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少尉ですが何か?  作者: 背徳の魔王 人と話すうちに性格から行動パターンを読み取り。隠された本性を暴き。時に未来を予言することからリアル魔王と呼ばれ。材料と調味料の分量で味がわかるので、絶対味覚と本人が詐称する一般人
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閑話記憶喪失ですか何か?


━━━今から20年前。アレイク王国。王都━━━。


癖のある。艶やかな赤み掛かった髪を、後ろで無理やり、撫で付け、丹念に、髭を剃ってから、シニカルに笑う青年が、鏡に写る。若くして、国王から勲章を貰う、栄誉を受けた、リブラは、美しい妻と共に、小さな村を救った経緯を知ってのことで、王都に、家を貰い。過酷な土竜騎士の生活から、抜け出した形になる。リブラは、孤児だ、学は無いが、さっぱりした性格で、頭も回る。わりとモテル方だと、自負してるが、妻のララに、怒られるから、内緒にしている。スラリ線の細く見えがちで、一見優男だが、魔法を独学で学んだ、まあ~はっきり言や~、一度見て、覚えたんだが、仲間に聞かれ、答えたら、冗談が過ぎると、ゲラゲラわらわれた、その時は肩をすくめたが、リブラの使える幾つかの魔法は、一度見て覚えただけだ、剣や槍、弓なんかも鍛練してるの見て、使えるようになってた、リブラはそれを当たり前だと、思ってたが、違うのだと理解した、

「父さん!おはよう~、ご飯出来たわよ」

おしゃまなミリアは、しっかり者の妻に似てきたな、感慨深く、目尻を下げた、

「父さんおはよう」

先にテーブルに着いて、手持ちぶさたなオーラルは、脚をプラプラさせながら、抜けた前歯を気にせず。嬉しそうに笑う。我が子ながら、妻の小難しい。蔵書を読んでたと、驚いていた、似てるかも、妙な感心をした、

「あなたおはよう」美しい黒髪が、印象的で、艶やかな唇につい目が行き、夕べのことを思いだして……、目元赤くした、ララの咳払いで、我に返る。

「あなた。明日からまた、長く家を空けるんですから、オリバさんに顔は、だしてきなさいね?」

誤魔化すように、チクり一言忘れない。

「うっ……、そうだった、また忘れるとこだ」

リブラの本音に、あきれがちに嘆息しながら、優しく笑う、思わず頭をかきながら、破顔した、ガキの頃からの付き合いだが、ララの、呼び名は変わったが、俺は幸せだと、胸を張って言えるぜ。片目をつぶりララを見ると、恥ずかしそうにしながら、笑っていた、俺が大好きな、顔だ、


西の職人通りに行くと、ミリアが付いてきた、こいつは、こいつは、職人の作業が好きで、オリバの奴も筋が良いと、誉めてたな、ガキの癖に、手先が器用なのは、ララ譲りか?、あいつあんなおとやかにしてるが、


仲間にいた盗賊から、鍵開けの技をものにしてたし、洋服から、小物は、ほとんど自分で作ってたからな~、ミリアの服、オーラルの服も安い端切れを買い漁り、作っちまう、出来た嫁だ、

「父さん、」

天気がイイナ~なんて考える時だ、

「んあ?どうしたミリア?」

「ミリアね。妹が欲しい!」

「なっ」

真っ赤になるリブラ、クスクス笑いながら、ミリアは訳知り顔で、言うのだ、参った、顔を手で覆いながら、我が娘ながら、

「まあ~その内な」頭をかきながら、仕方ないな、嘆息して、クシャリ頭を撫でる。くすぐったそうにしながらも、嬉しそうに笑い、

「約束だよ父さん!」

「へいへい……」

夕べの話。聞いてやがったか、ララもリブラと同じく、孤児だ、違うのは、両親が、アレイ教徒の司祭だった、ガキの頃、流行り病で、あっさり死んだと、一度聞いた、ララは司祭になるべく、勉強して、司祭になる筈だった、だけど俺みたいなろくでなしが惚れたばかりに、おっとあいつが、聞いたら殴られるな、まあ~土竜騎士と結婚したから、司祭を辞退したララには、悪いと思う、今もたまに悩む、これで良かったのかと……、


それに誰に似たのか、あの大人しいオーラルが、まさか暴君の為に無茶するなんてな、今思いだしても肝が冷えるが、暴君が契約を結ぶとは、面白いよまったく、こんなに大変で、色々なことを経験するとはな、

「オリバさん今日はー!」

元気一杯、ミリアは、眼を輝かせながら、店を見て回る。

「おおミリアちゃんいらっしゃい、おっと、ついでに薄情な友人も一緒かい?」

丸顔の人柄が、全面に押し出したような、日溜まりと表現する。オリバは、ガキの頃からの悪友だ、こう見えて、盗賊として名が売れてたが、リブラがララと結婚して、土竜騎士に専念するようになり、小間物屋をやっている。小間物と言ってもオーダーメイドで、ちょっとしたアクセサリーから、鎧まで、何でも。作ってくれるから、目端の効く、上客が、常連になったと。耳にしていた、

「明日から、地下迷宮で、北の方を探索するよう、依頼されて、しばらく帰れない、またミリアが邪魔するかもしれんが、それとな~く頼む」

土竜騎士なんて、やってれば、命を落としかねない、保険は、幾つ掛けても足りないくらいだ、ギルドで、何かあれば、まとまった金を渡す。ようにはしてるが、嫌な予感がする。

「デスホールまで行くのか?」

「ああ、北大陸と海で交易はあるが、地下迷宮が、何故分断されてるか、調べるのが、依頼だからな」依頼主は、東にある。ギル・ジータ王国から、東に島々があって、その一つが、造船と機械の国ジエモンと呼ばれてる。移動国と呼ばれる巨大な。船の国は、ジエモンの技術者の手によるものらしい。造られたのは、100年以上前になる。今の技術では、再現不可能な、技術もあり、ジエモンの技術長は、地下迷宮で、断絶した種族が、それらの知識を有すると、話していた、何としても。彼らとコンタクト出来ないか、唯一世界に一つだけ、現存する。土竜騎士ギルドに依頼したと、言うわけである。

「赤の民だっけ?探してるのは」

元盗賊であった、情報通であるオリバ、調べてもらったが、遅々として、何も出ないのだ、赤の民のことを、リブラもアレイ学園、アレイ教の図書館に赴き、過去の文献を洗いざらい、調べたが、古代の民に……、赤の民の記事がない、不思議なことに……、


「オリバさん、早く、早く」

大人の話に、飽きてたか、ミリアは、訳知り顔で、オリバの作業台に、ちゃっかり自分用の前掛けまで付け。座っていた、二人は見合い、リブラが肩を竦めると、笑顔で、

「今行くからね♪」

そう言うと、オリバの奴。目尻下げるのだ、顔を見ると、嬉しい時の癖で、糸のように目が、細まる。やれやれ友人の娘に甘い。ミリアは、ミリアで、家を空けるリブラの代わりに、甘えてる節があった、拙いながら、オリバに教えられ、銀細工を作ってるらしい、嬉々として、細かい作業に、没頭する娘に、呆れながら、微笑した、こうした姿を見る機会が、少ないから、新鮮である。ララが、気を利かせたのだろう。リブラを認め、自慢気に見せた銀細工は、土竜に見えなくもない。だから頭を撫でてやると、嬉しそうに笑った、



翌朝━━━━。



ミリアに、誕生日プレゼントとして貰った、銀細工に、革ひもを通した。昨日は不覚にも泣いてしまった、ペンダント首から下げるリブラに、眠そうなオーラルを抱えたララ、ミリアに見送られ、リブラはターミナルの街に向かった、


ターミナルの街は、馬を飛ばせば、街道を通り、半日で着ける平坦な道のりで、交易の主要な、街道は、整備されてるから、交通量は多く、未開の森辺り以外は、安全である。未開の森には、ウオルフと呼ばれる。普通の狼の数倍ある。モンスターの生息地で、危険なモンスター等まで、生息してる。危険地域だが、軍の訓練に使われ、そのままになってる。その為。盗賊や山賊等。隠れ住んでると言われたが、リブラは見たことがない。山を南西に、下りながら、薄暗い森の入り口を通り抜け、太陽の日差しが、温もりを感じた頃。遠くに、ターミナルの街が見えてきた、


━━━━街の入り口。ギルドの窓口で、赤い手甲を見せ、名前を記入して、土竜調教師のオリベ先生に、知らせるよう伝えた、


━━━下の駅舎の街は、何時ものように、帰ってきたと、実感する。駅舎の窓口で、探索の受付を済ませ、外に出ると、2両車両を着けた、暴君が、勇ましく、胸を張る。左手の爪は二本掛けてる。待っていた、白い物が混じる。オリベ先生と、新しく調教師になる。暴君の厩務員が、見送りに来ていた、

「先生行ってきます」

孤児のリブラの後見人となり、土竜騎士となれたのは、オリベ先生のお陰である。

「気を付けて行ってこい、リブラよ」

「はい、暴君こいつがいるから大丈夫です」

やれやれこいつは、呆れた顔のオリベ先生に、破顔しながら、眠そうな眼を細めた、


━━━あれから、南の中継の街で、北の辺境に、進路を替えて、魔物の群れを蹴散らし、デスホールに着いて、近くの集落を拠点に、崩れた通路を、丹念に調べていた、リブラは、妙な魔力を感じて、ちょっと頑張れば、壊せそうな岩を、暴君に、破壊してもらい、さらに奥を目指すことにしたが、車両は通らない、仕方なく車両を切り離し、直接暴君の背に鞍を着け、さらに奥を目指した、



カビた、古い空気、開けた空間、大きな街並みが、眼前に、広がっていた、

「オヤオヤ、外の人間とは珍しいね」

惚けてたリブラと暴君に気付かれず。赤い髪が、特徴的な、老人が、枯れ枝のような手をワシャワシャ暴君を撫でる。驚き、跳び跳ねる暴君を気に入ったのか、ニカリ、前歯の欠けた老人が、愉しそうに笑っていた、



老人は、ただ一人、

この街━━━、


赤の民の街に住む住人だと名乗る。呆気にとられながら、リブラの持参した、保存食の殆ど、胃袋に収め。かかっと笑いながら、

「ほうほう造船と機械の国ジエモンが、まだあったか、フムフム馳走になった礼じゃ、目的の本はやるが、ちと頼まれごとしてくれんかの?」

赤の民を名乗る老人は、突如強大な魔力を放ち、リブラと暴君を包み、済まなそうに頭をさげた、

「竜と心を繋ぐ者よ。そなたには、済まないと思うが、時間がないのだ、未来に行き、中央大陸復活の阻止を頼む」

「なっおっおいじいさん」

あまりの毎に、身動きすらできないリブラと暴君は、鳴動する。邪悪な魔力を足元から感じた、泡立つ肌、暴君の毛が逆立つ、

「気付かれたようじゃな、間もなく。この街は崩壊する。最後と諦めとったが、良い星を持った若者と会えるとはな」

儚げに笑う老人、嫌な予感は消えない、 「ちっ、じいさん……」

凄まじい睡魔に襲われ、リブラは、眠りに落ちた、

「すまなんだ若者よ。未来を頼んだ」

老人の足元から、町中に、魔方陣が広がり、時を越える魔法、


老人の……、


かつては、赤の民の王と呼ばれた、稀代の魔法使いが、命を掛けた最後の魔法が、発動する。



大地が鳴動して、7日7晩、東大陸で、地震があったと言われる。



━━━17年後━━

北大陸━━ターミナル村、100年以上昔まで、地下迷宮の入り口があった村、小さな洞穴だけが残る。


村に住む、老人の一人が、日課となる。洞穴に、土竜の亡骸に、花を添えるため、森を歩いてる時である。大きな揺れに、足をとられ尻餅をついた時、ドサリて、何か落ちる音がしたかと思えば、若い男が、見たことない巨体な土竜の背から、落ちたと理解した、

「つっ……、ここは何処だ?、ん?……」

若者は、頭を押さえ手に付いた血を、嫌そうに見て、困ったような顔をして、老人と目があった、

「じいさん、俺は誰だ?」


嗅いだことのない、大地の匂いに、困ったように笑う若者が、17年後の世界に降りたった、

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