・・。しかも、はぁ~・・・・会いたくねぇ~やつも・・・。傷のなめあいして、愚痴ば、やっこらせとするべ、と思ってたのによ。
昨日のことだ。りおから、突然、ラインに連絡が入った。
(久しぶりに、会わない?)
(あんたの秘密の部屋でさ。あそこなら、気兼ねなく、話せるっしょ!)
久しぶりに、話すの悪くねぇべ、と思ったのが運のつき。
いそいそ八幡丸さ帰って、イカ焼きとか大沼団子、それに、千秋庵総本家のお菓子(先週送らさってきた。)を準備して、来るのを待った。
「おおーい、るみ、友達がた、きたで~」
との、おじさんの声で気づくべきだった・・・。「友達」でなくて、「友達がた」で・・・・。
「あがってもらって!」
と楽しみにしていた私は、ちょっとウキウキして、出迎えさ、いった。
なんせ、同じ気持ちを共有できる友だちだ。
で、下さ、おりて行くと・・・
りおのほかに、なぜか貴。
しかも、あの、女も!
なしてだ・・・・なして!!おめと、会わねばなんねんだ!
「あ、ごめん、るみ。どうしても、るみと話したくて・・・」
もうしわけなさそうな貴。
「・・・・まあ、貴はえーべ。・・んだども・・・かなとは・・・会いたくね・・・」
「あの、るみっち、気持ちわかるけど・・話だけでも聞いてくんない?私も・・・・最初は、聞く耳なかったけど・・・」
「るみさん、お願い・・・」
同志の、りおに、言われてまってば、しかたねぇな。
「わかった。りおの、顔さ立てて、聞くだけ聞くべ・・・。したら、あがってけれ・・」
「あ、るみ・・・・なんか知らんけどな、・・・・友達は大事にせねば、だめだで。」
なんか察したのか、おじさんが珍しく声かけてきた。
「そんなんじゃねっから。心配せんでええ。」
そう言って、2階の例の部屋へ。
ローテーブルをはさんで、貴とかなが並びそして、わたしとりおがその向かいに座った。
「で、話って、なんだべ?」
「その前に・・・ごめんなさい・・・・」
「あ?なに?」
「約束破ってしまって・・」
「ああ・・。それね・・・それはね・・・・許さね・・・・」
それが、今の正直な気持ちだ。
(「誰が選ばれても・・・・わたしと、友だちでいてね・・・・」
「・・・え・・・あ・・・うん、もちろんよ・・・」)
あの約束は、私にとっては、何よりも大切だった。
したけど・・・かなには、そうでなかった・・・。
選ばれなかったこともショックだったけども、おなご同士の約束さ、やぶって、こっそりつきあってたのは、もっと許せね。きっと、心のなかで小ばかにしてたに、ちげーね。
せっかく、せっかくできた、友達だったのに・・・・・。
女の友情なんて結局、そんなもんなのね。
「あのさ・・・るみっち。わたしもさ、気持ち、わかる・・・この腹黒巨乳が許せないのはさ、わたしも同じ。」
「なら、もう、ええべ。さ、かえっ」
「いや、それはそれ。あとで、すきにやりあってくれ。いまは登だ。登を助けたい。そこには、協力できるだろう?」
貴がいつになく力強い口調で話す。思わず気押されてしまった・・・。
「あの、まず、わたしは都合のいい女にされそうになってないの。登がそんな器用なまねできるわけないでしょう?」
それは、その通りだともうけど・・・隠れて付き合ったことは・・・。
「あのさ、るみッち、その・・・・」
と言いかけた、りおは、貴をちらっと見る。
「あ、うん。また、女同士の話ね。ちょっとおじさんに挨拶してくるよ。初対面だしね。」
「うん、わるいね。」
そう言われた貴は、部屋を出ていった。階段を降りる足音が聞こえる。
下に降りただろう頃合いで、りおは切り出してきた。
「あのね、るみっち、こ、この二人はね、付き合って、いや今は別れたんだと思うけど・・・。その、まだ、ね、その、あれよ・・・・」
りおは顔を赤らめ、珍しく歯切れが悪く話してくる。
「なんだ?おめ、なにいってんだ?はっきり言えばいいっしょ!」
すると、なぜか、かなの方をジトとみるりお。
すると同じように顔を紅潮させ始めるかな。
「え、わ、わたしが話すの・・・」
「だって、あんたのせいでもあるんだし・・じぶんで伝えなよ・・・」
「あ、うん・・・じゃあ・・・るみちゃん、あの・・・耳かして・・・・」
「うん・・・うん・・・・・・・それ・・・え!・・・・え!!、ええぇーーーーーーーー!!!」
わたしの声が部屋に響く。それを合図に、貴は部屋へ戻ってきた。
で、・・・・・・・。ちょっと。えっと。
まだ、そこまで?。もっと、こう、深い仲になってるかと・・・。だって、都合のいい女とか言われてたし。いろいろ、都合のいい女みたいなこともしてたんじゃないかなあ、と・・・・。いや、いろいろ都合が・・・・・男子には・・・・・その・・・あるかな~・・・・と。
「ね、だからさ、もう別れたし、まだ、これからが、あるんじゃない?」
悪い顔してんな、りお。
「・・・う、う~ん。でもなんか、納得できね。・・」
「だって、付き合ったのも、かなに、そう言わされたって、感じだし・・ノーカンでしょ、それはもう。」
前向きだな・・・陽キャなギャルは。
「まあ、それはわかった。んで、登を連れ戻すったって、他の佐藤と鈴木に印象最悪だし・・・。」
「それはそうなんだけど・・・それだけじゃないの・・・」
意味深にかなは言葉をそえてきた。
「へ、まだ、いずいこと、あんの?」
と、尋ねると、途端に気まずい顔を3人はした。
「えっと・・・ね・・・」
話しにくそうに、りおが口を開く。
「その・・・これから聞く話は、ここの4人しか知らないことだから・・・」
と、りおが続えけた。
「じゃあ、僕から話すよ。今回は。佐藤同士、sugar Babes としてね。」
というと、貴はぽつぽつりと話し始めた・・・。時折、かなも。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「はあああ?なに、それ!お、おめのために、そっただことまでしてたのか!!あ、あれか、の、のろけか、こんなに、愛されたって、自慢か!!」
「あ、いや、そういうわけじゃ・・・」
と、かなは、とりなしてきたが・・・・かなりショックだ。だって、自分の彼女のためにそこまで骨を折れるのは、愛してる証拠だ・・・。くそ、さっき「え、ええぇーーーーーーーー」と喜んだ気持ち、返してほしい。
「あ、るみっち、大丈夫。これは別に「かな」だからってわけじゃないと思う。あーしでも、るみっちでも、きっと、登はやるよ。なんでも。」
???何言ってんだ?自分の彼女だから、そこまで骨折るんでねっか?
相手が誰でも、やってやるのか?
混乱する私を困った顔で見る3人。
「・・・るみ、登は誰にでも尽くそうとするやつなんだ。だからさ、その・・・・」
「そう、わたしが、そうさせたっていうか・・・」
「はあ、なに、登は・・・・私のいうことなら・・・・なんだって聞くってこと!!」
さっきの反動で、メラメラと怒りがこみあげてくる。
「おめは、やっぱり・・・うちのこと、み、見下してんな!!」
思わず涙がこぼれてきそうになる。
「おめは、おめたちは、私のこと、3人でバカにしに来たんだべ!」
「・・・・あのね・・・るみさん・・・」
かなが冷めた目でこっちを見てきた。
「あなたはいいわよね。幼馴染だし、胸だって私と変わらないくらいあるし・・・私には、あなたにもりおさんにも勝ってるところなんてないわ・・だから、あなたのできないことで勝負するしかなかったの・・・」
「・・・・・なんだそれ?」
涙がこぼれるのを感じながら、ぽつりと私は聞いた。
「腹黒いって、いう人もいるけど・・・」
というと、かなはちらっと、りおを見た。きまり悪そうにするりお。
「こういうやり方しか、わたしにはなかったの・・・。彼を自分の家に招いた時もそうだったでしょ?」
そうだった・・・あの時も、私たちの目を盗んで、彼を家に連れ込んだ。彼女は腹黒・・・いや策士なんだ。
「わたしはそういう女なの。あなたたちを出し抜いて、彼にYesと言わせることは、自信があったの。そういう意味では、腹黒いわ。」
すがすがしいほど、憎たらしい。
亮もはじめも、こと恋愛沙汰に関しては、彼女にはかなうまい。
いけすかね、おなごだ。
「・・だけど、だめにしちゃった・・・。でもね・・・・彼は私のまわりの仲間は残してくれた。それだけは守りたいの。そして、彼に、もどってきてほしいの。それはあなたも同じでしょ。もう一度やり直しましょう。」
かってだな~。抜け駆けしてだめにして、しかも仲間を裏切って、彼にも裏切らせて・・・。いいように使っておいて、自分は皆から同情してもらって・・・。
はぁ・・ここまで居直れるのって、正直羨ましい。
「で、るみ、今までの話を踏まえて、彼を迎えに行きたい。」
「あーしも、そうしたいの。いいっしょ?るみっち?」
「・・・・・すっかたねな・・・りおと貴に免じて、力貸すべ。」
「ありがとう、るみさん。」
「・・・で、どうやって彼を連れ戻すの?」
安堵したかなの声は心なしか明るい。
「そーよねー、どうすんのー」
「んだ、貴。登の評判、佐藤にも鈴木にも最悪だど?」
「・・・・・・・」
黙り込む貴。なに?どっした?
「・・・・いや、その・・・僕が考えていたのは・・・・ここまでで・・・」
『はぁ?』
「いやとりあえず、りおとるみに、わかってもらったら・・・・いいかな・・・と。」
『うん』
「わかってもらったところで、相談しようと・・・」
苦渋の顔を浮かべる貴・・・。
「じゃあ、なに、あーしたちに」
「考えてけれって」
「そういうわけなのかしら?」
おお、3人息ぴったりだべ!
「・・・・・・ありていにいえば・・・・・そう・・・だね・・・」
『ふぅ~・・・・・』
ため息も3人息ぴったりだった・・・・。
あ、俺も、ここまでしか考えてなかったわ・・・。
だれか、知恵を貸してくんないかな・・・。




