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やっとだよ 冒険者だ やっとだわ

受付のエルフの男性に話しかけると向こうも昨日の今日だけあって、こちらのことを覚えていてくれたようだ。

僕が受付に近づくとこちらに気づき、いらっしゃいカードはできてますので昨日渡した板をもらえますか。と聞いてきたのでポケットから木の板を取り出して渡すと木の板を手元で確認するとそれを机の下に仕舞った。

その後、彼は少々お待ちくださいというと席を立ち受付の後ろの扉へと入っていく


彼が戻ってくるまで暇なのでギルドの様子を見ていると受付嬢と談話してる人は受付嬢を口説いているようだ。

受付嬢も慣れたもので軽くあしらっているが男性もそれを楽しんでいるように思える。掲示板の前では様々な冒険者たちが目星い依頼はないか探しているのかこれはどうだろうと指をさしながら仲間内で確認し合っている。そんな様子を眺めていると奥の扉から彼が戻ってきた。

彼の手の上には一枚のカードが乗っていた。彼は席に座るとカードを机の上においた。


「はい、これがリークさんの冒険者カードになります」


彼はそういって、カードを僕の方に差し出してきた。

カードを見るとそこには文字が書き込んであるカードがあった。

名前はリーク、冒険者ランクはGランクで職業は魔法使いで性別と年齢もしっかり入っている。

僕は懐から元々払う予定だった登録料の小金貨3枚を彼に差し出すと彼もはい、受け取りましたと答え、小金貨を受け取った。彼は下から小さな看板なような物を取り出すと、そこには説明中と書かれていた。


まず、彼の名前はアンリという名前でギルドの職員だが元々は冒険者だったそうで職業は中級冒険者でギルドで働き出してそこそこ経つそうだ。見た目は完全に20代だが相当年上のようだ。


「まず、リークさんは今日から正式に冒険者になりましたので最初のランクのGランクとなります」


「カードにもそう記載されていますね」


「ランクはG・F・E・D・C・B・A・Sの順なっています また、このランクはその人の実力を示す物になっています」


「ランクが高ければ高いほど強いということでいいんですか」


実際、そういうことだろうとは思う。冒険者という仕事はファンタジーでは命の危険がつきものでそれにどれくらい対応できるかでランクがついていた。だからだろうかこの世界だと同じだと思っていた。


「いえ、ランクは冒険者としての実力を示す物で強さを表すものではございません」


「え…どういうことですか」


「ランクとは冒険者としての実力といいましたが冒険者としての実力は如何に依頼を達成できるかによります それには強さが必要な物や採取の為に必要な知識や護衛依頼なれば礼儀等も必要になったりします」


「はい…」


「勘違いしてるかもしれませんが例えばBランクになったとしても採取依頼等はありますし、護衛依頼等もあります」


Bランクになっても採取依頼があるのか、ランクが高くなればなるほど危険な戦闘の依頼だと思ってたけど違うのか…つまり、危険ではなく達成が困難という考え方がこの世界の依頼ランクで冒険者ランクはそれを達成することが

できるランクという位置付けなのか、強いだけじゃ駄目なのかコレは知れて良かった。


「また、依頼についても説明させていただきます 依頼については5種類の依頼がございます。一つが常駐依頼で、これはギルドから常に発注しているクエストになります。定期的に発生する魔物の討伐や日常で多く使われる植物の採取等がこれに当てはまります」


常駐依頼はギルドから出てるクエストで常に受けられるってことか

僕が納得していると、アンリさんは続けて喋りつづけた。


「次に発注依頼で、これはギルドかまたはギルドを通して個人から依頼された物になります。多くは個人からで稀にギルドから依頼を出しています。続けて、個人依頼であそこに掲示板がありますね」


アンリはそう言うと受付に座ったまま先ほど僕が見ていた掲示板を指差す。

どうやらあれに個人依頼が貼ってあるらしい。そういえば結構な枚数の紙が貼ってあるなというか個人と発注が同じ物に思えるけど違うのだろうか


「個人依頼と発注依頼の違いはなんですか どちらも似てるような気がするのですが」


「個人依頼はギルドを通さず、掲示板に貼ることで依頼できます

ただし、受けるのは冒険者次第で15日に1回ですが依頼紙を全て破棄しております。そして、個人依頼ですのでギルドの方では問題が起こっても一切対応はいたしません。また、依頼の受領等もこちらではなく掲示板から依頼紙を剥がし、それを依頼者に持って行って受けていただくことになります」


そういうことかギルドを通した依頼ではないので難易度が表記と違っていたり、依頼金を払われなかったりしてもギルドでは一切責任は負いませんということか、というかそんな依頼受ける奴がいるのだろうか

僕だったらそんな身元不明依頼は受けたくない、絶対にギルドに通したほうがいいのに通さない依頼とか危険な匂いしかしない。


「次に指名依頼、冒険者の方を指名して依頼する形式なので冒険者の方が主体ではなく依頼者側の依頼形式となりますね。指名依頼ですが勿論冒険者には断ることも可能なのでご安心ください ですが、指名依頼ということなので断っても何度も指名してくる場合もあります また、個人的に接触してくる場合もあるのでそういった場合は他の街に移動することをおすすめします あ、今の話は他の人には内緒にしてくださいね」


頭が痛い・・・つまり指名依頼は実質受けるまで何度でも指名で依頼をしてきて断ったら本人が出てくると何ともやっかいな。また、この依頼はギルドに話がいってることが多くてギルドにつき受付に顔を出したり受付の人間が気づいたら声をかけて依頼が来ていることを教えてくれるらしい。


「そして、次が最後ですね これは発生自体稀なのですが基本的には絶対に受けて欲しい物になります」


「絶対ですか・・・」


「はい、緊急依頼と呼ばれる物で 街等に危険が及ぶ場合に発注されます

これはギルドの人間が現在、街にいる冒険者たちに全員に招集をかけ発注する物で多くの仲間の手が必要になります…ですのでランクが低くても絶対に受けて欲しいのです」


「・・・はい」


緊急依頼は街等の単位で危険な物が発生したときに起こる依頼なのか

それは絶対に受けて欲しいというわけだ。断れば街を見捨てると同じ扱いな上に冒険者たちの間で顔を覚えられたりして、別の街であったときに

そのことをいわれて冒険者での動きが難しくなったりしそうだ・・・


「依頼形式は以上になります 質問等なければ次の説明に移りますが大丈夫ですか」


僕は軽く頷くとアンリの元々の自分の冒険者カードを取り出した。

内容を見て軽く驚いた。アンリのランクは元々はCランクの冒険者な上に年も88歳とかなりの年上だった。まぁ、長寿なエルフ族からするとアンリもまだ若いほうなのかもしれない。そこらへんを聞いてみると88歳でもまだ若いほうらしい。でも88歳で中級狩人になっているのはかなり早いほうとのこと。

というかその年で中級狩人が早いとなるとこちらではレベルが上がりにくのだろうかアンリはカードを出しながら説明を始めた。


「これはリークさんにも先ほど渡した冒険者カードです 紛失等した場合は再発行にまた小金貨3枚が必要になります」


「あ、お金とられるんですね」


「勿論ですともタダほど怖い物はありませんよ」


「ははは、そうですね」


「それでは次に魔物の素材についての説明をさせてもらいますね」


これだこれ、ファンタジーといえば買取だね。これを聞いておかないと色々大変なことになりそうだ。そこからアンリの説明を聞くと、どうやらこういうことらしい。魔物の素材は常にギルドでも買取を行っているがギルドでは買い取っていないが街で買い取ってる素材もあるらしい。そこらへんはギルドの受付に予め聞いておいたり、街のお店と交渉しておくといいとのこと


また、魔物の解体ができるのは狩人の職業だけで狩人ではない人やチームに狩人がいない場合にギルドのほうで解体してもらうことができる仕組みがあることも教わった。ただ、解体した素材の売値の1割をギルドに支払うことが条件とのこと。


それとチームについても説明された。チームは受付にチーム申請することでチーム登録を行うものでチームについてはチームが達成できるランクを表す物となりチーム単位で指名依頼がきたりするらしい。

また、知名度を上げるためにもチーム名がよく使われたりするとのことや冒険者に必要なことを説明してくれた。


「まぁ、という感じですね 何か気になることがあったらいつでも聞いてください」


まぁ、色々説明してもらったがわからないことがあったら積極的に聞いていこう。


「じゃあ、アンリさん 僕が受けれる依頼を教えてもらってもいいですか」


「はい、少々お待ちください」


アンリさんはそういうと机の下から分厚いファイルのような物をめくっていき、3枚の紙を取り出した。その3枚の内の一つ一つを指さしながらアンリさんは依頼の内容を説明してくれた。


1枚目はホーンラビット5匹の討伐 報酬は小金貨1枚で討伐の証明部位として角を持ち帰ってくること


2枚目はギルドの訓練場の清掃 報酬は一人頭銀貨5枚 清掃時間は朝から夕方までだ


3枚目はギルドの解体場の清掃 報酬は一人頭銀貨8枚 解体場4部屋の内2部屋の掃除とのことだ


さて、どれを受けようかな・・・






ちょっとした補足になりますが常駐依頼の報酬金額は討伐証明部位の買取金額となっています。また発注依頼での討伐系は買取金額に更に報酬金として金額が上乗せされています。

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