表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/145

文化祭編─久しぶりに会話をするカップル

一限目が始まる短い休憩時間にメールで星峰さんに呼び出された。


「ごめん、抱きついたりして。それに恥ずかしい思いさせて......その、可愛かったけど」

星峰さんに頭をさげ謝り、目に焼き付いて離れない、ドレス姿の感想を改めて口にした。

「いっいいから、もう謝らなくて。そそっその......ううっ、うれぇっしかった。久しぶりに涼更君に触れられて。でも、見られたくなかったよ、ドレスを着てるとこなんて。スタイルなんてよくないし、見せられるようなのじゃないし......ううぅぅ、はずかしいぃぃっ!」

彼女は、頬を紅潮させ、照れた表情を見せたあと、俯きながら、自虐的なことを言ってから、あのときの感情がよみがえったみたいで、可愛く唸って、しゃがみこむ。

「ほんと可愛かったよ、そんな自虐的になることないから。ねぇ泣かないでよ、星峰さん。星峰さんの全てに魅力が一杯つまってるから。泣くことないよ、星峰さん」

俺も、彼女の前にしゃがんで肩に手を置いて、泣き止むように声をかける。

「ほっほんと、涼更君?」

涙が頬を伝い続けるまま、うるうるした目をしながら聞いてきた。

「ほんとだよ。文化祭で観に行きたいほどだよ、いや観たいよ」

「そっそれはっいやだ」

彼女は、顔を逸らして、恥ずかしがった。


一限目の授業には、ぎりぎり間に合った。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ