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少尉ですが何か?  作者: 背徳の魔王 人と話すうちに性格から行動パターンを読み取り。隠された本性を暴き。時に未来を予言することからリアル魔王と呼ばれ。材料と調味料の分量で味がわかるので、絶対味覚と本人が詐称する一般人
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閑話馬鹿ですが何か?


今から数年前……、


聖アレイク王国━━、


叔母のレイダ王妃の手助けで、

エトワール・バローナは、秘密りに、国を抜け出していた、黒衣にすら気付かれず。ターミナルの街まで、逃げるのは大変で、苦労の連続だった、

王家との過去からの繋がりで、土竜ギルドの長に、地下迷宮の旅を許してもらい、バローナは僅かな食料を手に、迷宮に降りた、



土竜馬車を使わず。地下迷宮に降りるには、迷宮に繋がる洞窟を進む他無いとのこと、


ギルドの地下━━、階段を永遠に降りてく感覚を味わいながら、最下層に着いたのは、それから程なく。木造の扉を開けると、古い木屋の中に出た、地下迷宮は危険で、命を落とす土竜もいるため。馬車が動かせない時のため、近隣の集落、街が無いときのための緊急施設であった、バローナは、緊張を孕みながら、背のバトルアクスを確認して、小屋の外に出た、


巨大な……、あまりに巨大な洞窟は、天井が伺えない程高く。ほんのり燐光を放つ辺りは、視界を阻害しないが、暗いのは否めない。小屋の前は一本道で、真っ直ぐ歩けば、数日で、集落にたどり着くと聞いている。多少の金はあるから、大きな街まで、巡回の土竜馬車に乗って、向かうつもりである。バローナは『オールラウンダー』となったオーラルのことを考えながら、魔法の明かりを作り。前に飛ばした、


━━父が、大罪が発覚して、死罪となり、天涯孤独となった、その時……、始めてバローナは思い知る。


権力を失った人間は、侮られ、嫌われ、蔑まれた、今まで当たり前に支えてた小人用、摺り寄って来てた貴族連中。バローナの手下が、蜘蛛の子を散らすように。居なくなった……。

僅かな小人用。ただ王妃である。叔母の名が、重圧に思えた、全てはあいつ、オーラルのせいだ!!、


だからバローナは、オーラルのことを調べに調べた、そのため孤立してたバローナは、ミザイナ達に、近付く事に決めた、苦汁を舐めさせられ、このままでは終われない!、暗い闇を宿して……、ミザイナに話し掛けたら、いきなり殴られた……、それを見てた生徒に笑われ。侮蔑を込められた眼差しに、羞恥して、奮起したバローナは、初めて……、自分の意思と力で、ミザイナに復讐すると誓う、


きっかけが訪れたのは、半年後━━。持ち前の負けん気で、人生初めて、剣の修行をしたバローナは、メキメキ大剣の実力が上がって、見詰める先生の目が少しずつ変わり始めた頃。


自信はあった……、今まで勝てなかった、訓練だが『特待生』にあっさり勝った、こんなに早くミザイナに決闘を申し込んだのは、自分は強いと今までの鬱憤から、先走った、


一瞬鼻白むミザイナだが、

「良かろう、練舞場れんぶじょうに来るがよい」あっさり了承され、肩透かしを食らった気分だ、審判はミザイナ小隊のレイナ・フォルトが勤め。

「始め」


合図と同時に。バローナは走り、勢いそのままの凄まじい斬撃を放つ、紙一重で、受け止められたが行ける。俺は強くなった、鼻息荒く。次々豪剣を放つ。得意になってどうだ!、睨み付けると、ミザイナなの顔に浮かんだのは、深い失望だった、虚を突かれたバローナを、

「お前は何がしたい?、その程度の腕で、自惚れるにも程がある!」

凄まじい殺気、身の縮む思いをして身構えたバローナの大剣は、根元から、斬られていた。カラン……、あまりの毎に腰を抜かした、

「何時でも相手になってやる。バローナ慢心するな」

鋭い刃のような言葉は、鋭くバローナの自信を撃ち砕いた。自分の甘さに、激しく後悔しながら、これも全てオーラルのせいだ!。内心で叫ぶ。



走り去るバローナを見送り、ほんのり目を柔らかくして、

「少し変わったな……」

「ん~かもね。じゃなかったら、私がぶん殴ってるわよ~」

ほんわかした見た目と違い、レイナは本気で殴りたくて仕方ないと、目が笑ってない、思わず苦笑しながら、ここにいない大切な仲間。オーラルの事を二人は考える。

「大丈夫……、私達は先生を信じて、部隊ポイントを稼ぐ」

「は~そうだね。オー君元気かな?」

レイナは寂しそうに呟く。

「大丈夫だ………」 自信はない、でもオーラルは、今まで、奇跡を起こして来たのだ、大丈夫…、自分に言い聞かせた。


バローナは挫折した、今までの自分を、全て壊されたようで、走って、走って、一晩中街をさ迷った、

「大聖堂?……」

足は痛み、身体疲れて重い足取り、辺りの空気が変わったと感じたバローナは、オーラルを見付けた、一瞬幻かと思った、こんな早朝から、馬車の荷下ろしをする姿、

「何をしてるんだ?…」 戸惑い、訝しむ……、だってそうだろ?、あいつは学園を追われても新しい魔法理念を作ったことで、破格の金を手にした筈だ………、呆気にとられるバローナの前で、生き生き人足に混じり、荷を担ぐ姿を、信じられない物を見たように首を振る。

「だって彼奴は……」

ハッと目が醒めた、そう言えば聞いた筈だ、彼奴は新しい魔法の利権を放棄して、学園に譲渡したと。僅かな報償金だけをもらったと……、思わずよろけた、

「馬鹿か彼奴は………、たかが後輩の1人を守る為に。学園を追われ。苦労してる。馬鹿か俺は!、何を見てたんだ」

膝を着いて泣いた、生まれて初めて、自分のしたことに後悔した、



それからのバローナは変わった、学園で今まで入りもしなかった図書室に通い。歴史。政治。経済、魔法理論、武芸を磨いた、まるでスポンジが水を吸うように、目を見張る速さで、バローナは変わった、

ミザイナ小隊が解散となる年。バローナは、エトワール家の名代として。世界で唯一の移動国家、巨大な船に乗り込んだのは二年後のこと……、あの事件から数ヶ月、



再び練舞場に足を踏み入れ、ミザイナと対人した、

「お前の相手も今日で最後だ、お前はどうする?」

二年前の面影はなく、精悍な顔立ちの、鍛え上げられた、バローナを油断なく見ていた、

「俺は、従兄に暗殺されないように、旅に出る」 「そうか……」

バローナは変わった、誰からも一目置かれる若者になっていた、それ故に、危険視されたのは、皮肉なものだ……、

「ままならないものだな……、オーラルとは会わないのか?」

一瞬……、苦痛に顔を歪め、魅力的な笑みを浮かべて、

「もっと強くなってから……、彼奴に土下座するかな」

ミザイナは小さく笑み。 「そうか……。そいつは見物だ」

「行くぞミザイナ!100度目の決闘だ」

獰猛に笑い、二年前では、信じられない、力量のバローナを、ミザイナは笑みを持って迎え撃つ。


学園を卒業した足で、叔母の用意した、商隊に紛れ込み、今は地下迷宮である。しかも……、

「こいつはまた……」

洞窟一杯に、巨体を蠢かせた黒い岩肌を持ったミミズ。はぐれワームを前に、早くも危機を迎えていた、

素早く、魔法風のエアーカッターを放ったが、分厚い。皮膚に弾かれた、

「固いな……、これはどうだ?、因子を解き放つ」

不敵に笑い、オーラルの作ったあの魔法形体は、皮肉なことにバローナと相性が良かった、卒業間際では、学園有数の使い手だった、因子を解き放たれ、魔法の一部が、書き換えられて、風に触れたワームの四方から、無数の岩のスパイクが、突き立った。「少しずつ楽しくなってきたな」

豪快に、背からバドルアクスを外して、四肢を魔法で強化。凄まじい速さで迫り。バドルアクス一閃。一撃ではぐれワームを倒していた。バローナの冒険の旅は、こうして始まった、

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