㉕S・S同盟(呉越同舟)
「つーちゃん」は何者か?一応、今回で説明されます。たたんだと思った風呂敷をまた、広げてしまいました。また、たたむのに苦しむんだろうな・・・・。でも、今が何とかなれば、いいや・・・・。
順調に進んだ準備作業も大詰め。明日は、いよいよ学校祭当日。もう、準備は万端だ。俺たちSugar Babes担当のメイド喫茶はもう明日の開店を待つばかりだ。けいやるみ、こちらのチームの女子生徒はみなメイド服を着ている。九十九先輩も。
「けいさん、この服きついんですけど・・・胸周りが・・・・」
「・・・・しかたないでしょ!突然私も手伝いますっていいだすから・・・そもそも、先輩のサイズ知りませんし、準備もしてません。それで我慢してください。」
九十九先輩には先日の失態の償いとして、メイド喫茶の従業員になってもらうこととにした。無論、ただの手伝いではない。対つばさ要員のためでもある。来店時の対応をしてもらうためだ。
「・・・・ねえ、登くん。ちょっと、九十九先輩、刺激が強すぎない・・・・」
かなが俺に耳打ちする。
「いや、でも、しかたない。あれしかないんだから。」
「いやだって、あの、胸・・・・。もうボタン飛んできそうよ・・・」
「うーんでもなあー。ためしに上のほう、開けたら・・・もっとやばかった・・・・」
「そうなの・・・すごいわね・・・」
いや、あなたもかわらないよね・・・・ちらっと見てしまう俺。
「・・・ふふ、遠慮しないでいいのよ・・・」
目ざとく俺の目線に気づくかな。顔が熱くなってくる。
「いや、なにも俺は・・・」
さて、準備はもう大丈夫だろう。お化け屋敷の方も。
「看板付けるよ~」
貴が声をあげる。
「祐一~出番だぞ~」
「おう、わかった!」
いつものようにでかい声。安心するぜ!
「・・・登くん」
はじめが声をかけてきた。
「店名、ほんとにこれでいいのか?」
「・・・・・共同経営者のご希望だ・・・しかたない。」
「・・・そこはSugar Babesの力で何とかならんかったのか?」
「・・・・無理に頼んだのは俺たちだからな・・・・」
「まぁそうだが・・・」
俺たちICT研究部+2年3組合同チームの店名は
「冥土喫茶」
ぴったりちゃ、ぴったりだが・・・
「で、アンケート用紙の準備は?実行委員様。」
と洋子。
「それは九十九先輩が準備してくれた。集計もやるそうだ。」
「ふーん、ずるはなしだよ!」
「だから先輩さ。」
「まあ、利害関係は一応ないからな。」
「ああ。ところで準備はもうすぐ終わるな?」
「うん。そっちは?」
「メイド服の合わせが終われば、終了だ。で、この後、その、ちょっと時間あるか?」
『・・・は!』
かなも洋子もはじめも口を開けて驚いている。あれ、俺なんか変なこと言ったかな?
「・・・・の、登くんは、・・・よ、洋子さんも・・・」
「登、いくら何でも見境なさすぎでは!」
はじめは俺につかみかからんばかり。
「え、え、し、知らなかった・・・でも、かなや九十九先輩の見ている前で・・・、ちょっと気遣いなさすぎ!」
「あ、いや違う、違う!ソーいう言うことじゃない!Super Bellsと相談したいことがあるんだ。」
「あ、なんだ・・」
「ちょっと!洋子!少し残念そうね」
かながつっかかる。
「おまえ、登みたいな遊び人が好みなのか?」
はじめが血相変えて叫ぶ。
「俺は遊び人じゃない!」
「よく言うよ、あれだけいろいろ起こしておいて・・・」
じろっと見るはじめ。
「いやそれは誤解だ!」
「え、じゃ、どういうつもりで、う、うちに来たの・・・」
目を細めて睨むかな。
「え、あ、それはその。・・・う、うち合わせ?」
「誰に同意を求めてるのかしらのSugarのサブリーダーさん。」
「・・・すいません・・・」
「で、相談したいことってなんだい?」
「あ、それは、佐藤も全員集めてから話すよ。」
準備が終了し、3組の生徒は帰っていった。佐藤と鈴木、そして九十九先輩をのぞいて。
メイド喫茶のスペースの床に俺たち12人は車座に座った。
「ごめんみんな。これから話すことは、勝負のことでも店のことでもないんだ。極めて個人的だけど・・・・」
俺は口を開いた。
「うん、そうね、かなりこの店が成功するかどうかにかかわることなのよ。」
九十九先輩が言葉を続けた。
「・・・あ、わたしと九十九先輩は事情をもう知ってるの・・・・」
るみが言うと、かながぴくっとした。
「・・・え、なにそれ、どういうことなの?」
かなが疑問を口にすると。
「・・・あ、いや特別な、ことじゃないの・・・私は、最初から知っていたというか・・・・」
「あ、いや登。本題に入ってくれないか?」
話がそれそうなのを察して、亮が修正してくれた。
登「あ、じゃあ・・・・その・・・・あした、御厨先生の姪が遊びに来るんだ、ここに」
全員『?』
あん「それが何だってーの?」
真一「いいんじゃねー」
九十九「いやその姪子さんが、ちょっと・・」
貴「いや先生の親戚が遊びに来るだけなら・・・」
祐一「とくになにも」
かな「そうよねぇ~」
けい「あ、ひょっとして、また登がらみなの子ってこと?」
『え』
登「・・・・その、まあ、そう、なんだ・・・・」
かな「え、ちょっと、まさか、登の元カノとか・・・」
るみ「・・・・えっと元カノというか・・・・」
九十九「元カノくらいだったら・・・よかったんだけど・・・・」
『!?』
るみ「・・・・許嫁的な・・・・」
その場にいた全員が息を飲み、唾を飲み込んだ。
『はあ~!!』
登「いやまってくれそれはその、相手がかってにいってるだけで・・・・」
かな「・・・・そんな人がいたのに・・・」
洋子「ひどい、ひどすぎる!かなをもてあそんだのね!」
けい「え、じゃあそんな大切な人がいて、りおと遊びに行ったの!」
はじめ「・・・・登くん、いや登!君は」
亮「そんな最低な男だったのか?」
貴「ごめん、さすがにこれはフォローできないよ・・・」
真一「いぇー、隠れチャラ男だね!仲良くしよ!」
あん「すげーな。でどこまでいったの?」
祐一「なんてうらやま、いやサイてーな!」
おれは立ち上がった
「いや違う違う、勝手にそういってるだけで!おれは認めたことない!」
かな「る、るみさんは知ってたの・・・」
るみ「う、うん。」
「るみと九十九先輩は先生の姪、久世つばさの友人だから。」
『はあ!』
登「と、とにかく、つばさが来るのは非常にまずい!」
けい「なんで?婚約者にあえて嬉しくないの?」
洋子「なに、とっても不細工とか?」
九十九「・・・え、いやそういうことじゃないの・・・」
るい「・・・あの、ちょっと個性的というか・・・・」
登「・・・危険なんだ!」
『?』
九十九「つばさは、許嫁と信じて疑ってないの。」
るみ「うん」
亮「では、きちんと説明して差し上げたら?」
はじめ「うん。こっちで女をとっかえひっかえしてるって言えばあきらめるだろ」
登九十九るみ『・・・・・・・』
登「それで済むならこんな心配はしない!」
るみ「・・・・久世つばさ、別名Hkの白い爆弾」
『爆弾!』
九十九「これを見て」
スマホを取り出し画面を見せる。
『うわ!』
そこにはつばさの姿が映し出されていた。透き通るような、でロングヘアー。色白で手足も長く、美少女!という姿。
かな「・・・・なにこの子。芸能人みたい・・・・」
絶句してるな。
洋子「モデル?モデルよね?どっきりよね!」
るみ「いえ、こ、これが久世つばさ。」
けい「この子が爆弾?なんで?」
「ふー」九十九先輩はため息をつく。
九十九「容姿端麗、絵に描いたような美少女。でも、その実態は・・・」
登「剣術道場の一人娘。Hkの剣道界では、白い悪魔と呼ばれていた。」
るみ「剣道と剣術では似て非なるもの。」
九十九「相手に一切手加減せず、完膚なきまでに叩きのめす。」
登「つばさのせいで、剣道をやめた人間は数知れない。」
あん「でもそれ、白い悪魔っしょ?爆弾は?」
九十九「つばさはかわいいでしょ?だからよくナンパされたりもするわけ。」
るみ「もちろん、登の許嫁だと信じているから断るのよ」
登「でも、引き下がらないと・・・」
九十九「素振り用に持ち歩いてる一尺あまりの木刀で・・・」
『・・・・・・・・ごく』生唾をのむ一同。
九十九「めためたに・・・・」
『!!!』
るみ「下手に触れると爆発する。色白なところから、白い爆弾よ」
真一「いやでも~それなら~正当防衛っしょ!」
九十九「そうねそれならね・・・・」
るみ「チャラ男やヤンキ-相手だけならね。」
九十九「さっきも言ったでしょ。許嫁って信じてるって」
『え、じゃあ・・』
九十九「そう、登に近づく女子は」
るみ「みんな敵・・・・」
登「・・・小中と俺と仲良さそうな女子をかぎつけると・・・」
九十九「見つけ出して、人気のないところで」
るみ「・・・徹底的に脅されるわ。・・・・」
登「・・・・・だから小中と俺に近づく女子は1人もいなかった・・・」
貴「それで、女子に慣れてないのか・・・・」
九十九「そして、決定的なことが起こったのよ・・・」
3年前の中2の春。おれはつばさは、五稜郭公園で待ち合わせた。一緒に道場へ向かうためだ。いやだが、断れば家に押しかけてくるのでしかたなかった。このころは白い爆弾の異名が轟いていたので、ナンパされる心配もなかった。ところが・・・・
観光名所だけに、修学旅行で来ていた高校生がいたらしい。5人のチャラそうな男子高校生はつばさに声をかけ、公園内を一緒に回ろうといいだした。つばさは断った。見た目はきゃしゃで美少女のつばさをなめたのだろう。強引に手をとって引っ張っていこうとした。彼らの運が悪かったのは、その日は稽古用に3尺近くの木刀だったことだ。手を振り払ったつばさは背負っていた竹刀袋から木刀を抜き出すと・・・・
「うりゃー!!」
公園中に響く気合の声。遅刻してきた俺の耳にも届いた。
おれが駆けつけると、白目を向いて倒れている2人の高校生。残り3人は腕を抑えて土下座していた。
多分最初の2人はみぞおちに突きを食らったんだろう。残り3人は籠手を打たれたんだ。手加減はしてるから命をおとすことない。しかし籠手の方は・・・骨折してるかも・・・。
「す、すいません~」
「おめーらしつけーんだ!ゆるせーん!!」
「まってーつばさちゃん!まってー」
おれはあわてて後ろからつばさを羽交い絞めにした。
「あんたら、修学旅行生だろ、早くその二人連れて逃げてくれ!」
「あ、は、はい!」
「つばさちゃんおちついて!」
俺はつばさの木刀をそっと取り上げる。
「あ、の、のぼる・・・・う、うわーんこわかったよー」
とだきついて泣いてきた。こわかったのはあっちだろう・・・。
「というわけで、俺は中2の時に札幌に転校してきたわけ。」
『?』
はじめ「いまので、なんでおまえが転校することに?」
九十九「・・・ちょっと、言葉足らずだったみたいね。ちょうど、木刀を取り上げて、つばさを抱きしめてる場面を見てた人がいたのよ。」
るみ「その場面だけみれば、5人の高校生を叩きのめし、つばさを守ったように見えるでしょう?」
登「・・・おかげで、俺は白い爆弾を守った男。やべー奴と噂がった・・・」
九十九「地元ヤンキーが勝負を挑みにきたり、ヤンキー系ギャルが告白しにきたりが日常茶飯事になったの。」
(『・・・・・女性関係は今と変わらないのでは・・・・・ 』)
かな「それでよく、ぶじでいられたわね・・・」
九十九「たいていの相手はつばさが倒したり、ギャルは徹底して脅して追い返したわ。」
るみ「なんせ・・・白い爆弾ですからね。」
登「でも、でも、・・・・そのせいで・・・友だちは全員離れていった。そして放課後は毎日つばさが迎えに来たんだ。」
九十九「「わたしのせいだから・・・」がそのころ口癖だったわ・・」
るみ「で、ここからが、本題よ。」
登「どうやら、俺がこの高校にいるのをかぎつけたらしい。しかも、・・・・」
けい「ひょっとして・・・」
洋子「だれか登といい感じな女を」
あん「発見した・・・・」
全員かなを見る。
「え、え、わ、わたし?」
貴「他にだれがいる?」
かな「で、でも、ほら九十九先輩とか他校のギャルとか・・」
はじめ「いや、先輩は爆弾の友人だ。除外される。赤髪ギャルは他校だ。」
亮「ここに来るからには、ここにターゲットがいるということだ。」
祐一「狙われるのは・・・」
全員ん指さした。そのターゲットは
登「かなさん。きみです。」
かな「い、いやー!!」
登「つばさはいつ来るか、わからない。そこで、るみと九十九先輩で見張る。」
真一「ンで、見つけたらドーすんの?」
登「全力で身を隠す。おれも身を隠す。みんなには、このクラスに佐藤登という人間はいなかったということにしてくれ。」
はじめ「それでうまくいくのか?」
登「幸いこのクラスには佐藤がたくさんいる。」
かな「な、なるほど。」
はじめ「でも九十九先輩が知らないのは不自然と考えるのでは?」
九十九「大丈夫、だって佐藤のぼるなる人物はいないんだから・・・」
洋子「でも他の生徒にきかれたら・・・」
登「だから、Bellsにも協力してほしんだよ。」
はじめ「おれたち全員で相手をしてごまかすのか・・・」
亮「それなら何とかなるかも。」
登「たのむ。もし俺かかながいることを感づいたら・・・」
九十九「白い爆弾は容赦なく爆発するわ。言っておくけど、あなたたちが束になってかかっていっても、彼女にはかなわないわ。」
るみ「う、うわさでは、登に勝負しようとしてたヤンキー15人を・・・・」
九十九「噂じゃないわそれ。10分かからずに全員病院送りにしたそうよ。」
『・・・・・・・・』
登「いーか、つばさが持てば、割りばし一本でも真剣なみだ。絶対に俺たちの存在を隠しとおしてくれ。頼む。」
洋子「そうね、かなのためだし」
けい「ここは協力しましょう。」
九十九「まるで薩長同盟ね。」
貴「ではss同盟ということで。」
おれは心底安堵した。これで、何とかなりそうな気がしていた。
いよいよ明日は学校祭だ。
というわけで、久世つばさの登場です。
つばさちゃんは、一応、ロリ系美少女枠のつもりで出してます。
ギャルも美少女もと登場人物てんこ盛りですが、もう、いいんだい。
今が楽しければ・・・。




