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㊺帰省・寄生・既成 その7

帰省編も折り返し(予定)

ゆりねえの本性はいかに?

というお話しになります。

「ごめん。ショックだった・・・・」

『・・・・・・』

3人共無言になった。そうだよね。好きな人が、過去に虐待にあってたなんて。しかも初恋の人から。

「まつりちゃんは・・・ショックじゃなかった・・・?」

るみちゃんはおずおずときいいきた。

「・・・わたしは見たわけじゃなかったから・・・ドア越しに声を聞いただけだから・・・」

 わたしがゆりねえとお兄の関係が気が付いたのは、わたしが小6のとき。

黙ってわたしの家に入っていくゆりねえをみたときだ。急いでわたしも自分の家へ。いつもは本城さんちに行くんだけど。

 ゆりねえも私たちも、相手の家へ行くときは必ず「お邪魔します。」と言うことにしている。それが両家の決まり事だ。いくら仲のいいお隣同士といえども、礼儀はまもる、のが両家の考えだからだ。だから黙って忍び込むように入るゆりねえは、かなり違和感があった。

 わたしもこっそり忍び入ると、かすかに2階から声がした。足音を立てずに階段をのぼると。お兄の部屋から声が聞こえた。

 今まで聞いたことないような二人の声。子ども心にそれは聞いてはいけない声なんだとわかった。でも、わたしはドアにぴったりと耳を中の様子をうかがった。

 そして、「・・・・あ・・・」というお兄の声がしたかと思うと、部屋の中に静寂が訪れていた。ゆりねえが何かを言うと部屋を出ていく気配がした。わたしはあわてて、自分の部屋へ音を立てずに入った。そして、ドアの隙間から、ゆりねえの顔を見た。今まで見たこともない、喜んでいるような、こまっているような不思議な顔をしていた・・・・。お兄は部屋から出ては来なかった。それどころか、気配すらしなかった。

「百合子さんが・・・とても、そんな風に見えなかった・・・・」

なにか腑に落ちないのか、かなは言う。

「なんか、身近にそんな人がいるなんて・・・・ちょっと信じらんないね・・・・」

りおも何か絵空事を聞かされているような感じだ。

「わたしが、道場やめた後だで、全然知らんかったわ・・・知ってれば・・・・」

るみちゃんは悔しそう。

「このままじゃ、また、ゆりねえのおもちゃにされちゃうよ、お兄・・・」

「んだなぁ・・・・。」

「じゃあ、やっぱ、わたしたちが、何とかしなきゃ!でしょ?」

「そうだけど・・りおさん、何か考えがあって?」

「・・・・・それは・・・その・・・」

あ、あるんだ・・・りおさん。

「わた・・・・・・・・・み、と・・・・・」


『?』

「りおさん?なに?なにはなしてるの?」

「んだ。ちっともきこえねーど?」

「んだ、んだ」

「わ、わたしたちの!・・・・・み、魅力でー・・・・・の、のぼるに・・・ほんとの男女交際の楽しさを、お、おしえればいいんじゃない!」

『・・・・・』

「それ、前にやった、おなごさ慣れる練習と何、ちがう?」

「うん、そう思う。」

「ね、るみちゃん、おなごさ慣れる練習ってなに?なに?そんな面白そうなことあったの?うち知らないけど!」

「え、と、中学生には、まだ早いべ、その話。」

「でも、今回は、慣れるんじゃなくて、本当に正しい男女交際の楽しさを教えるのよ!」

「なるほど、で、あわよくば、のぼると付き合えるかもと・・・」

「ふ~ん。なるほど。これを口実にアタックしまくるというわけね?」

「りおさん策士ですね。」

「じゃあ、1人ずつ順番ってことでいいよね?」

「まあ、そうなるわね。」

「んだ。」

「じゃ、誰からにする?」

『・・・・・』

あれ?みんなだまった。こういうのは、一番最初が有利だと思うんだけどな~。そこで既成事実ができたら、残り2人はゲームオーバーなんだから。どうして?


あ、わかった。


 お兄の性格を考えて、最初を避けてるんだ。最初の人がいきなり迫っても絶対に落ちない。後2人に気兼ねして、付き合うまで至らない。そうか!みんなが狙ってるのは、ズバリ、3番目だ。

「りおさん、言い出しっぺだし一番最初どうぞ・・・」

「え、いや~わたしは、最初はちょっと・・・・」

「んだな~、最初はちょっと」

「わたしも・・・最初は・・・そんな、がつがつしてるのは・・・・」

うーん。この3人、お兄のことをよくわかってるじゃん。

「じゃあ、みなさん、くじ引きではいかがですか?わたし作るので。」

埒が明かないと思ったわたしは提案してみた。

「え、と、それは・・・」

あれ?りおさん苦笑いだ。

「そうね・・・くじだとちょっと納得いかないかも・・・」

かなさんも?くじでいいじゃんこんなの!

「んだなぁ~。くじだと、後で「くじのせいで!」ってなるのが目に見えてるもんな。」

っく・・・・・。運だのみはお気に召さないのか!それが高校生?中ボーじゃわからんっということなの?

「・・・じゃ、もう、いっそのこと、お兄にきめてもらったら・・・。」

『!?』

3人とも目を見開いてわたしを見た。

『それだね!』

え、それなら納得できるんだ。JKの心はJCにはわかんねーなぁ。



時計は12時を指そうとしていた。

俺は一歩も部屋から出ていない。ベッドに横になって、黙ってスマホを眺めていた。SNSや動画投稿サイトの動画をなんとなく眺めていた。

「昼、なにくうかな~。」

独り言を吐く。その時

カチャリ

不意に部屋のドアが開いた。

「よ、何してた?」

「ゆりねえ・・・・」

おれは上半身を起こした。

「ふふふふ、誰もいないよね、今・・・・。」

「え、ゆりねえ・・・お、おれは・・・・もう・・・・」

「いいじゃない。誰もいないし・・・」

そういってゆりねえはベッドの方に近づいてきた。ぞっとするような、微笑とともに。 

「ね、いいじゃない。ちょうどベッドの上だし・・・」

そういうと、膝をつき、ベッドに肘をつき両頬に手を添えた。そして、俺の顔をじっとと見て、

「せっかく久しぶりに会ったのに・・・」

「い、いやだ・・・おれは・・・・も、もう・・・・」

だけどゆりねえはにじり寄ってくる。

すると俺に覆いかぶさる。ゆりねえの顔が目の前、ほんの数センチのところにある。

きれいな微笑みを浮かべているが、目は笑っていない。、

「試してみたいことがあるんだけど・・・・」

「・・・・・いやだ!絶対に!!」俺は顔をそむけた。

「・・・いいでしょ?・・・」

そう俺に告げると・・・ゆりねえの手が俺の体にのびてくる・・・。

「・・・あ・・・ゆ、ゆりねえ・・・・」

「ふふふ、いま気持ちよくしてあげるから・・・」

「い、いやだ!やめてくれ!」

俺の抵抗は全くゆりねえには歯が立たなかった。


ガチャガチャ、ギー。

ドアが開く音がかすかに聞こえた。

まつりが帰ってきたんだ。

「ちょ、おさねーの!」

「え、と、おじゃましまーす!」

「ね、どっち?こっち」

なにか、さわがしいい声がする。

「ゆりねえ、誰か来たよ」

「え!」

夢中になっているゆりねえは、気がつくのが遅れたようだ・・・

ゆりねえが俺の顔を見つめたその瞬間

「お兄~」

俺の部屋のドアは開かれた、

俺はベッドの上で、抱き合ったような状態でゆりねえと寝ていた。

『・・・・!!!』

声にならない悲鳴が聞こえた。

まつりのほかに、あの3人がいた。3人ともボー然とした顔で俺たち2人を見つめている・・・。

「あ、まつりちゃん、これは、ち、ちがうのよ、そんな・・やましいことじゃ・・・」

「あ、ご、ごめんなさい!」

「お、おじゃまでしたね・・・・」

「の、のぼる・・・し、したっけ・・・」

ダダダダ、バン!

3人は転げるように階段をおり、俺の家から出て行った。

「あ。まって!」

まつりが後を追いかける。

「ちょ、りっちゃん!」

ベッドから跳ね起きると、ゆりねえも後を追って出て行った。

おれは、白昼夢にいるような心地で、呆然と部屋のドアを眺めていた。

佐藤登・まつりの家は田家町にある設定です。

佐藤るみの引っ越す前の家は弥生町。

家こう離れてる設定です。

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