154 こじらせ
ああ、後日譚が長いかも。
札幌駅の地下街。まあ、誰もが知ってるファストフードに入る。それぞれハンバーガーのセットメニューを頼み、なんとか見つけた空きテーブルに座れた。
「なに、心配で見に来たの?るみっちって心配性~」
俺が照り焼きバーガーにかぶりつくと同時に俺の対面に座っていたりおが口を開いた。
「え、だってさ・・・こいつ、すぐ流されるから・・・その・・・」
図星なせいか、なぜかたどたどしく話するみ。
「えっと、俺ってそったら信用ねーかな・・・」
『うん』
2人の力強い肯定が、いささか腹立たしい。
「い・・・や、俺はもう、去年の俺とは違う・・・と、思うよ・・・」
『・・・・・』
ジトっとした目で俺を見つめる2人。
「ま、そう言うことにしておこーか。ね、るみッち」
「え・・・・・・、ま、んだな。ま、信じてやるべ」
この件はこれ以上触れない方がいいい。俺の直感がそう告げている。
「ところでさあ~、もう、集まってないの?Sugarなんちゃらとか、Super何とかとか?」
「あ、うん。もうあの面子で集まることはないかな。まあ、同じクラスなんで毎日顔は合わすし、けっこう話すけど。」
「そう・・・るみっちは?」
「え、まあ・・・・うちもそうだ。」
「ふーん・・・じゃあ、よかったね。」
「え、何が?」
「みんな、あーしが出した問題の答えに・・・たどり着いたことがさ」
(「ね、けい、洋子、わたしさ・・・・・・「大野」だよね?ここに呼ばれちゃダメなんじゃない?」
「え、いやりおはさ・・・」
「そう、別になんかいいってかんじなのよ・・・・」
「どーして~?佐藤や鈴木じゃないのに?」
「え?・・」
「じゃあ、どうして私が参加してもいいのか、考えてみたら?そしたら、きっと・・・あんたらどーーした
らいいか、決まるわよ。」)
あの日、けいに話したりおの質問。その答えは、解散だった。
でも・・・・・。
「俺も、よかったと思ってるよ。」
きっぱりと俺は言えた。
「そう。そっかー。るみっちも?」
るみはこくりと頷いた。
「それならいいや。でもね・・・一つ誤算があったわー」
「ん、なに?」
「廃部になってから、けいね、いっっっつも、亮君といっしょなの!あんなにべったりになるなんて思てなかった!・・・ね、登、ゆみ覚える?」
「ああ、あの金髪の?」
「そう、久しぶりにうちとゆみとけいの3人で女子会でもしようって約束したの、そしたら・・・・亮も連れてきたの!信じられる?女子会に彼氏連れてくる女!!」
『・・・・・』
けいと亮はそこまでになっていたのか・・・・・。
「えっと、ま、人それぞれってことで・・・・」
と俺はおためごかしを言いながら隣に座るるみの肘を肘で突いた。
「あ、り、りおちゃん、そろそろ、出ましょうか?勉強もあるんでしょ?ね、ね・・・」
るみも、危険を察知したんだろう。すぐに切り出してくれた。
「はぁ~!うちは登を取られて!」
とるみを指さし、
「ゆみだって、彼氏なしなのに!男連れで女子会にきて、しかも
「じゃあ、僕はお邪魔だろうから、そこらのカフェで自習でもしてるよ。」
「うん、連絡するね~!」
とか、やり取りして、満面の笑みと勝ち誇った顔で参加しやがった!・・・・わかる、わかる?るみっ
ち?」
「あ、えっとね・・・その、けいちゃんも、悪気はなかったと思うのよ・・・その、ほんとに・・・」
「そんなわけないでしょ!あれはね、彼氏持ちとして、私たちにマウント取ってきたのよ!あああ、いけ好かない女になったよ!佐藤けいは!!」
大野りおは、かなりこじらせ女になってしまった。
「ああ、ほら、りお、明日に向けて、課題を進めなきゃ、そろそろ帰ろ・・・・」
「ああ、腹立ってきた!ちょっと、2人カラオケつきってよ!」
『え・・・』
「久しぶりだし!・・・・・・なに?いやなの?じゃあ、夏期講習の間、登にいろいろするよ。チューとか、乳もますとか、いい?」
「だめ!」
るみが即答。
「じゃ、いいっしょ?さ、いこー」
この後3時間、けいと亮、俺とるみ、そして果て真一とあんに至るまでの愚痴と彼女の心情を発露したであろう歌をきかされることになった。
「くんじゃなかった・・・・」
洋子とはじめの愚痴にさしかかったあたりで、ぼそっとるみは呟いた
さあ、ひと息




