『武術極意の本当の話』解説
小生の師匠が出版した武術に関する書籍『武術極意の本当の話』(BABジャパン発行)はお読みいただいたでしょうか?
まあ、自分は直に習ったことだったり、或いはそれが下敷きになってるわけですから内容もすぐ分かります。
移術だとか、致命時刻だとか、実際に稽古しましたから理解できます。
中には、全く教わったことの無い言葉もありますが、それもすぐに分かりました。
というよりも、自分の方から聞きただした言葉もあるんですね。
プラティヤハーラ、なんてのがそれです。
何に関する話題だったか忘れましたがね、師匠に聞いてみたことあるんですよ。
「それって、ヨガで言うプラティヤハーラみたいな?」
師匠、首ひねって、そうかなあ、何て曖昧に答えておりました。
それまでは、師匠自身の口からプラティヤハーラなんて言葉は一言も出た覚えがありませんでした。寧ろ、プラーナーヤーマ、プラーナーヤーマと練習中言われてました。
ヨガの階梯で言えばプラーナーヤーマの次がプラティヤハーラですから、次はダーラナーになるんでしょうかね?冗談ではなく、そうなるかもしれません。師が同書で引用した、ヴィヴェーカナンダ師の著書には少しのあいだプラティヤハーラを練習したら、次はダーラナーだと書いてましたし。
王宗岳の太極拳経の解釈でも、プラティヤハーラから始める、と師匠は書いておりましたから、次はダーラナーである可能性は高い。
同書に七星歩なんて言葉も登場しております。
これも直に習ったんですが、自分が習ったときには七回重心を動かしてパンチを加速する術、と教わりました。
最初、師匠から聞いたときは何がなにやら分からんままに、言われたことをただ丸憶えしていたのですが、その意味が体で実感できたのは独りで練習していたときのことです。パンチを速く、更に速くと稽古していると、自然と師匠に言われたあの七星歩が理解できたんです。
本に書いてあることも、その応用と言ってもいいでしょう。
分かりやすく説明すると、まず前に出した足を進めてから重心を元に戻し、後ろの足でけりだして進み、もう一度前の足に踏み込んで最後は中心に戻る。この説明で判っていただけるかどうかは疑問ですが、一応、こういう事です。
七星歩というと、北斗七星の形に足を動かす歩法の練習だと言うのが一般的な解釈です。
どちらが正しいか、自分はここでは敢えて結論をだしません。あくまで自分はこう習った、と言うだけのことです。
武術とはフライングである、というのも、全く聞いておりませんでしたが、自分でそういう風に納得してたのはしてたんです。
武術とは、力と力の競争じゃない、もしも相手が百m離れた位置ろからスタートするんだったら、自分は10m前から走り出す、或いはフライングできるような状況に持っていくこと、それが武術であると。
そういう風に理解しておりました。
武術とは最後の最後までうそとごまかし、これは師匠がよく言っていた言葉です。
或いは、ジャンケンは後出しが強い、というのも口癖のように聞かされました。