『ゴーストハウスに置いてある猫の虚像』・・・『詩の群れ』から
『ゴーストハウスに置いてある猫の虚像』・・・『詩の群れ』から
㈠
俺たちは、随分な場所まで、来てしまったようだな、だろうだ。
そうか、此処はどこなんだろうな、夢の中でも、手探りさ。
だろ、此処は、ゴーストハウスだよ、魑魅魍魎が住んでいるのさ。
判然としたよ、俺たちは此処に、何を求めに来たんだい、え?
㈡
それは、猫の虚像さ。
何だって、俺もお前も、我々は、猫の虚像なんかを、必要とするんだろうか。
それは、自分が、犬派か、猫派かを、確かめているんだよ。
夢の中だもんな、相当参っているな、精神が。
㈢
ゴーストハウスに置いてある猫の虚像、そうさ、夢の中で見たんなら、俺たちは必要としていたんだ。
だろうな、いざこざ消滅で、天下泰平の象徴猫さ、だろうだ。