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買い物 僕の手持ちが 軽くなる

僕はホーンラビット5匹の討伐を受けることにした。理由としてはホーンラビットの肉は昨日宿で食べたことから食用ということはきっとお金になるだろう。

それに他2つの依頼は1日を拘束されるため倒せば早く終わるだろうという理由もあって、ホーンラビットの依頼を選んだ。僕は3枚の内の一つを指さした。


「ホーンラビット5匹の討伐を受けます」


「はい、では こちらに名前をご記入ください」


そういうとアンリさんは僕にペンを渡してきた。僕はそれを受け取ると依頼書に名前を書いていく。僕は名前を書き終わると依頼書の上にペンを置いた。

アンリさんは僕が名前を書き終わるのを確認すると依頼書を自分のほうに向け、アンリさん自身もそこにサインした。どうやら受領した人間と受付を担当した者のサインが必要らしい。


「はい、ではこれにてリークさんはこの依頼を受領しました  依頼の達成期限は3日間になります」


「すいません ホーンラビットはどこに生息しているんですか」


「ホーンラビットはここの南門から出た平原に生息していますよ」


「あ、あと魔具屋はどちらにありますか」


「魔具屋はここから出て4件隣のお店ですね魔石のマークのついてる看板が目印ですね」


「ありがとうございます」


僕はアンリさんにお礼をいうと、ギルドから出て4件隣のお店…右左どっちだ…僕はまずは左にいくが教えられた看板はなかった。逆の右側にいくと教えられた看板があった。


僕は扉をあけると奥に座っていた老婆が魔具をいじっていた手を止め、こちらに声をかけてきた。僕は店の中を見回すとゲーム時代では見たことない魔具ばかりだ。


っとそうだ目的の物を探さないと・・・探すより聞いたほうが早いか。僕は老婆に近寄るとまた魔具をいじっていた。


「すいません、収納の指輪を探しているんですがどれが収納の指輪ですか」


老婆は魔具をいじってる手を止めるとこちらに顔を向けじっと見てくる。

えっと・・・何かしただろうか・・・老婆は少しの間顔を見ていると椅子から立ち上がり、棚から一つの指輪を持ってきた。それをこちらに差し出してきた。


「一つ金貨2枚」


「えっと・・・」


何だろう、すごくやりにくい・・・僕はとりあえずポケットに手を突っ込みインベントリから金貨2枚を取り出し老婆に渡した。老婆は金貨2枚を受け取ると机の下の黒い箱に仕舞った。

何というか独特な雰囲気を持つ人だ。僕は指輪を右の人さし指につけた。


「指輪を使う時は杖を使うように指輪に魔力を篭めて取り込みたい物を触りながら『収納』 取り出したい時は取り出したい物を考えながら『放出』」


老婆は椅子に座り、また魔具をいじりながら僕にそう言い放った。

えっと、使い方を教えてくれたのかな 僕は手元に銀貨を取り出し


「『収納』」


僕がそう唱えると手元にあった銀貨が消える。目の前から消えること自体はインベントリで慣れているがこれ指輪の中になにがあったか忘れたらどうするんだろうと思って指輪を見ていると指輪の中に何が入っているのか何故かわかる。そういえば魔具ということは魔法使いが魔法を覚えるための魔導書もあるんだろうかもしかしたら面白い魔法があるかもしれない。僕は見回していると魔導書らしき物を見つけたが…


「え・・・一冊金貨5枚?」


「左から『火の玉』『風の槍』『土の腕』『水の壁』の魔導書」


僕が値段で驚いていると後ろから老婆がどれがどの魔導書か教えてくれる。

ちょっと待ってちょっと待って、それどれも最初の魔法使いの頃に覚えれる魔法だよね。しかも店売りの魔導書もすごく安かったはずだよね、だって魔導書は上級錬金術師が作ることができる魔紙を使って上級魔法使いから上の職業が『魔法継承』を使うことで引き継げるようになって魔法使い職は魔導書で困ることは…あ、そうかゲームの中ではそうなったけどこの世界ではそうなってないのか・・・もしかして荒稼ぎのチャンスなのだろうか



いや、落ちつくんだ もっとしっかり調べてからやることにしよう。

ゲーム内では魔導書は作れたけどこの世界だともしかして作れないのだろうか。

後ろにいる老婆なら教えてくれるだろうか、余りおしゃべりな人に見えないし、聞いてみようかな


「すいません、なんで魔導書はこんなに高いんですか」


「・・・魔導書はダンジョンや遺跡からしか見つからない 希少価値」


えっと、つまり安定した供給がないからこの値段なのか・・つまりこの世界だと『魔法継承』による魔導書作成が行われていないのか、ってことは売るのは危険か…まだGランクの僕がそんなの持ってるわけがないし、せめてもう少しランクが上がってから少しづつ売るなら問題なさそうかな。それと、他に便利な魔具がないか確認しておくか


「今日から冒険者になったのですが何かよさげな魔具はないですか」


「ない」


「え」


「ない」


えっと、ないということはこの収納の指輪以外は冒険者によさげな魔具はないということなのだろうか。じゃあ、どういった魔具が置いてるんだろう。


「すいません、ではどういった魔具が置いてあるですか」


「生活用」


「えっと、それだけですか」


「雑貨屋か薬屋」


どうやら生活用しかないようだ。その後の雑貨屋か薬屋ってのはそういったのはそっちにあるからそっちにいけということだろうか、というかこんだけ愛想が悪くて平気なんだろうか。

その後、老婆から何とか雑貨屋か薬屋の場所を聞き出すことができた。

何故かすごく疲れた。僕は肩を落としながら近い雑貨屋へと向かうことにした。








目の前の店がたぶんだが雑貨屋だと思う。なんというか老婆から店の場所を聞き出せたが店の名前とかは一切聞き出せなかった。老婆の攻略難易度が高すぎてつらい。雑貨屋らしき店に入ると中にはさまざまな道具が置いてあった。


それに扉をくぐったさいに扉にベルのような物がついていてカランコロンという音が鳴った。奥の方からドタバタと音がすると奥の扉から雑貨屋の店主らしき男性がでてきた。


「いらっしゃい 今日は何をお探しですか雑貨ならなんでも揃ってますよ」


「えっと、収納の指輪を持ってるので冒険に役立つ道具が欲しいのですが」


「はいはい!少し待っててくださいね 今掻き集めてきますので!」


掻き集めて・・・あんまり必要のなさそうな物はいらないんだけど

雑貨屋の店主は僕の考え等読めるわけもなく店の中から色々な物を机の上に置いていく。

しばらくするといくつかの道具が置かれていて、店主もこちらを見ながらニコニコしていた。


「はい、では道具の説明をさせてもらいますね こちらはテントですね2~3人ほどが入れる物で設営自体も比較的に楽である程度の強風でもしっかりと耐えれるようになってます」


テントか、やっぱり野営とかあるだろうからあると便利だろうな

2~3人と結構大きなサイズだがまぁ、問題ないだろう。ってかたぶんだけどこれが一番小さいサイズなのかもしれない。雑貨屋の店主はさらに説明を続けた。


「次に携帯用のランタンですね、今なら詰め替え用の油もありますのでこちらもお付けします」


携帯用のランタンか、暗い場所を探ったりするのに使えるからこれは是非とも欲しい。しかも今なら詰め替え用の油も付いてくるなら買うしかない。

あれ…僕って意外にチョロいんだろうか今だけって聞いたら買わなきゃって

思ってしまったぞ…でも今だけだし、買っておこうかな


「次に水筒ですね ダンジョンもそうですが山道などで水が確保しにく場所も多いですからね こういった水筒があると便利ですよ 最近、鍛冶師たちが加工に成功したアルミニウムという素材を使って作られた物で軽くてそこそこ頑丈で人気なんですよ」


水筒かこれも欲しいな。見た目は完全に元いた世界の軍用水筒のような形だ。

ってかアルミニウムあるんだ。ファンタジーってなんだっけ

その後に手袋とスコップも紹介された。これは冒険者なら採取用依頼もあるので買っておいたほうがいいと言われた。実際地面を手で掘り返すことになりそうだし、買っておくとしよう。というか紹介されたもの全部必要なもんだった。


「テントと携帯用ランタンが小金貨2枚 水筒と手袋が銀貨1枚 スコップが銀貨2枚ですね」


「じゃあ、『放出』 小金貨4枚と銀貨4枚ですね」


僕は先ほど魔具屋でインベントリから指輪にお金をすべて移しておいた。

こちらのほうが堂々と使えるので便利だと思ったからだ。店主はありがとうございますと頭を下げた。

すごい直角っていっていいほど頭下げてる…そんなに売れないのかな

僕は売ってもらったアイテムを『収納』し、次の薬屋へと向かうことにした。










薬屋は雑貨屋のすぐ隣にあった。扉をくぐるとすぐに奥の席に座っていた女の子がこちらに向かってきた。奥からやってきた女性は緑色の髪を長々と伸ばした女の子だった。服装は白衣を纏っていてその下に薄緑色のワンピースを着ていた。


そして耳を見てすぐに彼女が僕と同じ小人族だと気付いた。小人族はエルフほどでないが耳が少しとがっていて、年齢が人間の子供ぐらいで止まる種族で、エルフと同じ長命種なため見た目と年齢が合わない種族でもある。


「いらっしゃいませ ドット調薬店へようこそ!今日は何をお求めですか」


「すいません、魔法使いの冒険者なのですが薬が欲しくてきたのですがどういった薬を持っていたほうがよいでしょうか」


「そうだねー だったら回復薬と魔力回復薬、それに魔力持続薬の3種類かな」


「えっと3本とも効果を説明してもらってもいいですか」


「回復薬は飲むと骨折なんかも直してくれて、怪我した場所にかければ怪我を治してくれる物で魔力回復薬は飲むと魔力がそこそこ回復する薬だね 魔力持続薬は飲むとしばらくの間ですが魔力が回復し続ける薬なんだよ 継続的に回復してくれる上に総合的に魔力回復薬より回復してくれるんだけどいかんせん即効性に欠けるので事前に飲んだりするのに使うね」


「えっと、お値段は・・・」


「回復薬が小金貨1枚で魔力回復薬が小金貨1枚と銀貨8枚 そして、魔力持続薬は小金貨2枚だよ」


「えっと、それじゃあ 回復薬を2本と魔力回復薬を2本に魔力持続薬を1本」


「はい、えっと・・・合計でいくらだろう」


何か指で折り曲げながら計算してるけど毎回片方の手がいっぱいになるたびに数え直してる。何というかほっこりする光景だけど、このまま任せてると変な金額になりそうだ。ってかもしかして小人族だけど見た目通りの年齢なんだろうか


「小金貨7枚と銀貨6枚ですよ」


「おぉ!ありがとう じゃあそれで」


「じゃあ、『放出』 小金貨8枚でおねがいします」


「はい!ちょっと待ってねー」


というと彼女は奥の机から袋を取り出すとそこから銀貨を4枚取り出してこちらに戻ってきた。


「はい、お釣りの銀貨4枚 そういえば自己紹介してなかったね!僕はシノ!」


「僕はリークといいます 今日から冒険者になったのでこれから御世話になると思います」


「うん!いつでもきてねー」


シノは僕に手をブンブンと勢いよく振っていた。僕はそれを見て苦笑いしながら店を出た。さて、さっそく南門にいこうかな・・・異世界どころか元の世界でも初の狩りの時間だ。



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