守られし者 壱
ご無沙汰しすぎてます。m(._.)m
2013年一発目が2月とか…さすがにコレはいかんっ(゜皿゜;)
頑張りますっ!!
堂流騎士<ドウルナイト>は闇に溶ける漆黒の髪をなびかせて、太陽が沈んだ町を駆けていた。
朱里と"邪鬼"の戦闘で、所々が崩れた町には、人一人いない。否、人はいるが、全員事情を知るコチラ側の者達だ。
それもそのはず。現在、この場所には結界が施されており、普通の世界からは隔離された状態なのだ。一般人は入れない。
いつもなら、夜の寝静まった町で行われる"鬼狩り"だが、今回のソレは"鬼"の強さに反して、こちらの戦力が不足気味だったため、大規模な結界の元に行われたのだ。
結果は五分五分。否。むしろマイナスか。
予定では"邪鬼"は捕らえて封印し、後で力ある者に滅してもらうはずだったのだが、どういうわけか、"邪鬼"をその場で倒してしまった。
それだけなら良かったのだが、レベルの違いすぎる相手との闘いで、朱里が瀕死の状態。
状況を把握しきれていない騎士には、何故朱里が命令に従わずに勝手な行動をしたのか、何故到底勝てるとは思えない相手に勝てたのかという、疑問が尽きない。
騎士は、朱里の事を実の妹のように思っていた。瞼の裏に瀕死の状態だった朱里の姿が浮かび、すぐにでも朱里の元へ行きたい衝動に駆られる。だが騎士はその気持ちを無理矢理押さえ込み、雑魚の妖がいないか、闇の中目を光らせている。
"邪鬼"が死ぬ際に発する邪気が、雑多な妖を引き寄せてしまうのだ。
それらを処理してからでないと、結界は解けない。
・・・というのは建前で、騎士は仲間の目を気にしつつ、ある場所を探していた。
「…あっちか」
ごく少量に押さえられた妖力の糸を辿り、見つけた場所は路地の細い道を通った先の、少しだけ開けた空間。
高い建物に囲まれたその場所は、先程の戦闘のせいで、血やら何やらこそ撤去されているが、所々の壁が抉れ、戦闘の激しさが窺い知れた。
だが、騎士の目はソレとは違う場所に向けられている。
『――来たか』
そう言って、とぐろの中に埋めていた顔を上げたのは、巨大な蛇。
闇の中でも僅かな明かりを受けて煌めく白い鱗には傷一つ無く、縦長の瞳孔をした黄色いい瞳は慈愛に満ちている。
「愛姫に頼まれた…お前の所に行ってくれと」
戦闘が終わり現場が騒然とする中、朱里に駆け寄ろうとした騎士を、愛姫は留めた。
本来なら真っ先に朱里に駆け寄りたいであろう愛姫が、朱里から少し離れた位置にいることにも驚いたが、何より涙を堪え、苦しそうな表情をしている妹に騎士はただならぬものを感じた。
――白蛇を出した。彼女の元へ行って……そして、守ってあげて……
搾り出すようにそれだけ言うと、朱里の元へと駆けて行った。
騎士も朱里のことが酷く気にはなったが、朱里第一の愛姫が朱里を置いて騎士に伝えた訴えを無下には出来なかった。
「白蛇、一体何があった?何故、愛姫がお前を出すような自体になっている?」
愛姫は『守って』と言った。だが、白蛇は守られるような存在じゃない。
騎士などより遥かに強い。むしろ、騎士が手だしすると足手まといになってしまうだけで、邪魔なだけである。
ということは、他に守る存在がいるのだろうが、それが分からない。
今回の朱里の行動にも関係するのか?
『手を、我の頭に』
目線まで下げられた白蛇の頭に、騎士は手を触れた。
とたんに脳裏に駆け巡るのは、この建物に埋もれた場所で起きた出来事。
数少ない朱里の事情を知る者の一人である騎士は、思わず眉を寄せた。
「・・・わかった。そこを、退けてくれるか」
承知したとばかりにゆっくりと瞼を閉じてから、するりととぐろをほどいた。
「・・・神楽」
膝を抱えてうずくまる想真が、名前を呼ばれピクリと肩を揺らした。
それでも、体勢は固まったまま動かない。
そんな想真に、騎士は視線を合わせるようにしゃがみこんだ。
「・・・朱里なら、なんとか無事だ」
その言葉にゆっくりと顔を上げた想真の表情は、ひどく憔悴している。
「・・・なんとか?」
「あぁ、危険な状態には違いないが、アイツは死なせないよ」
淡々と、だけど想真から目を逸らすことなく、告げられた言葉には、嘘偽りは一切なかった。
朱里は死なない。
危険な状態だというのが気にはなったが、何よりも大事なことを聞けて、それまで強張っていた想真の体から力が抜けた。
頽れるように、その場に両手をついた。
「俺はっ・・・」
その先は言葉にすらならなかった。
守れなかった無力さ、何も知らなかった事への悔しさ、言葉にできない苦しさが想真の胸を占める。
肩を震わせる想真を、騎士はただ見つめるしかできなかった。
その時、背後にガサリと動く音がした。
完全に意表を突かれた騎士は、とっさに帯刀した刀の柄に手を伸ばすが、数瞬遅かった。
“邪鬼”にもなりきれないような、小さな怨念の塊が影から現れ、霞のようにぼやけた黒い触手を、想真に向かって伸ばした。
――ダンッ!!!
が、その伸ばした触手は、破裂音と共に霧散し、ギィィィという甲高い獣の断末魔が続いて聞こえた。
「気を抜いちゃダメじゃーん。」
『カッコわるいなぁ、ハクダ』
「・・・誠、夜狐」
シュゥゥと、煙を上げて消えていく黒い影の背後から現れたのは、黒いジャージ姿の誠とその横に付き従う黒い狐。狐はかなり大きく、誠の腰の位置に頭がある。
『お主がやらんでも、我がしっかり守ったわ』
フンと、不機嫌そうに言う白蛇に「あ~姐さんだ、ひさしぶり~」という能天気な声と、『負け犬ならぬ負け蛇が吠えてるよ』と見ずともニヤニヤわかってるのが分かる口調が答える。
『誠、そやつを黙らせい』
「喧嘩しちゃだめだよ、ヤコ」
『ボク流の挨拶だよ』
そんないつも通りのやりとりに、騎士は強張っていた肩から力が抜けるのを感じ、自分が緊張していたと遅まきながらも気づいた。
いくら情にほだされたからと言って、気を抜きすぎた。思わず忌々しげに舌打ちをし、再び気を引き締めなおす。
「助かったよ、誠。ありがとう」
「どういたしまして~」
「・・・お前は」
ぼんやりとした表情の想真が、誠を見て胡乱なまなざしを向ける。
その目は「なぜお前がココにいる」と語っていた。そんな想真に、誠が笑みを崩さないまま近づいた。
「なんでお前がココにいる・・・って顔だね~。ま、それは追々説明してあげるよ。とにかく今はココを離れなくちゃ」
最後の言葉は騎士に向けられている。
「分かった。学園でいいか?」
「いいんじゃない?病院の方は今ヤバい感じだし」
「よし、白蛇、頼めるか?」
『うむ』
そう言うと、白蛇は目を閉じ、なにやらブツブツと呪文を唱える。
『ボクは~?』
「お前は異空間移動は苦手だろう」
『ちぇ~っ』
ふてくされる夜狐の頭を慰めるようにポンポンと撫で、誠はそのまま身をひるがえす。
「誠。どこに行くんだ」
「いきなり二人消えるのはまずいっしょ~。夜孤と一回りして雑魚やっつけてから行くよ」
「なら、俺が――」
「姫に頼まれたのは騎士っしょ?」
「だけど・・・」
「それに、騎士って嘘下手じゃん。皆に聞かれたらどう誤魔化すのさ。誠様にまっかせなさーい!!」
ニッと笑って胸をドンとたたいて見せる誠に、騎士はしぶしぶながらも引き下がった。
『騎士、準備できたぞい』
白蛇に呼ばれ、騎士は後ろ髪をひかれる思いで、白蛇の方へと歩を進める。
「・・・気をつけろよ」
「あいよ~。じゃね~」
最後まで軽い調子を崩さずに、ひらひらと手を振った誠は、夜孤にヒラリと跨りそのまま駆け出して、すっかり日の暮れた街へと消えていった。
それを見送った後、騎士たちも白蛇が作りだした陣の光に包まれて、その場から消えた。
――コツン。
誰もいなくなったはずのその場所で、一つの足音が響いた。
黒いマントで体を覆い、頭からスッポリとフードを被っており、見た目はおろか性別すらわからない。
マント姿の人物は、地面にしみた赤黒い血の跡に近づきしゃがみこんだ。そして、まるで壊れ物にでも触れるかのようにそうっと、それに手を触れると、僅かに顔をのけぞらせる。
ほんの数秒間、ピクリとも動かなかった人物はスッと立ち上がると、夜空に上った赤い月を見上げた。
「・・・そうか」
そうつぶやくと、フードからわずかに覗く口角がゆるりと弧を描いた。
こらえきれぬ笑みを残し、マント姿の人物は闇に溶けるように消える。
不気味な笑い声だけがその場にこだましていた。
作者「とっくの昔に明けましたねおめでとう。」
愛姫「・・・今日って何日?」
佐渡「2月12日」
愛姫「もぅここまできたら、"あけましておめでとう"なんて言わなくてもいいんじゃない?」
作者「いや、最初の挨拶は大事ですよ」
愛姫・佐渡「「そう思うなら早く更新しろよ」」
作者「精進します」
想真「そんなことより!もうすぐバレンタイン!」
作者「あぁ、そうだね。・・・で?」
想真「いやいや!?俺と朱里のラブラブバレンタイン企画は!?」
作者「あぁ〜」
愛姫「そんなもん、あるわけないでしょ。そもそもちゃんと本編でくっついてから言えっ」
想真「くっつくのは確実だからいいじゃん!!」
愛姫「確実じゃない。そんなフラグはへし折ってやる」
佐渡「で?バレンタイン企画はやるのか?」
作者「一応、恋愛だしね〜考えてはいるけど、出来るかは未定」
佐渡「…想真、諦めろ」
想真「ふ、ふざけんなっ頑張れよ!!」
作者「だって、まだくっついてないじゃん」
想真「これからくっつくんだよ!」
愛姫「しつこいっ」
佐渡「ところで、また新キャラ出てきたが?」
作者「勝手に出てきたんです。夜狐なんて一切考えてなかったかんねっ!更に言えば、誠もこのシーン出てくる予定じゃなかったしね!!」
愛姫「騎士は?」
作者「騎士は予定通りです。予定通りに出したら、思いの他動かなくてさぁ〜」
想真「それ、ダメじゃね?」
作者「良い事を教えてあげよう」
佐渡「なんだよ」
作者「この小説では、常識があればあるほど動かしにくいキャラとなっております」
愛姫「何がいいたいのよ」
作者「つまり、よく動くキャラほど非常識なヤツってこと」
想真「つまり、騎士さんは常識があると」
作者「常識あるやつは、後書き(こんなとこ)に出てきません」
佐渡「異義ありっ!俺は常識あるぞっ!」
作者「佐渡先生はツッコミだから仕方がない」
愛姫「異義ありっ!私もよっ!」
作者「愛姫はツンデレ属性なので異義は認めません」
愛姫「ツンデレ属性ってなによっ!」
想真「異義あ「認めません」最後まで言わせろよっ!」
誠「異義な〜し」
作者「自覚があって何よりです」
誠「で、一番動かしづらいキャラは?」
作者「朱里です…ぁ」
愛姫・想真「「ぅおいっ!!」」
佐渡「もう書くのやめたらどうだ?」
作者「ち、違うっ!口が滑った!!今だけ!もっと話が進んだら意見は変わってくるからっ!!」
???「主役を書きにくいとか、マジウケるんですけど〜(笑)」
誠「ね〜(笑)」
佐渡「…三十代のおっさんが、ウケるとか言うなよ」
???「優君ってば頭固〜い」
佐渡「優君言うなっ!」
想真「…誰?」
???「やぁ、君が神楽想真君だね?」
想真「…俺の事知ってるのか?」
???「フフフ、そんなに警戒しないでよ。僕の名前は――
作者「それ、本編でする会話ぁぁぁぁぁっ!!!?」




