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⑪モブキャラでいたかった・・・

土日は休みました。だって休日だし。

で、今回はギャル回です。一応。

あ、SK高校から札駅は、結構遠いぞ・・・・。


「明日が楽しみね、登くん。」

かなが声をかけてきた。最近、かなは結構話しかけてくる。学校祭実行委員に任命されてからは特に話し込むことが多い。

「ああ、そうだね、かなさん。実行委員会楽しみだね。」

とはいうものの、わが3組の出し物は俺たち実行委員に一任されている。メイド喫茶かお化け屋敷。他の出店が少ない方をやる。だが、鈴木はじめや洋子が推すお化け屋敷にかなはどうにかして決めるつもりだろ。

「わかってるわね!」という目でわがリーダーけいは無言で振り返り、見てくる。そして背中からは「はあ~、ほんとに、おめは、おなごさ、よえな~」という視線が刺さる。るみからだ。

「よし、生徒会も部活もないし、久々にみんなで帰らないか?」めずらしく貴がSugar Babesを招集した。

「え、・・・そうだな・・・」

「・・うん・・ね。」


「よし、かな、あん、真一、一緒に帰ろ?」

何かを相談していた鈴木はじめと洋子は鈴木全員と帰ることにしたらしい。

佐藤と鈴木はまるで連れ立っているように教室を出た。俺たちSugar Babesの方が前を歩いていた。俺は貴と祐一と3人で並び、世間話をしつつ階段を降りていく。なんとなく後ろの鈴木たちからの視線を感じるが。気にしない。先日のHRで、俺がけいと一緒にメイド喫茶を押す意見を数多く言ったことで、はじめと洋子は俺に対する態度を変えてきた。「なんだ、なんだ?予想よりしゃべるなこいつ」と思われているんだろう。ちょっとぎすぎすした目を向けてくるのだ。対して、かなは優しいし、最近は結構話すようになり、かなり嬉しい。胸元は見ないようにぐっと我慢しているけど。昇降口について靴を履き替える。ちょっと手間取ってしまった。5人はもう玄関口を出ている。少し早歩きでみんなに近づいていくと、

「おい、あれ、誰だ」

「ねぇ、すっごくかわいい子じゃない。」

「どこの学校の子かな?」

「おい、おまえ声かけてみろよ」

なぜか玄関口が騒がしかった。おれはみんなに追いつくと。

「なんか、あったの?」と尋ねた。

「え、え、う、うそでしょ。ホントに来た・・・・。」

けいは青い顔をしてつぶやいた。

けいの視線の先を追った。校門に女子が一人立っていた。違う学校の制服だが、俺とけい、るみは知っている。その制服を。そして女子高生を。手足がすらっとのびていて、抜群のスタイル。なにより目を引くのが・・・・・赤く染まってきれいに巻かれた髪。突然の美少女ギャルの登場に、誰もが騒然となっている。うちは一応進学校なので、他校の生徒と校門で待ち合わせなどという素敵なイベントはまずない。

「ど、・・・どういうこと?けい?」

るみはけいとキッと睨む。

「いや、どうって・・・。まさか、まじな・・・の?」

ボー然としてたっているけいを横目に見てると

「あ、来たー。登くーん。」と祐一に負けないような声で手を大きくふってきた!

貴と祐一が目をむいて俺を見る。ついでに後ろにいる鈴木たちも目を丸くして俺を見る。そして周囲の誰もが「え、あいつと!」という目で俺に視線を集めてくる。え、なに、なに、俺のこと呼んだよね。てっきりけいと待ち合わせていたのかと思ってた。

などと考えてると、ちょうぜつ目立つ美少女ギャルが俺の方へ駆け足で近づいてくる。

「え、っと、り、りおさん?」

「あ、覚えててくれたんだぁ~。うれしー!」

とえ、腕をとってきた。え、こんな大勢の前で、腕組むの?

するとけいが俺とりおの間に割って入ってきた。

「り、りお。ちょっとちょっと。」そう言って今度はけいがりおのてを引いて玄関から離れた。

「・・・いや、たしかに。・・・え、でも」

なにやらこそこそ話している。

「でしょー、だから言ったとおりにしてるじゃん。」

という祐一ばりの大声でこそこそ話も終了した。

そして、俺の方に駆け寄って来て、手を取った。

「さあ、遊びいこー。のぼるっちは何したい?うちはまずショッピングかな?札駅行こう。ねーいいでしょう?」

俺の手を引っ張りながら、まくしたてるように話し始めた。のぼるっち?距離の詰め方、陽キャやべー。

慌ててけいは駆け寄ってきて、

「っじゃあ、うちも行っていい?」

するとにこっこりわらってりおは振り返り、

「えー、けいってそんな空気読めない子だったけ~?」

う、なに、それ。俺と2人で行きたいってこと・・・・。やばい、やばい。嬉しすぎる。はあ、こったらめんこい子にそんなこと言われたら・・・・好きになってしまうべ!

その時の俺の顔はよほどだらしなかったのだろう。るみは鋭い視線をそそいできてた。

「札駅行こう、そのあとは・・・・うーん何するか話しながら行こう~」そういって俺の左腕に右手を絡ませてきた。あ、ちょっと・・・やわっこいものが、当たってる・・・。

「あ、うん、じゃあ、行こうかぁ」

俺はできるだけ平静さを装って返事したつもりだが、声が裏返りそうだった。

俺が連れ去られるの佐藤達と鈴木たちは呆然として見送っていた。



「え~と、あれは?」貴はけいに尋ねた。

『だれ?』

るみ以外の佐藤鈴木は声をそろえた。けいの答えを固唾を飲んで待っている。

「えーと、わたしの友だちで・・・、同中の・・・・」苦笑いして答える。

「それで、どうしてあんなに親密なのかな?けい」と、かなは微笑みながら、しかし、目は笑っていない。

「いや、登にも春が来たのかな~」と祐一は脳天気につぶやいた。が、声はつぶやきの声ではない。とたんにるみに睨まれる。

「・・・けい・・・ちょっと・・」

るみは向きなおすといった。

「あ、えっと、へへへ、そう、だ、よね。」

「・・・ご、ごめん、み、みんな。わたしたちも一緒にかえれない。」

「あ、そう・・・・」心配そうに貴はけいを見つめた。

「うん、き、気にすることはないよ。僕たちだけで帰るから。」

亮はすぐにその場を離れたい一心だった。

「そうだな~。たまにはこのメンツで帰るのも悪くない!」

祐一はいつもの調子。

「・・・それじゃ、ご、ごめんね・・・」

るみはけいの腕を引き、その場を離れていくが、

後についていく者が1人いた。

「え、かなどこ行くの?」

「うん、どうした?」

洋子とはじめは声をかけた。

「ええ、私もけいさんと話したくて。」

それをきいた、けいとるみはぎょっとした顔をして振り向いた。

『はあ?』

「な、なんであんたが?」

「そ・・・そう・・・ですよ・・・」

するとにこっと微笑みかなは

「あら、だめかしら?けいさんにぜひお聞きしたいことがあって・・・それに、るみさんにも。」

「え・・・わたしにも・・・・」

「ええ、ぜひ」

けいとるみは顔を見合わせる。

「ど、どうすんのよ、るみ」

小声で話しかけるけい。考え込むるみは、なにか決心したように目を見開き、

「いや・・・いい、機会。連れて行こう・・・。」

2人の後に続いてかなは歩いて行ってしまった。

残された4人の鈴木は、

「なんか、ちょーわかんないだけどー」

「おれもー。」

ギャルとチャラ男はこの事態を理解しきれない。

「洋子、どう思う?」

「わたしも、ちょっと動揺している。」

Super Bellsのリーダー格2人は、動揺を飲み込んで帰宅した。



 学校帰りの札駅。しかも美少女ギャルと一緒。とはいえ、今日のりおは、前より大人しめの着こなしだ。スカートも幾分長くしてるし、ブラウスのボタンも開いているのは一番上だけ。しかもブラウスの上にベージュのベストを着ている。露出少な目でちょっと残念と言えば残念だが、このくらいなら一緒にいても大丈夫かなとも思う・・・いゆ、やっぱり俺の方は見劣りしてるか・・・。地下鉄の中でも、「かわいいなぁ、あのこ」「でも一緒にいる男、かなり地味だよね」「まさか、彼氏?」「えーまさか」と声が聞こえる。

九十九先輩の時と同じだ・・・。

「ふふ、気にしないでね。のぼるっち!」

そういうとさらに左腕に密着してきた。いいにおいが・・・しかも腕にやわらかいものが・・・。顔が熱くなってくるのがわかった。

札駅につくと、駅ビルの中の店を回った。俺は絶対行かないであろうレディスの店をいくつも回った。

「どっちがいい?」「このワンピかわいいよね?」「のぼるっちは何色が好きなの?」行く先々で聞いてくるのだが・・・・。おれはそのたびに顔を行きつらせて「ひだりかな~」「うん、かわいいね」「え、っと赤が似合うと思うよ。」など無難であろう答えを述べた。それだけならいいのだが・・・・。

「ねえ、これ、試着してみるわ~。来て」

と試着室の前に連れていかれたのはまいった。周りは女性ばかりで、じろじろ見られるし・・・布一枚へだてて、着替えているのを考えると本当にドキドキした。下を向いて待っていると。

シャー、試着室のカーテンが開いた。

「じゃーん」

制服姿をとは違い、そこには白のワンピースを着たりおがいた。上半身はゆったりめでスカート部分が結構長く、フレアになっていた。意外なチョイスだなと思った。りおは細身で、足もすらっと長い。もっとタイトな服が似合うはずだ。でも選んだのはゆったりめのゆるふわ系のワンピース。これはこれで似合っている。

髪が赤くなければより良かっただろう。

「どう、どう?」

「いや、似合ってるよ。」

「意外に、でしょ?」

りおはいたずらっぽく笑う。

「え、いや・・・」

「顔に書いてるよ。嘘つけないんだね。」

「いやそんな・・・」

「のぼるっち、顔にすぐ出るもんね。さっきからなんか、当たり障りないように気をつけて話してるでしょ。」

「あ、わかる?やっぱり。おれ女子とこんな風に歩いたことなくてさぁ~」

「え、そうなんだ~。やったー」

「え?」

「私がのぼるっちの初めてのデート相手ってことでしょう?」

「え、あ、そうなるのか?てかデートなのこれ?」

「何だと思っていたの?」

「え、いやー・・・・荷物持ち?」

「荷物持ちを迎えにいく女子はいないよーだ。」

「あ、そうか」

『ふふ、ふふ、あはははぁ』

2人で試着室前でわらいあった。

そのあとは、なんかかなり気を遣わずにすんだ。G○Pにいって、お互いの服を選びあったり、カフェで馬鹿話をして盛り上がった。

気が付くともう8時を回っていた。

「そろそろ帰らないとまずいでしょ?」

「え、まだだいじょうぶだよ~」

「いや、あんまり遅くなるとまずいでしょ?」

「わたしは別に~。てか、のぼるっち帰りたいの?」

「いや、そういうわけじゃ・・・でも、いつまでも2人きりでいて、知り合いにみつかったら誤解されるよ」

「ふーん、誤解,ね・・・。のぼるっちは、誤解されたらこまるの?」

「え、いや、でも、りおさんには、迷惑かけたくないし・・・」

「りおでいい!、てか、迷惑じゃない!」

俺を見据えて強い口調で言われた。

「あ、ごめん大きい声で・・・。そうだ、ライン交換しよう。」

「え、あ、うん」

女子と交換なんて・・・初めてだ。Sugar Babesの2人はカウントしない。だって、グループラインだし。

カフェを出て、地下鉄駅へ向かう。おれは、Aサブ方面、りおはMKない方面なので反対だ。

「じゃあ、また、遊ぼうね」

「うん」

「今日は付き合ってくれてありがとう!、じゃあねー」

ちょうどホーム対面のMKない行きがきた。リオは俺の方に手を振り、地下鉄に吸い込まれていった。出発した地下鉄を、見えなくなるまで見つめていた。夢から覚めていくような気がした。俺明日死ぬのかな?まもなくAサブ行きがホームに入ってきた。

「ふーん、誤解、ね」「りおでいい!、てか、迷惑じゃない!」地下鉄に揺られながらこの意味を何度も考えた。これって、そうゆうこと?


今回ギャルを登場さてみたけど・・・、

難しいね。ギャルって。言葉で伝えるのって、大変だなあ。

漫画家は偉大だなあ、と思いました。

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