銀の鬼 四
短めです。
ちょっと時間戻りまして、朱里視点です!
風に髪をなぶられ、朱里は目を細めた。
禍禍しい赤が、空を血色に染め上げる。
「…嫌な空」
ポツリと呟き見上げる空は、いつもより近い。
朱里は今、ビルと呼ぶには小さな建物の屋上にいた。この町では十階もあれば、周辺を十分に見渡せる。
他に視界を遮る建物がないので、少し視線を上げれば、世界に一人きりになったような錯覚に捕われる。
『―ザッ…り?朱里?』
短いノイズ音のあと、耳につけた小型のイヤホンから、愛姫の声が聞こえた。
「聞こえてるよ、愛姫」
聞こえる声は心配そうで、思わず苦笑してしまう。
『…何がおかしいの』
「心配しすぎ」
ムッとした声を宥めるように返す。
『だって!まだ、傷完治してないのに…』
「仕方ないよ。最近動きが活発だもの。それにほぼ治ってるから、大丈夫」
そう言うと、大きなため息が聞こえた。
『朱里の「大丈夫」は、大丈夫じゃないのっ』
まったく全部アイツのせいだ、などとブツブツと文句を続ける愛姫に、朱里は首を傾げる。
「どうしたの?今日はいつもより過保護」
『……なんか、嫌な予感がするの。朱里、お願いだから、無理はしないで』
愛姫の縋るような声に、朱里は空を見上げた。いつめより赤い空。朱里も、言葉にならない不安が、胸に渦巻いているのを感じていた。胸元を掻きむしりたくなるような焦燥感を必死で押さえこんでいる。
「…愛姫も、無茶しないでね」
あえて返事を濁した。それに気づいたのか、愛姫が何か言い返そうとする気配がしたが、ザッというノイズ音が仲間からの連絡を知らせ、愛姫の言葉を遮った。
『お嬢さん方〜イチャつくのは後にしてくれる〜?』
『イチャついて何が悪いのよ?』
「イチャついてないから」
『…仲のよろしい事で』
正反対の答えを返す二人に苦笑したあと『でも』と、続けた。
『本日のメインゲストがご登場だよ。』
――…ォォ…ォ…
風の唸るような音が、微かに聞こえ、朱里はそれまでの柔和な表情を消した。
途端イヤホンから複数の連絡が入り、一気に慌ただしくなる。
『朱里』
愛姫の声に目を閉じた。周囲に張り巡らされた結界を感じる。
今回の相手は、いつもより何段階もレベルが上だ。
手に握りしめた刀に、心の中で語りかける。
――行こうか。
スッと開いた瞳は、濁った灰から澄んだ銀へ、漆黒の髪が根本から色を変えていく。
『二時の方向に、ターゲット出現。…朱里、頼む』
「――了解」
夕日に染められた、建物が林立する赤い海に、朱里は身を躍らせた。
作者「どーでもいい設定その2!誠の名前の由来。」
愛姫「…それ、知る必要あるの?」
作者「ないから、どーでもいい設定なのです」
愛姫「…あっそ」
作者「誠のお父さんが、新撰組が大好きだったので、誠<マコト>になりました〜」
誠「ちなみに、他の名前候補は勇<イサミ>・歳<トシ>・一<ハジメ>・龍<リョウ>などなど」
愛姫「…ちょっと待て。新撰組が好きなんだよね?」
作者「いぇす」
愛姫「龍って、坂本龍馬?」
誠「うん」
愛姫「新撰組が好きなんだよねぇ!?」
誠「そういう親なんだよ」
作者「そして、そういう親の子なんだよ。ちなみに、今回も呼んでないしねっ!私が説明しようとしたのにっ!!」
誠「自分の設定を自分で説明して、何が悪いんだっつーの(笑)」
作者「こういう奴だよっ!」
誠「ちなみに〜」
作者「待てっ!何暴露しようとしてんだっ!!」
誠「え?本編の自分に関するネタバレ?」
作者「やめろぉぉぉっ!!」
愛姫「…なんか、納得したわ。後、誠の親は本編に出さないでね」
??「ハハハ。それは無理だなぁ〜」
作者「勝手に出てくんなってばぁっ!!」




