表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

ステータス 自分が怖い 割とガチ

んーとりあえず、このまま棒立ちしてるわけにもいくまい

だけど当ても無く林の中を彷徨うのはもっとごめんこうむる。

できれば人のいる場所で、なるべく大きなところがいいな

ゲームのときみたいにMAP機能があればいいんだけど

さっきから頭の中で考えても一切出ないからMAP機能はどうやらないらしい。

頭の中からこの場合に使えそうな魔法がないか考えていると

一つよさげな魔法があった。時間がかかるがかなり使えるはず、それといまのまま突っ立てると危険かもしれないからゲームの中でよく使ってたアイテムを取り出そうかな


【インベントリから静寂の十字架を取り出した】


「って、重っ・・・えっと、使い方は地面に刺せばいいはず」


僕は手元に現れた大きな十字架を両手であわてて抑えながら地面に突き刺すと辺りが急に静かになる。どうやら成功のようだ、

課金アイテムの一つだったが地面に刺すと周りのアクティブモンスターが

周囲によってこず自分に反応しなくなるアイテムで、使用すると1時間はそのまま効果が持続する。ただ使用地点でのみ効果を発揮するため移動用等には使えず、範囲内で戦闘行為を起こせば即座に壊れるアイテムだ。

一本のお値段は10個で1000円だったのでお試しで買ったら使い勝手がよい上に残り個数も結構あったので使用にも問題ない上に発動すれば安全も確保できるためにこれにした。


「で、次は・・・『創造-土の鴉』」


手元の杖を前につき出し魔法陣を出現させ、詠唱を終えると目の前の土が形を変えていく、少しするとその土は鴉になっていき、形が整うと色が土の色から鴉の持つ黒色になっていっている。

どうやら、うまくいったようだ。ゲーム時代にイベントオリジナル魔法で、ハロウィンのときにプレイヤーみんなで使用して、街を恐ろしい雰囲気に変えた魔法だ。とりあえず、同じ要領でさらに3回唱える。


「『創造-土の鴉』『創造-土の鴉』『創造-土の鴉』」


唱え終わると目の前に合計で4羽のカラスがいた。うまく生み出せたみたいで安心した。ゲーム内でも10羽くらい作れたから問題ないと思ったがゲームと同じで問題ないようだ。

ゲームのときはPCのゲーム画面の右下に視点画面というのが出たがこっちの世界だと使えないようだ。そうなるとこの魔法は失敗だろう・・・いや、なんでかカラスたちが何を言いたいかがわかるな。

そしたら、一度鴉たち自身に確認しにいってもらって報告を受けるという形がいいか、そうと決まれば鴉たちにはさっそく飛んでいってもらおう


「君はあっち、君は向こうへ、君は向こうへ」


鴉たちを四方別々の場所に飛ぶように指示する。これで何か見つかればそれだけで行動の指針になる。

ただ、これでなにも見つからない可能性もあるけどいまは希望的な考え方をしておこう

そして、この世界の住人たちが見つかったとしてこの世界の住人に僕の言葉が通じるかどうかとか単純な疑問があるが、そこは今は置いておこう。考えても答えがでないことだしね。

とりあえず現状は安全の確保、自分の力の把握が第一優先かな


さすがに元の職業で魔法使ってたら変になりそうだよ、よくある主人公って人たちはよくいきなり力を与えられて使いこなせるんだろうって思ってたけど自分がその身になってもみるとさらにわからなくなったよ。

使えるけど使いこなせないってのが今の状態なんだ。自分になにが使えるかなんとなくだけどわかる。

だけど、それでどんな結果が起こるかわからない。純粋に戦うだけならすぐにもできるだろう。それでだけど異世界にせっかくこれたんだから冒険したいかな無理しない範囲で、

ってか今の装備で職業魔法使いだと確実に喧嘩売られるよね・・

えっと倉庫にコスプレ用の最初にもらえる魔法使いっぽい装備がまだ残ってたはず

あと、さすがにこの杖もまずいよな・・・これもコスプレ用の杖と交換しておこう。僕は鴉が帰ってくるまで暇なので着替えを始めた。



あれから一時間くらい経って魔法で作り出した鴉たちが帰ってくる頃には僕の装備は普通の魔法使いのような格好になっていた。まぁ、この世界の魔法使いの基準がわからないから

初期にもらって売却不可になっていたため残してあった魔法使いの防具と同じく売却不可になっている

ため残してあった魔法使いの杖を出現させてある。あとリアルではメガネをかけていたから伊達眼鏡替わりに魔除けの眼鏡を取り出してある。魔除けとあるがそんな効果はなくDEFとMINDがあがるだけの装備でゲームの中では眼鏡で一番強いアクセサリーがこれだったから持ってた物だ。

なんともいえないけど、そこまでやばい物は装備してないから問題ないはずだ。


「おかえり・・あれ1匹足りない・・・」


ってか今確認してみたら鴉が3羽しかいない・・・1羽帰ってこないので魔力を辿っていると途中で途切れていた。

これはどうやら魔法で作った鴉が破壊されたようだ。何かしらの事故なのかそれとも故意で破壊されたのかはわからないがそちらのほうへいかないほうがよさそうな上に帰ってきた中の1羽が街らしき物を見つけたようなのでどうせなので街がある方向へ向かうことにした。そう考えたとき横にあった十字架が効果を失ったようでまるで砂になるように消えていった。どうやらいま丁度突き刺してから1時間経ったようだ。

それにしてもゲーム内だと自然に消えていたが現実だとこうやって消えていくのか変な感慨深い思いを感じながらとりあえず、鴉が見た街のほうへと僕は歩いていくことにした。





さらに、あれから1時間ぐらい経過したのだろうか歩いても歩いても木ばかりだ。それにしてもよく考えてみると元現代人、林の中を歩く機会はまだ子供の頃はあったかもしれないが大人になってからは舗装されたコンクリートと電車、車などの整備された交通網を使っていたわけであって普通に考えれば肉体的に疲れを感じるはずだが疲れてはいない・・・

でもやっぱり精神的につらい。なにがつらいって体は疲れてないのに心だけ疲れてる感じが僕が僕じゃなくなったんだなって感じでつらい。

普通に考えたら肉体的にも疲れるはずなのに疲れていないことから僕の体はやっぱりゲームキャラになってるんだろう。

前の体なら今頃一歩も動けないというか座り込んでるだろうが今は全然疲れも感じていない。いや精神的にいくら歩いても木ばかりでまいってはいるが、肉体的な疲れは感じない。ゲームのときのままであれば僕の体力というかHPは結構な数値だったからあれがそのまま反映されたとなれば

そうそう疲れは感じないだろう・・・というかなんで冷静に物事が考えられているのかもわからない。

普通というか僕だったら絶対にその場で怯えて一歩も動けずなんで自分がこんな目にあっているんだと嘆いて動けなくなっていただろう。だけど、実際は違って落ち着いて物事を考えてることができてる。

・・・もしかして、ゲームの数値が反映されているとしたらMINDはそのまま精神力とかに影響されているのかそう考えるとINTを下げたのは失敗・・・いや、でもさっきと考え方は同じだな・・・さっぱりわからない。


「それにしても今の状態で動物やファンタジーならではの野盗などと遭遇したくないな」


現状は何者とも接触することなく街へたどり着きたいところだなぁ

そんなことを考えていると前のほうの光景がいままでと変わり、平原になっていた。どうやら、いつのまにか林を抜けて平原についたようだ。

それにしても、すごい広さだ・・・若草色の草が均一とはいわないが生えている。このまま寝転がりたい気分だが今はそんなことしてる場合じゃないし

平原の草を踏みながら歩く、周りを見渡すが後方に元いた林が見えるだけで前方はまだまだ若草色の光景が広がっている。だけど、林と違ってこれだけ見渡すことができれば誰かいればすぐわかる上に動物等との接触も避けれることだろう。あとはファンタジーお決まりの展開が起きないことを祈りながら人がいる場所を探すしかない。

そんなことを考えていると自分がいま立っている場所が草ではなく整備されているような道であることに気づく

地面は限りなく平に近くなっていて、歩きやすくなっている。もしかしするとこれは街道なのかもしれない。

そして、この先は鴉を向かわせた先の方向へ繋がっていることからこれは街道と考えた。これを歩いていけば街へつく、そう考えて僕はさっさと街へ向けて歩き出すことにした。

やっと、一息つけるかもしれないという安堵感を期待しながら



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ