㉖え、どの?
ようやく、開幕しました。学校祭。
謎の美少女、つーちゃんはようやくその雰囲気だけ登場です。
一応、ロリ系美少女枠なので、そのつもりで想像してください。
学校祭初日。俺とかなは店内のみの仕事。るみは情宣担当として、校内を練り歩く役を頼んだ。もちろん斥候だ。他にも鈴木からあんと真一、佐藤からは祐一を偵察任務にだした。九十九先輩は廊下で客引きをしてもらう。もちろん早期警戒係だ。そのせいか、男性客が朝から後を立たない。
「結構はんじょうしてますね。」
「ええ、おかげさまで・・・」
御厨先生のお出ましただ。
「あの、つばさは?」
「昨日来たわ。今朝は一緒に出たけど、札駅で買い物してから来るそうよ。」
「・・・情報ありがとうございます。では、すぐ来ることはないですね。」
「ただ・・・あの子ね、あなたの話題、一言も出さなかったの・・・」
「じゃ、ほんとにに遊びに来ただけ・・・・」
「・・・・そんなわけないでしょ。札幌遊びに行く、って、言いだしたの初めてだもの。私のうちに来たのも初めてなのよ。」
「・・・・・気を付けます・・・・」
御厨先生は店内を見渡す。
「かなさんは?」
「お化け屋敷の裏方をしています。」
かなには悪いが、裏方に徹してもらおう。万一のことを考えて。
「じゃあ、頼んだわよ。」
そういうと、御厨先生は店を出て行った。すれちがいに、けいが血相を変えて飛び込んできた。
「やばい、やばいよ、登!」
「え、来たのか?」
「いや来てないけど来るの!」
「え、だれが?」
「りおよ!りお!」
「え!」
「いまライン来て、学校祭に遊びに来るって!」
「でも、りおならいいじゃん」
「ばか、ばか、爆弾と鉢合わせたらどうするの!ごまかせないでしょ!」
おれははっとした。
「りおのことだもん、「のぼるっち~」って叫びながら来るよ。」
「ぜったい気づかれるな~」
「発見しだい確保よ!」
「うん、よし、グループラインで知らせよう!」
昨日急遽作られたグループラインS・S同盟。ここで知らせれば、SugarとBells、そして、九十九先輩に知らせられる。よし、送信。
ほっとしていると・・・
かながお化け屋敷の裏方からこちらにずんずんと向かってくる。
「なに、どういうこと?登が呼んだの?」
「いやおれはなにも・・・」
「・・・じゃあ、・・・けい・・・だね?」
背後から声がした。振り返るとるみだった。
「え、いや、よんだわけじゃないのよ。学校祭の準備が楽しい、とか、はなしててて・・・」
かなとるみの顔がみるみる怒気に満ちてくる。
『反省がたらん!』
「いやだって、友だちだし・・・、ね、ね、ごめんてば・・・」
「2人共いくらギャルが苦手でも、そんなに怒らなくても・・・学校祭は来るの自由だし。大丈夫さ、ちゃんとけいが対処してくれるよ。なあ」
「う、うん。まかしておいて。」
「俺たちは爆弾処理をがんばろう!」
『・・・・登がそういうなら・・・・』
「さ、配置につこう。売り上げも伸ばさないと総取りどころか、カンパ募らなきゃならなくなるよ」
2人はしぶしぶ引き揚げていった。
午前中は何もなくすぎた。偵察隊からも連絡はない。今日は来ないつもりか?いやいや、明日には帰るつもりのはず。来るなら絶対今日だ。喫茶の調理コーナーで考え込んでいた。ふとフロアーに目をやると昼食時ということもあり、かなり混んでいた。お化け屋敷とメイド喫茶が両方楽しめるということで結構話題になっているようだ。入口には列ができている。さっきから「お化け冥土喫茶「極楽浄土」はこちらが最後尾でーす」と廊下から声がしている。うちの店は入店はお化け屋敷、出口がメイド喫茶となっていて、会計は喫茶コーナーでまとめて受け取る。だから。売り上げを把握するのは簡単だ。午前はそこそこだが、今の盛況ぶりなら、黒字を確保できるに違いない。そして、俺たちのメイド喫茶もかなりいいかんじだ。九十九先輩が手伝ってくれたのが大きい。いや、いろんな意味で大きい!SNSをチェックしたら、九十九先輩のことがバズってる。「SK高校の学祭やべー」「冥土喫茶行ってきた!まさに極楽浄土!!」「あのメイドさん、サイコーおれ、3回入った。」「胸元やべーべ・・・まさにmelons!」「ほかのメイドさんもレベルたけーよ」「お化けでドキドキした後別なドキドキが待っている!」
ふふふ、完璧だ。俺のプランは完璧だ!誰だ「ほんずなし」とかいったのは!これでアンケートで勝てば・・・ふふふふ。
「登、ポロネーゼ一つ!」
貴に妄想を邪魔されてしまった。
「あ、ああ。」
おれは調理を始める。実は貴がいたのも助かっている。執事姿の貴はそりゃあ凛々しい。かなりイケてる。九十九先輩ほどではないが、貴目当ての女性客も来店し始めている。よし行ける、うちの店!
ブーブー!
俺と貴の携帯が振動する。俺たちは目をあわせうなずいた。
来た!爆弾発見!(祐一)
来た。ついに来てしまった・・・。
いま正門から校内に入るところ。昇降口。(祐一)
わかった。そのまま尾行してくれ。(登)
いま階段を登っていくとこ。(祐一)
連絡を聞いてS・S同盟と九十九先輩が集まってきた。
はじめ「ついに来た。いいか手筈通りに。かなと登はお化け屋敷の裏で待機。」
亮「来店時の応対は、はじめがやる。おれはサポートだ。」
洋子「真一、祐一と変ってあげて。佐藤を集めなきゃ!」
「おけー」と真一はとびだしていった。
ブーブー。スマホが鳴る。
爆弾は武道場の剣道部の店へ行く模様!(祐一)
『・・・・・・・』
けい「なんで?なんでなの?」
不思議な顔をする。そりゃそうだ。何しに来てるのか?
「は。そうか!」
亮が何かに気が付いたようだ。
「なんだ?」
「剣道部の店「紙風船バトル!In 剣道!」だ。紙風船のついた面をつけ、叩き潰したほうが勝ちというゲーム。勝ち抜けば豪華賞品がもらえる。」
貴「面白そうだね・・・」
はじめ「まあ、二人目の2年生相手で負けるんだけどね。」
ようこ「ちなみに3年生にも勝つと何もらえるの」
亮「今年は、たしか・・・・R高原のペア入場券」
『それは欲しい!』
はじめ「元手がほとんどかからないからできるんだな。」
けい「え、まっていまペアって・・・・」
『あ!』
るみ「つばさは登と行く気じゃ・・・・」
登「それ以外に考えられん・・・・」
ブーブー。S・S同盟全員に通知だ。
ごくり。俺たちは生唾飲み込んでから、恐る恐るラインを見る。
爆弾ちゃん10分かからず3人抜き!すっげー!!最後の3年剣道2段のうちのエースっしょ!
2分で割ったよ。つばさッち!(真一)
ごめんなさい剣道部の皆さん・・・・。いよいよ来る!
けい「さあ、かなと登はあっちに!」
俺たち二人はお化け屋敷のコース裏、ダンボールと暗幕ので囲まれた薄暗いスペースにかくまわれた。
しばらくすると。廊下がざわつきだした。
「わぁだれ?」「すごいかわいい!!」「お人形さんみたいね~」「めっちゃかわいい」
「き、来たみたいね・・・」
声をひそめてかながつぶやく。
「ああ。見た目だけはいいからな・・・・」
するとあんの声が聞こえた。
「あ、すいませーん。列にお並びください。」
「あ、いえ、その友だちを訪ねてきたんです。」
「え、と、だれですか~?」
「あの、その・・・さ、佐藤さんを!」
う、やっぱりか~。みんなすまん、うまくやってくれ!
「・・・あ、さとうね・・・今連れてくるわ~」
「あ、ありがとうございます!やっぱり・・・やっぱり・・・ここに・・・・」
最初に出たのはけいだ。
「ほい佐藤さん。」
「あ、えっと、どこであいましたっけ?」
「・・・・いや、すいませんこの方ではない方の・・・そのちょっと地味というか・・・」
「ああ、そうなの、ごめんごめん、けいじゃない方だって」
すると次はるみが連れていかれた。
「こ、こんにちわ・・・あのはじめまして?」
「・・・・ご、めんなさい、佐藤さんという言い方が悪かったみたいねですね・・・・その男子の佐藤を・・」
「え、なんだ、男の方か・・・まっててね~」
次に連れていかれたのは亮。
「あ、始めまして。佐藤亮です。どちらさま様でしたか?」
と眼鏡をくいっと上げていった。
「・・・・・・・あのー・・・何度もすいません。眼鏡をかけてない佐藤くんを・・・・」
「あ、えーと、じゃあ、まとめて連れてくるね。」
「は、まとめて?」
貴と祐一が出ていく。
「こんにちわ佐藤貴です。」
「おっす!おれは佐藤祐一だ!」
「・・・・・・・あの、どちらでもないです。その佐藤登をお願いします・・・」
「登~?当店の佐藤はこれで売り切れで~す」
「・・・いや、そんなわけは・・・・あ、そうだあかりちゃんいますよね?九十九あかりさん。」
「あ、はい、います。九十九ならすぐに出せます。お待ちください。」
「せんぱーい、お客さんで~す」
九十九先輩の出番だ。これであきらめてくれれば・・・・。
「あら、つーちゃん、久しぶり!御厨先生に聞いて会うの楽しみにしてたわ!」
「あ、あかりちゃん。久しぶり。あのさ・・・いるよね?ここに?」
「うん?だれが?」
「え、っとその・・・の、のぼる・・・」
「え、何言ってるの。いないわよ。いるわけないじゃない。」
あ、声が動揺しているよ、先輩。
「え、でもこの間くれた写真に写ってるよ。」
そう言いながら、つばさはスマホの画面を九十九先輩に見せはじめた。
「え、これ。うーんでもこれ小さいし、よく似た人じゃない?」
「いや、私が見まちがうわけが・・・・」
「いるわけないじゃない。登くんが。」
「うーんでも・・・・」
お、うまくいきそうだ!そうだこのクラスには佐藤登はいないのだ!
「・・・うーん気のせいか・・・」
「そうだよつーちゃんせっかく来てくれたし、ちょっと一緒に回らない?」
「うーんそうしようか・・・」
よしせいこ・・・
「ちわー、のぼるっちいる?」
ひときわ目立つ大きな声。りおだ。しまったこっちのケアを忘れていた!
次回こそ、つーちゃんをしゃべらせたいと思っています。
登場人物ごった煮ですいません。




