㊷帰省・寄生・既成 その4
幼馴染の「ゆりねえ」です
ま、帰省すれば、昔なじみと顔を合わせるのは
よくあること・・・。
でも、それはそれで、因縁があると・・・・。
荷物を持ってゆっくり歩く。まつりと一緒だから。よたよたと歩くまつりを連れて、ホームを歩き改札へ。改札をくぐると、よく見知った3人の後ろ姿が目に入った。札幌駅で見たのは見間違いじゃなったのか・・・。意を決して声をかけようと近づいた。が、そのとき、もっと意外な人の、そして、いつか会いたいと願ってい人を見つけてしまった。
「あ、ゆ、ゆりねえ?」
俺に気づいたゆりねえは、戸惑う俺の気持ちとは裏腹に、
「あれー、のぼちゃんじゃない!偶然だね~。同じ特急だったんだ!ほんと久しぶりだねー」
そう言って、俺が、いや俺達兄妹が親しんでた笑顔を向けてきた。
「な、なんでゆりねえが・・・・。しかもるみちゃんと一緒って・・・」
まつりも狼狽えていた。
「あ・・・・りおたち、知り合いだったのか?ゆりねえと・・・」
「え、いや車内で仲良くなったんだけど・・・・」
怪訝そうにりおが言う。
「え、っと、登さん、百合子さんと知り合い、なの・・・?」
かなに問われて、俺は動揺してしまった。明らかに顔に出ている。間違いない。
「え、あ、その・・・・」
「あ、えっと、うちのお隣さんよ!そして、幼馴染?第2の家族?とにかく、小さいときから一緒だったのよ!」
言い淀む俺の様子を知ってか知らずか、ゆりねえは説明しだした。
「ほら、この子たちの家、両親が帰ってくるの遅いでしょ。だから、小さいときからわたしが2人の面倒見たり、うちで預かったりしてたの。毎日、一緒だったよね?」
満面の笑み。
「あ、小さいときのことだよ。ねえ、お兄!」
まつりはあわてて言うと俺の肘あたりをひっぱった。
「あ、そうそう、ちっせえときの話だぁ。」
俺は作り笑いを浮かべて取り繕うように大きめの声で言った。
「え、でも、札幌いくまで、一緒の部屋で寝たりしてたでしょ!もう、わたしがいろいろ面倒見てあげたっしょ?もう忘れたの?毎日がお泊り会みたいで楽しかったしょ~」
恥ずかしい。どうして人にこどものころのことを話されると、恥ずかしくなるんだろう。
「あ、は、ははははぁ、そうだったかな~。」
「ゆ、百合子さん、また連絡しますね・・」
かなは声を絞り出していた。
るみとりおはまつりと何かひそひそ話していた。
「りっっちゃんものぼちゃんも家さ、帰るんでしょ?一緒にタクシー乗ろ。」
「あ、うん、もちろん!じゃあ、またな!連絡くれたらHk案内するから!!」
3人にそういうと、ゆりねえの隣に並んだ。
Hk駅から田家町までは車で15分くらいだ。駅前は観光客めあてのホテルばかりが目立っている。そして、道中にはシャッターの降りた店舗が目立ってくる。Hkといっても、有名な観光地以外は寂れた町だ。道都札幌から来ると余計にそのあたりが目につく。
タクシーが両家の前に着く。
タクシーを降り、俺たちはゆりねえと別れて、自分ちの玄関へ。
「お兄、やっぱ、開かね~!・・・」
ガチャガチャと何度もドアノブを回したり引っ張るまつり。
「じょっぴんかってあんだべ。あきらめて、帰ってくるまで、どっかでまってるべ。」
「・・・もう!お兄!!、ちゃんと帰る汽車いってあったんだべな・・・」
泣きそうな顔で俺を睨むまつり。
「ああ、昨日ちゃんとラインで・・・」
俺はスマホを取り出し、確認する。
「あ・・・・」
「どったの?」
「さっき、ライン入ってた。仕事抜けられなかったので、本城さんちで待っててけれって!」
「・・・え・・・ゆりねえのいえで・・・・」
「ああ。本城さんちには伝えてあ・・」
「りっちゃん、のぼちゃん!」
不意な声に俺たちは振り向いた。
「ゆりねえ・・」
そこには見慣れた笑顔のゆりねえが立っていた。
「ねえ、今、聞いたよ!うちで待つんでしょ?二人とも。さあ、いきましょう!」
「え、いやでも・・・」
まつりはあまり乗り気ではないようだ。
「まあ、それなら、あまえることにするべ。」
「なに、いまさら。いつものことだべさ~!」
にっこりと笑うゆりねえ。
「・・・じゃ、おねがいします・・・」
まつりは、なんとなくしぶしぶな感じでいった。
どうしたんだろう?まつりもゆりねえが大好きだったはずだ。むしろ実の兄より。札幌いくことになったあたりから、何となくゆりねえに対してよろよそしくなった気がする・・・。
「さあ、久しぶりだべ、家さくんの~。遠慮しないで、あがってあがって!」
俺たち兄妹は、かって知ったる他人の家に入っていった。
「ねえ、本城さんって何者?」
家に着くやいなや。りおが詰問してきた。
「そうよ。ただのご近所さんって感じじゃなかったよ。あの感じ。」
かなも続く。
「いや、わたしも、詳しくは知らねんだ・・・。昔、たまにちょっと聞くくらいで・・・。」
『ほんとに~?』
いやそんな疑われても・・・・。
「昔、登やまつりから何度か「ゆりねえ」と言っていたの聞いたくらいで・・・。あったのも初めて。」
「そっかー」
りおは静かに目をつぶってソファーどっかりと腰を落とす。反対に背筋を伸ばし、腕組みをして、思案気なかな。
「やっぱり、妹さんにきくのが一番ね!」
呟くようにかなはいう。
「んだな。じゃあ、ちょっくらアポとるべ」
るみはスマホを取りだした。
「ねえ、登、彼女できた~?」
ゆりねえの部屋に入るいやな、にやにやしてゆりねえはきいてきた。
「いんや、できてねー。都会のおなごはこええからな。」
「ぶふぉ!」
まつりが麦茶を吹き出しそうになっている。
「どしたの?りっちゃん?」
不思議そうな顔をするゆりねえをよそに、まつりはせきこんでいる。
「ごほごほ・・・・うぅぅ・・・お兄・・こええの?札幌のおなご?」
「んだなぁ~。都会のおなごは、ずけずけ言うし、ごんぼほりだべし(頑固者の意)おれにはあわねーべ」
するとまつりの目がじとっとこちらに向いた
「・・・・お兄・・・それ、あの3人の前で言える?」
「へ?あの3人?」
おれは鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした。
「そ、あの3人。」
目線をこちらに定めたまま、まつりは重ねていった。え、ど、どういうことだ・・・。あの3人のことをまつりは知っているのか?「るい」とは顔見知りだが・・・。りおやかなのことまでは知るはずが・・・。あ、まさか、「るい」改め「るみ」ともつながっているのか?まつりは!じゃ、ここ3カ月ほどの恥ずかしい話をまつりは知っているのか?背中に汗がつたっていくのがわかる。ここはごまかそう。
「いや、3人てだれのことだあ?わけわかんねーぞ。」
俺は薄ら笑いを浮かべた。
「・・・っち!・・・」
まつりは舌打ちして目を閉じた。
なるほど・・・。どおりでタイミングよく、あの3人がいたわけだ。るみだけならともかく、りおとかなまで。つまりこうだ。
まつり→るみ⇔(りお・かな)
りおとかなはどうやってか知らんが、るみから俺が帰省することを聞き出したんだろうな~。
だとしてもだ。
よく、昨日の今日で準備できたもんだな。
「うん?りっちゃん、3人って?何のこと?」
俺たち兄妹のやり取りを見て、不敵な笑みを浮かべてゆりねえは尋ねてきた。
「え、なんでもね~。な、お兄。」
「んだ。なんでもねー。」
訝しそうに俺たち兄妹を見るゆりねえをよそに、俺たちは涼しい顔で答えた。
「夕飯よ~」
懐かしいおばさんの声が階下から響いた。何度聞いたかわからないそのフレーズ。一気に昔に引き戻された。俺たち兄妹はゆりねえの家で夕飯を食べるのが日常だった。ゆりねえと毎日一緒に過ごしていた。俺が中学にあがっても、帰宅後はゆりねえと過ごした。俺たちとゆりねえ。本城さんち食べることも多かったが、ゆりねえが高校に進学すると、家で食べることも増えた3人で料理をして食べる。失敗した時もお互いに笑いあってまずい夕飯を頬張った。それもまた、楽しかった。リビングでゲームしたり、いつまでもくだらないことをしゃべたりした。毎日がお泊り会。札幌に行くまでその関係は続いた。
夕飯はHkらしく、海鮮が多かった。しかし、「いが」(いか)は食卓にはのぼっていなかった。いががないのはなんかしっくりこねっ。わたしたちがわらすのころは、毎日のように食べててたんだけども。それでも、久しぶりに食べる本城家の夕食はおいしかった。
「のぼるちゃんも、まつりちゃんも、おなか一杯食べてね。」
本城のおばさんは昔と変わらぬ優しい笑顔をわたしたちに見せる。
「いや~、登さは、すっかりおがってしまったの~。おじさんのせばぬいたんでねか?」
「いや~、それほど伸びてないで。」
「んだか~」
本城のおじさんは少し老けこんだ気がする。白髪が増えた。1人娘のゆりねえが内地(本州)に進学してしまい、気持ちが落ちてまったのだろう。それでも、わたしたちには懐かしい、いつものように、話しかけてくる。ほんとあずましい。いや、あずましかった。ゆりねえの目がなければ・・・。さっきの「あの3人」を聞いてから、ゆりねえは、時折、わたしやお兄に鋭い眼光を浴びせてくる。いや、昔通りの優しい笑顔だけど、目の奥は笑ってない。抑えきれないオーラのようなものが伝わってくる。お兄は気付いてないが・・・。
「ごちそうさま。あーうめかった~」
「おそまつさん。まつりちゃんお風呂入る?」
「いや、それは自分ちので。そこまでおよばれするわけには・・・」
「んだな、そろそろうちの親も帰ってくるべ。」
お兄もそういうと、食事を終えようとしていた。
「え、ちょ、ちょっと、久しぶりさ会ったのに、もう、けえるの?次いつ会えるかもわからんのに?」
ゆりねえは、あわてて口を挟んできた。
やっぱり・・・・。逃がしてはくれねっか。
「いやでも、家さ、帰らねば。なあ、お兄!」
わたしはすこし強めにお兄に言った。
「んだな、いくら本城さんちったって、あんまり甘えてらんねーべ。」
よし、いいぞお兄。ゆりねえのペースに乗るな!
「したら、家さもどる準備、す・・」
「あ、ねえ、せっかくだから、とまってけば!」
いいこと思いついた!っていう顔するな!!ゆりねー!!!
「どうせ、佐藤さんち、遅いんでしょ。それなら、家さ泊まって、明日ゆっくり家にもどればいいっしょ!あしたは土日で休みでしょ。」
たたみかけてきた!!わたしはちらっとお兄をみた。嬉しさがこみあげている顔をしている・・・・。
あダメだべこれ。ゆりねえのかちだぁ・・・・。
「そうね、そうしていきなさい。佐藤さん、多分11時過ぎよ。きっと。まだ、なんの連絡もないってことは。」
「んだ、んだ。そうせ。のぼちゃんもりっちゃんも、うちの子みたいなもんだべ。なに、遠慮することあるさ。佐藤さんには、俺から連絡しておくから。」
・・・・く、やっぱこうなったか。ゆりねー・・・変ってねーべ。1枚上手だべ。
ピロン
あ、ライン通知・・・
スマホを取り出して、見ると・・・
「あ」
そのとき、キラッとゆりねーの目が輝いた気がする・・・。
「あら、誰から?」
「あ、と、友だちだべ。こっちの・・・」
「ふーん・・・・。Hkの友だちか~・・・」
何か意味ありげな目をこちらに向けて来る。が気にしない。
「したら、お言葉に甘えて、泊まらせてもらうべか。」
お兄・・・やっぱ、折れたか・・・。
「・・・それじゃ、お願いしますね・・・。」
「なに他人行儀に。いつものことだべ~」
おじさんは上機嫌だ。いつも夫婦二人の家がにぎやかになって、嬉しそうだ。おばさんも。
少なくてもこの二人が喜んでくれるなら、泊まるのも悪くねっか・・・そう、思うことにするべ。
帰省。夏休み。幼馴染のJⅮ。JK。妹。
ハーレム水着回のにおいがしますが・・・
書けません!!
許してください・・・・。




