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番外編─*小旅行

「ねぇ香ぃ~男嫌いなのによく続くよね、旦那と」

「うぅーん。そうだねぇ......って旦那って言わないでよ。まあ、鴻汰が一途に愛してくれてるからね」

「それもそうだけど、香だって負けてないじゃん。口を開けばすぅくんすぅくん、娘が──じゃん!羨ましいよ、香達が......結婚、かぁ......」

隣に敷かれた敷き布団に寝転がり、遠い目をしながら考え耽る並志野。

「うーん......まあ、頑張って素敵な人をみつけなよ」

生返事をしてから、感情のこもってない励ましを送る私。

「他人事っ!?冷たっ!冷たすぎない、香ぃ~」

「そおぉー......前からこんな感じだけど」

「昔はもっと可愛げがあったよ。冷たくなかったし......」

「それってどういう、意味?」

「ひぃ~っっ!じょっ冗談だってぇ~香さぁんっ!可愛いっ可愛いよ、香は」

「ありがとっ!でさぁ、明日はどこから巡ってくぅ~」

「はぁ......もう少しで。そうだね、じゃあ──」


星峰香──いや、涼更香は今でも付き合いが続いている同級生の友人、並志野と小旅行で石川県に遊びに来ていた。

夫の鴻汰と娘を自宅に残し、彼女から誘われた小旅行を満喫していた。

小旅行も二日を終え、明日が終われば仕事詰めの日々が再び。

今日も鴻汰と娘が楽しそうで何よりだ、と、鴻汰が娘と遊ぶ様子をおさめた動画を眺めながらにやけていた。

兼六園や金沢21世紀美術館、長町武家屋敷跡などを観光し、風情のある旅館に戻って就寝には早い時刻なので、明日の計画や夫と娘の話題で盛り上がった。


日付が変わる30分前には二人して就寝した。


チェックアウトを済ませ、彼女の車の助手席に乗り込み、彼女の運転する車に揺られながら目的地に到着する間、想い出話にはなをさかせたのだった。


ひがし茶屋街では娘の土産物を、近江町市場で新鮮な食品を購入して、無理を言って夕陽が綺麗に見える波打ち際の千里浜なぎさドライブウェイを通り、帰宅した。




本編よりだいぶ未来の話で、結婚後のことです。

年齢は30歳代です。

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