やっぱり彼女が愛おしい
「そんなことがあったんだぁ~意外ぃ......だから女の子にぐいぐい迫られるとすごい動揺を見せるんだぁ。でもさ、そんな経験してたら耐性があるんじゃない?なんで動揺するの、涼更くん」
話を聞き終えた星峰さんは、意外にも那珂詩歌との関係について妬いたり追及してくることはなく、彼女からしたら腑に落ちない疑問を訊いてきた。
「経験してるからって必ずしも耐性がつくってことはないと思う。那珂詩歌とは......むぅ、ねが違......」
「そそっそういうことかぁ~やっぱり......」
彼女は動揺を見せて、視線を逸らした。
「えっちぃ......べっべべ別にいいけどぅ~さぁ......」
恥ずかしそうに呟いた彼女。
「ごめんっ!デリカシーないこといって。傷付けるつもりはなくてっ......つい、口が滑って」
「傷つけられたの、私じゃないからいいよ。大きいのが好きなんだね、えっちぃ涼更くんっ!」
「や、やめてぇ~面と向かって言わないでよぅ~!」
満面な笑みを浮かべながら言われた言葉に恥ずかしくなり、赤面した俺は両手で顔を覆い、悶えた。
しっ、仕方ないじゃんかぁ~年頃の男子なんだし気になるんだからぁ~!
「ごめんごめんって、涼更くんっ!面白い反応してくれると思ってついからかいたくなっちゃって。ごめんって、涼更くん」
笑いを堪えながらの彼女に、星峰さんのばかぁぁぁぁ~と言い返したくなった俺だった。




