ミリおた推参3
残り半分です
兵馬も言葉に怒りを露にする将軍たち
「一戦もおこなっておらぬのに降伏しろとは貴様わしをなめておるのか?」
「我等に恐れおののいて今まで隠れていたくせに降伏せよとは笑わせる冗談だ」
「逆に今降伏すれば見事な手並みに免じて貴様らの命だけは助けてやる慈悲にすがるがよい」
その事態を認識していない発言に兵馬の怒りが炸裂する
パーン彼らには耳慣れない音が響くと同時に将軍の一人が持っていた兜が弾け飛び転がった後持ち主にき
れいに開いた穴を晒す
「今のはわざと兜のみを狙いましたあなた方は侵攻側であり国王陛下からはおとなしく尻尾を巻いて帰る
なら命までとる必要は無いと言われてますがその人数までは指定がないのですよ、つまり減ってもこちら
は痛くもかゆくも無いのですよね」
目が慣れたイワンの視線の先に冷たい表情を浮かべ兵馬が立っていた
その手には自らの知識から召喚したM1903A4を携えて
「やはり持っているよな異世界の武器を」
イワンは自分のカンが正しかったことを喜ぶがだが同時に現在が最悪な状況であることを気付かされる
いま自分達は相手の用意した策に完全に嵌っている
自分があの彼であるならどうするそう考え、そして足元に目をやり到ってしまった
近くにいたヨーデルを捕まえると
「手を貸せあの馬鹿将軍たちをふんづかまえて相手に突き出すぞこのままだとあいつらもろともあの世行だ」
イワンの言葉をすばやく理解して周りへ指示する
「こっちの準備が整うまでにあいつらがこれ以上いらんことをしなければいいのだが」
イワンはそう言って将軍たちを見るが望みは薄そうだった
さて丘の上の兵馬のほうも「これであとは彼らの選択待ちか」と考え
アダムの選択を思い出していた
「さて兵馬殿の質問に答えねばな我々の選択は尻尾を巻いて帰るなら命まではとる必要は無い、だが自ら
の欲のためそれを拒むなら兵馬殿国王として許す殲滅も致し方ない一人も残さずとも構わん罪はわしらが
背負う」
うなずく将軍達
「お心遣いはありがたいですが覚悟はすでに出来ています召喚陣から出たときに」
そう言って兵馬は自らのステータスを開示する
尼崎兵馬
16歳
レベル100
HP99999/99999
MP∞
身体レベルMAX
精神レベルMAX
異常耐性MAX
精神耐性MAX
スキル
兵器召喚MAX
兵器運用MAX
兵員召喚MAX
兵員運用MAX
戦術MAX
戦術運用MAX
称号
世界神の加護
守護神の加護(姉)
「これだけの力をお持ちなのにまだ学生だとは異世界とは平和なのですね」
アダムは兵馬の能力の高さに驚きを隠さなかったアダムにしてみれば能力が高ければ兵馬がいくらとし若
くとも侮る者は出ず結果的国の利益につながるし兵馬自身を守ることにもつながるので歓迎していた
さて戻って現在
イワン達が生き残りを懸けて奔走する中
将軍達がやらかす
「はは手品のねたは尽きたようだな先ほども言ったがわれらを降伏させたかったらわれら恐怖させてろ」
「そうだ見れば貴様一人しかいないではないかはったりでわれらを降伏させられると思うなよ」
その言葉にイワンはあきれるがすばやく
「陣の端にいるやつは、死にたくなかったら中央に走れ後ろを振り返るな急げ」
イワンの必死の呼びかけに慌てて中央に走る兵達
彼らが移動を開始してまもなく地響きと一緒にそれまで兵達がいた場所が真っ暗な奈落の底へ沈んでしまう
手を取り合い何とか難を逃れてほっとしている兵士たちにイワンが選択を迫る
「どうするお前らこのままだといずれは全員奈落の底へ沈められる相手の指揮官は若いがかなり頭が切れる帰るなら後は追わないだろう状況を理解しないあの馬鹿親父達と心中するか選べ」
難を逃れた兵たちの意思はすぐに一致する
もともとやる気ではない今回の侵攻に動員され嫌気が指していた兵士が多く振舞われた酒も彼らを癒すに
は到らなかった上に命の危機が重なって兵士たちの怒りが爆発する
瞬く間に将軍達の子飼いの兵以外はイワン達に従い行動を起こす
一万の内将軍達の子飼いの兵はわずかに千を切る人数もとより抵抗など無意味でしかない
あっという間に全員取り押さえられる
そして猿轡に縄でぐるぐる巻きにされて転がされると
代表してイワンが兵馬に交渉する
「状況が読めない連中は取り押さえた俺たちは生きて国に帰りたい許してもらえるか」
イワンの訴えに
「なら帰ってください我々はあとを追うことをしないと約束しますから」
兵馬が答える
「しかし道が」
そうである彼らの通ってきた道は失われていた
兵馬は言葉を発することも無く丘の斜面を爆破し崩す崩れ落ちる土砂は奈落を埋め道を作り出す
呆気にとられる帝国兵達に皇帝への書状を預けると彼らを置き去りにして去っていった
数日後帝国に帰還した彼らを査問が待っていたが誰一人として罪に問われる者はいなかった一万近くの兵
員命を危険に晒した将軍たちを除いて
皇帝は持ち帰られた書状を読むと宰相を呼び指示を与えると自らは皇太子に玉座を譲ると一人いずこかへ
と姿を消す
最後に会った宰相は
「それまでの壮健さは消えうせ明らかにお年を召されておいでだったたった一枚の書状で陛下の野心を奪
いそして逃げるようにいずこかへと走らせたその書状書いた者を敵にすればわが帝国も危うい」
そう言って報復戦を進言する者達を諌め
新しき皇帝に一刻も早く王国との関係改善を進言するのだった
M1903A4は主人公が好きな銃の一つです
次は何を出すかな