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突っ掛かる姉

翌日の朝になると自室のベッドに潜り込む侵入者の頭をパシッと叩き、星峰さんの背中に張りつく姉を引き剥がそうとしたが離れず、諦めた。


階段を下り、リビングに着いて、キッチンで朝食の仕度に取り掛かることにした。


米が炊き終える頃に星峰さんと姉が腕を絡ませ、リビングに下りてきた。

「ふぁ~おはよう、涼更くぅ~っん」

「はよぅ~叩いたよね?私の頭」

欠伸をしながら挨拶をした彼女ら。

「おはよう。星峰さんが唸って苦しそうにしてたからだろうがっ!」

「叩くことないでしょ、あんたっ!」

顔をぐぐっと近付け、声を荒らげながらひとさし指で突き差してきた姉。

「悪かったって、ごめん。はい、これでその話は終わりにしよっ」

「えっ、うん......って、きもっ!熱でもあんの?あんた」

素直に謝った俺に対し、姉が酷い単語を叫んで、額に手を伸ばし、体温を計ろうとしてきた。

「だっ誰がきもいだっ!誰がっ!もういっぺん言ってみろっ!」

「何度も言ってやるよぉ~キッ──」

昨日と同じく胸ぐらを掴み合いの喧嘩に発展する寸前で母親が漏らしたため息がリビングの外から聞こえ、ぴしゃっと口論を止め、喧嘩にならなかった。



その後、朝食を摂り終え、姉に星峰さんを独占され、星峰さんに送られてきたメールの指示で星峰家を訪れることになった俺だった。

俺が星峰家を訪れるとすれば、あの人が関わっている以外ない。

柚羽さんだ。

自宅に留まっていたところで星峰さんは姉に盗られたままなので、どうしようもない。


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