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㉔女わらす?じょうだんこくでね!

学校祭に新たな火種が出てきます。

波乱含みの学校祭。

だって、みんなで頑張ってめでたしめでたしはいやなので・・・・。


進路指導室。また御厨先生の呼び出し。今度は九十九先輩と。いやな予感しかしない・・・。

「登くん、」

俺の前を歩く九十九先輩が、ふと立ち止まると、振り返って話してきた。

「私はあなたの味方だから・・・」

あなた?あなたたちではなく?Sugar Babesにかかわることじゃないのか?それともICT研究部?いったいどのことだ?

「え、っと先輩?何の話ですか?・・・」

「・・・・御厨先生から、聞く方がいいわ・・・・」

そういうと、また前をむき、ゆっくり歩き出した。おれは無言でついていく。

ノックすると、中からすぐ返事がする。

「失礼します。」

先輩がドアを開けると、いつになく真剣な顔の御厨先生がテーブルに肘をつき、顔の前で手を組んで座っていた。あ、エヴァに乗るんですね。

「しんじ・・・じゃなかった、登くん座って。九十九さんも。」

俺は先生の向かいに座った。先輩は・・・御厨先生の隣に座る。あ、エヴァに乗るのは俺だけですね。

「・・・・登くん、落ち着いて聞いてほしいの。」

「え、あ、はい。」

「言いにくいんだけど・・・・その・・・あの子が・・・・」

先生はいつになく言い淀む。しかもかなり声が小さい。

「せ、先生。しっかり伝えてください。」

九十九先輩は話の内容を知っているようだ。

「・・・じゃあ、登くん・・・あの子が来るの。来週。Hkから。」

「はっ!」

ある女子が脳裏に浮かんでくる。俺は目を見開いた。口も半開きになる。

「あ、あいつさ、くるんか?」

「んだ。あいつが、くんのさ。」

御厨先生も訛りだす。

「つばさちゃんが、久世つばさがここに来るのよ。」

九十九先輩が決定的な名前を告げる。

「え・・・、な、なして?おれが、ここさいるの、知らねぇはずだ!」

「かぎつけたんだべさ。」

「ど、どっから?おれ、Hkの友だちにも、知らせてねーんだど」

顎に人差し指を当てて思案している九十九先輩。

「・・・一つこことあたりがあるのだけど・・・。」

『るみ!』

俺たち3人の推理は同じだった。

「あの子から漏れた、もしくは、あの子の関係者から」

「どーすべー。おれ、かなりいろいろ、るみに話してまったべ。」

「ま、ま、ま、落ち着きなさい。るみさんに口止めをしましょう。」

「んだな。したら、放送でよびだすべ!」

「先生、なまったままです。」

九十九先輩の注意にはっとした顔の御厨先生は、

「放送で呼び出しましょう。待っててくださいね。」

そう言って出て行った。


「・・・え、っと・・・私、何かしたでしょうか・・・」

るみはあきらかに困惑した表情で進路指導室に来た。

「いえ、そういうわけではないのよ、るみさん」

御厨先生は標準語で優しく語りかける。

「そう、ちょっと聞きたいことあって・・・・・」

九十九先輩もかなり気を使っている。

「あのね・・・」「その・・・」

おれは、なんだかむずむずしてきた。

「あ~もう!」おれは叫んだ。

「そっただ、きどった聞き方してっから、進まねんだ!」

『!』

「るみ、遠慮せず、話すど。」

「う、うん」

うなずくるみ

「おめな、つばさちゃんの知り合いか?」

その名を聞いた瞬間、るみは目を見開いた。

「・・・え、・・・と、」

「ね、どうなのさ」

御厨先生もHk弁にもどった。

「え、先生もH、Hk衆?」

「そうなのよ~私も!」

と九十九先輩も続いた。

『え』俺とるみは声をそろえた。

「え、だって先輩札幌生まれだって・・・」

「いや、札幌だけどもさ、Hkにも8年住んでたさ~」

『・・・・』

「ま、いいわ。でな、るみ。おめ、久世つばさのなんなの?」

おれは率直に聞いた。

「ま~だ、気が付かんのか?登、おめ、ほんとーに、ほんずなしだな!」

あ、「ほんずなし」いただきました。

「これ見てみ!」

るみはスマホの画面を見せる。写真が写っている。

「・・・これ、・・・・俺だべや・・・・懐かしい写真だなー。おれが小学校3年くらいだべか~。」

そこには俺を真ん中にして3人のこどもが写っていた。俺の左側で手をつないでる子。そして右後ろからおれの首あたりに手を回して抱きつくような姿勢の子。この抱き着いているのが、久世つばさだ。

「つーちゃんはこのころからきれいね・・・」九十九先輩が懐かしそうにいう。

「つーちゃん?」

「あ、つばさとわたしはさ~、同級生さ。」

『は』

俺とるみはまた声をそろえる。

「したら、この登と手をつないでる、この子は誰?」

「あ、こいつか?こいつはな、るいだぁ~」

『るい?』

御厨先生と九十九先輩が今度はハモル。

「久世道場で、いっつも、3にんであそんでたぁ~」

「ふ~」

るみがため息をつく。

「・・・ほんと、ほんずなしだな、おめは!」」

「は、何だべ。なに怒ってんだ。おめ・・・」

「・・・・この子は、るいじゃねぇ。」

「は、なにいってんだ、おめ。おれは小5の終わりまで、ずっと遊んでたんだで。間違えるわけね。」

「・・・・・おめさは、最後まで「るい」だとしんじとったんだな~・・・」

はぁ~と大きなため息をるみはついた。

「あのな・・・・・この日に焼けて真っ黒ながき・・・・・・・・・・」

「・・・・あたしだ・・・・」

『は?』3人ともあっけにとられる。

 日焼けで真っ黒。そして、短髪、がらがらの体。どこからどう見てもやんちゃそうな男子。女子らしさを微塵も感じるところはない。

 先生、先輩、俺は、るみのスマホの画面をじっと見る。そして、るみと見比べる。るみは色白で髪が腰近くまである。先輩やかなのせいで目立たないが、プロポーションも悪くない。推定Ⅾ。推定Gクラスの先輩とかなが別格なのだ。前髪で目が隠れてなければ、顔だちもかなりかわいい感じだ。なまってなければ・・・・。

「う、うそこくでね!」

おれは軽く怒った。

「おれはるいと、ちいせー ころから、一緒だったど。とてもとても、女わらすには見えんかった!」

「・・・・・う、うるせー。成長がちょっこし、おそかっただけだ!」

「いや、でも・・・先生これ・・・」

「うん、そうね・・・むりもないわね。」

あまりのショックに標準語にもどった先生と先輩。

「あのね、るいさん」

九十九先輩は珍獣でも見るような目でるみを見つめる。

「るみ!」

「あ、ごめんなさい、ついつい・・・で、るみさん、なんで「るい」って・・・」

「・・・わ、わたしはちゃんと、「るみ」っていったんだけどもさー、この男は、るいって覚えちまって・・。」

「いやだって、どう見ても男わらすだべ。るみとはおもわねーべ。」

『んだな~』

全会一致で男認定。

「・・・そ、そりゃな、3年生くらい、や、や、4年生くらいまでなら、はぁ、そう思われててても、しかたねっかと思ってたさ。」

そして俺をキッと睨む。

「でもな、5年になっても、まだ、男だと思ってたんだ、こいつわ!」

「ああ、それはちょっとショックね。」

うなづく、先輩。

「そうね。小学校高学年でそれはちょっとショックね。」

先生も同意する。

「るい、いやるみさん、5年生ごろの写真はあるの?」

「え、・・・一応・・・」

るみはスマホを操作して、別な写真を映した。

『・・・・・・・』

静寂が指導室を包む。いやすごい美少女が、とか、見違えるほどに女らしくなったとかではない。

さっきのやんちゃなガキがただでかくなって写っていた。

「・・・先生なにか・・」「・・・九十九さんが聞いたんでしょ・・・」「・・・いや先生として・・・」「いやでも・・」

2人はひそひそ話す。

「あっと、るみ」

「なんだ登」

「おめはなあ、この時までは、やっぱ「るい」だわー」

おれはきっぱり言った。

るみは顔を赤くして怒る。肩がわなわな震えている。

「ちょ、登くんもう少し言葉選んで・・・」

とりなす九十九先輩。

「いや、だって、どう見ても、「るみ」でねくて「るい」だろこれ。」

「いや、のぼるさん、その、えっと、あのね、し、しつれいかなぁ、って先生思うのよ・・・。」

「・・・ひ、ひ、ひぃーん・・・・」

あ、やべ、るみ泣いてしまった。

「あ、もう、登くん責任とってよね。」

え、先輩だって、同意してたでしょ。

「まったく、女子生徒を泣かすなんて・・・内申は減点よ。」

は、なんで、昔の思い出話?をして、減点ておかしくないか?

「ひ、う、ぅ、・・・ひっく・・・。さ、さわったくせに・・・・」

『え、』俺たちはるみを見つめる。

「え、るみさん、・・・・登くんが・・・・何かしたのかな?言いづらいなら、別な場所で」

ちらっと俺を見る先生?

「お話ししようか?」

九十九先輩はまるでゴミを見るような目で俺を見てくる。

「登くん、あなたが、その、欲望に任せて・・・・」

「は、いやたんま。おれ、何もしてねーど。」

「だから、るみさんはあの時あんなに・・・・」

「え、ど、どの時だ?なんもわかんねぇど。」

「・・・う、ぅ、ひっく。お、おめさは、さわったべ、後ろから抱き着いてきてー、思いっきり、おっぱいさわったべー、わすれてまったのか!」

『!!!』

「なんてこと・・・あなた、今度こそ退学よ!もう先生かばいきれないわ!」

「けいやSugar Babes、それにかな、Bells、・・・みんなになんて伝えればいいの!」

2人は俺に詰め寄ってくる。

「まてって!おれはなんもしてねって!」

「あなたはるみさんに手を出しておきながら、他校のギャルと!」

「しかも、私やかなさんの胸元みてにやにやしてたのね。最低ね!!」

「いやちょっと、待ってくれ!」

おれも標準語にもどった。

「ほんと、こころあたりないです!」

「・・・・るみさん、その、言いづらいと思うけど・・・いつさわられたの?」

「・・・ちょうど、この写真とったころ、うちが道場やめるから、っていったら・・・別れ際、後ろから抱きしめられて・・・・・そのとき胸、さわってきた。ぎゅーってつかまれた!はじめて男子にさわられたんですー!」

『・・・・・・・・・・・・・・』

再び静寂。

「こほん、」

先生は目を見開き

「無罪!セーフ!セーフ!」

うんうんとうなずく九十九先輩。

「ごめんなさい、登くん。てっきり最近のことかと・・・その、るいさん、いやるみさんもけっこうおおきいから、思わず手が出たのかと・・・」

「おれは色魔ですか!」

「・・・でも近いっしょ、登!。つーちゃんをはじめ、ギャル、九十九先輩にかな、・・・ていうか、先生、なして無罪?」

「・・・・ごめんなさい・・・その、判決理由については、言えないわ・・・」

「ま、ま、子どもの時のことだしもう時効よ時効!」

場の空気を和ますように務めて明るくする先輩。そりゃ、ぎゅーってするものないからです、とは言えないよな。だって、「るい」だもんね。


「おっと話がそれたわね。そうつばさよ!」

「そうでしたね先生。久世つばさ!」

「つーちゃん・・・」

「う、一番聞きたくない名前だ。」

「来週くるのよ、しかも学校祭に。」

「ぜったい、登さん目当てね。」

「どうしてばれたのかしらね。」

「るみさんは連絡と取ってるの?」

「いえ、ぜんぜん。」

「私は親戚だから話すことはあるけど・・・登のことはトップシークレットだからね・・・」

あ、いっちゃたよこの人。

「は?

るみは仰天する。

「あ、言ってなかったわね。久世つばさは私の姪。私の姉、久子の子どもよ。」

「したから、登の過去、知ってるんだ・・・」

「そういうこと」

「九十九先輩は連絡取ってるんですか?」

「ええ、でも毎日じゃないわ、あ、でも最近、学校祭のこと話たかな・・」

『え』

「いやでも登のことは話してないし・・・」

「・・・・・・・九十九さん、写真とか送った?」

「ええ、お化けメイド喫茶の話したら、準備作業見せてって・・・・」

「先輩、その写真見せてください・・・・」

「え、いいわよ」

スマホの画面に映し出される自撮り写真。

「ほら問題ない・・・」

「いやちょっとまって、ここ!」

るみは目ざとく見つけた。

『あ、』

作業する生徒たちに混じって、小さくだが、確かに俺とわかる人物が写っている。しかも悪いことに、かなと打ち合わせ中らしく、かなり近距離。ズームして見ると、まるで付き合いたての男女のよう。くそ、また、俺は妙にさわやかな笑顔。いつものようにデレて鼻の下伸ばしてだらしない顔ならよかったのだが・・・。かなのさわやかな笑顔とあいまって、カップルと言われてもしょうがない。

『・・・・・・・』

3度目の沈黙。

「え、っと、それじゃ、もどろうかしらね・・・・」

『は?』

「九十九先輩・・・・」

「おめの、せいだったのか・・・」

るい、いや、るみは怒り心頭だ。

「・・・・九十九さん、あなたにはかなり言い含めていたわよね。それが・・・・」

御厨先生も。

「ご、ごめんなさい!軽率だった。」

「とにかく、登さんだけでなく、かなさんも保護対象ね。」

「そう・・・ですね。」

「かなを助けるのは癪だけど・・・」

で、あらたな登場人物が次回出てくるかも・・・?

新キャラ出すの躊躇っていたんだけど・・・。

学校祭を盛り上げったいので・・やもなく出します。

安易ですいません。

でも学校祭まで長いな・・・。


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