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56神は天にいまし・・・世はすべて・・・・

札駅で遊ぶことって、実はそんなにないんだよね。

だって、観光地って感じなんだよね。

って、感じる私はもう年寄りなんですかね・・・。

市営地下鉄札幌駅。JRとの乗換駅であるここは、いつも人でごった返している。車両からおり、エスカレーターへ向かおうとすると、ガッと手首をつかまれた。

「のぼる、ちょっと待って。うちは不安内なんだし、離れないように・・・・」

「え、でも、おめ、こないだ1人で来てたべや。わかるべ?」

「・・・ちょっとは、こっちを気遣ってもいいっしょ。久世の家、使わせてやったべ?したから、・・・その・・・・・手さ・・・・・つなぐべ?な」

確かに久世の家にはお世話になった。俺たち全員。いろいろ思うところはあったが・・・。でも「けじめ」がなぁ~・・・・。

と、つばさをまじまじと見ると、ほんのりピンクに染まったほほが、何ともかわいい。道行く男たちはちらちら見ていくのがわかる。

「んだな・・・。ほれ・・・」とつかまれている手をつばさに向けて差し出すと、透き通るような白くて華奢な手が俺の手を握ってくる。でも、手のひらには竹刀や木刀でできた豆があるのがわかる。

ホームからつばさの手を引いて階段を登り、改札を抜けて、JRの札幌駅へ。

「なあ、のぼる、すげー人だな・・・・やっぱ、都会だ・・・。」

「んだな。」

地下街を行く人々はHkとは比べ物にならない。俺もはじめは圧倒された。

「あ、ね、ね、ねぇ、あそこさ、よっていかねっか?」

と指さすほうには喫茶店。

「いやでも、もう来てるかもしれないべ?またせたくねっからな~」

といいながら、時計をみる。

まだ11時前か・・・。

「な。時間あるっしょ?いこ!」

「まあ、えっかぁ~」


札幌駅地下街。その一角にある喫茶店に2人で入る。

「お二人様ですね?こちらへどうぞ。」

ウエイトレスはおれとつばさを見比べ、内心思うところがるのだろう。何となくぎこちない笑顔で案内してくれた。うん、わかるよ。つばさは超絶美少女だからな。見た目だけは。釣り合ってないのは今に始まったことでねぇ。つばさはクリームソーダ、俺はアイスコーヒーを注文した。

「やっぱ都会だな。駅にこんなに人があふれて。Hkじゃ考えられね。いや、中国人はあふれてるかもな。」

そう言ってストローをくわえてつばさはクリームソーダを飲み込んだ。

「ああ、観光客はあふれてるな。なんか、風情も何もねえな。あの人込みは・・・」

「のぼる、おめも・・・かわっていくのはしかたねーのかもな・・・・」

ズキン。頭の中に擬音が響く。

なんだ・・・なにか、感づいてる・・・・のか?

「おめが、Hkに帰ってくる気がなくなっても、しかたねーと思う。」

ストローをでソーダをかきまぜながら、つばさは独り言にように告げてきた。

「あ、いや、なんもおれはきめてねーど。まだな。」

なんとなく気まずくなって、おれはアイスコーヒーの黒い水面を見つめる。照明でキラキラ波打っている。

「でもね」

あ、標準語だ。

「わたしはね、あの3人に負ける気はないの。だって、許婚だもん。必ずもどってくるって信じてるから・・・」

生唾を飲み込む。

「・・・あ、いや、おれはさ、まだ、なにも決めてないから・・・どうするかなんで・・・」

俺は半分うそをついている。激しい罪悪感にさいなまれる。

だが、おくびにも出さない。自己嫌悪と闘いながら、俺は、

「さあ、飲んじまおう。時間におくれる。」と

つとめて明るくつばさにいった。

「そうね。」

微笑みは天使のように美しかった。しかし、俺は・・・・まともに見てはいられなかった。



「おそい!」

腰に手を当てて仁王だちするけいからの一喝。

「ほら、だから「佐藤」はだめなのよ。」

腕組みして、俺を見下すよ言うな目で見る、洋子の侮蔑。

「はあ、ダメなのは登であって、佐藤じゃない!!」

と洋子をにらむと、

「いやあんたの仲間でしょ?あんたの監督不行届きでしょ!」

睨み返す洋子。

「なにおぅ!!」

とびか駆らんばかりにけいは詰め寄る。

「あ、えっと、まあ、早くいこうか?」

「ああそうしよう。予約に間に合わないよ。」

はじめと亮が間に入る。

「・・・・しかたないわね。はじめの顔をたてるわ。」

「は?亮の顔でしょ!」


「あ・・・どっちでも、いいから・・・その、いきませんか?」

るみがぎこちない顔でおずおずと告げた。

「貸しだからね!けい!!」

「くっ・・・・登!あんたのせいだからね!!埋め合わせしなさいよ!!」

「・・・・あ、はい・・・」

おれは返事するのが精一杯だ。

「なあ、みんな、ごめんって・・・あたしが、喫茶店よりたいって、だはんこいちまったから・・・」

く、つばさ、さりげなく、俺たちが二人きりだったことをアピールしやがった。

おれはさりげなくかなの顔を見た。いつものかな。うっすら微笑んでいた。

「は、いつまでも、許婚気分で、おめでてーなぁー」

るみが訛った毒をはく。

「ま、いいじゃんない、今日くらい。そうそう、これないしね~」

りおはなんだか、つばさを見下した感じを醸し出していた。

なんでりおが強気なのかよくわからないが・・・。

「したら、のぼるの隣にいてえんだな?そうする!!」

というと、つばさは握った手を振りほどくと、おれの左手に絡まってきた。

いや、そういうことにはならねーべや・・・。


つばさを左腕で引きずるようにして俺たちは予約していた店に向かった。

「りお、おめのせいだぞ?」

「まあ、今日はいーんじゃない。つばさちゃんはまたしばらく、会えないんだから。好きにさせてあげよっ?」

「おとなの対応ですね。りおさん。」

ようやくかなが口を開いた。思わず聞き耳をたててしまう。

「そういう、あんたもね、」

「・・・わたしはいつもこうですから。」

「ふーん・・・そうなんだ・・・ま、いいけど。」

うん?りおはなんか含みのある言い方だったな・・・。なにか知ってる?いや、だったら、とっくに何かアクションを起こしてるはずだ。でも、気をつけるに越したことはない。

札駅近くのカラオケ店を予約していた。

「すいません、予約してた佐藤貴です。」

カウンターで受付する貴を確認し

「あ、ごめん、おれトイレにいってくる。貴、室番教えてくれよ」

と部屋番号をきくとつばさを腕からほどき、トイレへ向かった。

トイレの個室に入ると、おれはメールを打つ。


・大野様へのお荷物はたいへん割れやすいお品物です。丁寧な梱包と細心の注意でお取り扱いをお願いします。


そうメールした。


・はい承りました。こちらのお品物は十二分に配慮したうえ配送いたします。


かなの返事。

これで一安心か・・・。


「それじゃぁ~、レッツ、パアリータイム~!」

真一の手慣れた掛け声でパーティーが始まった。

カラオケのパーティールームは12人で入ってもけっこう余裕がある。

「よし!カラオケ勝負よ!洋子!!」

「ふふ、臨むところよ!」

鈴木と佐藤のカラオケ勝負が開催されることとなった。

「つばさちゃんは、好きなの歌っていいよ!」

かなが笑顔で話しかける。思わず目をそらす。気持ちが沈んでいくのがわかる。

そう、最低だ。サイテーだ。俺は、みんなを欺いて、偽って、善人の振りをして・・・・

「偽善者だ。」

もう一人の俺がそう、蔑む。

それでも・・・、

おれは・・・・・、

笑顔を絶やさない・・・・

それが、

「かな」との

密約だ。

このハカリゴトを2人で完遂する。

悪魔に見入られたわたしたちで。


もし、神がいるなら・・・・ただ見守ってくれ。

なにもせず・・・。


そうして、俺たちは・・・・・。

つーわけで、夏休み、友だちと遊ぶ、て感じの話なんだけど。

まあ、夏やもあと一回書くくらいかな。

水着回とか書けないな~。やっパ

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