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淑女科の勉強は、貴族の名前を覚える事、
刺繍、お茶会の手配、手紙の書き方など、
予想はしてたが、日本の学校とは、
大きく内容が異なる。
学園では、身分を超えて交流をしていい事になっているが、
やはり身分は大きく、
伯爵令嬢で裕福な領地を持つ私は、
何かにつけ優遇されている。
それは今日のお茶会にも表れており。
「まあ、クリスティーナ様の選ばれたお茶は美味しいですわ」
「この時期に合わせた紅茶、さすがですわ」
と、同席している令嬢から賞賛されているが、
実際はメイドが茶葉を用意し、
メイドが入れて、メイドが令嬢の元に運んでくれている。
私としては、お茶の葉について、
メイドから話を聞いただけにすぎない。
本当にこんなのでいいのかしら?
お茶会の練習なのに、
全てメイドがやってくれて、
それで高評価がついていく・・・
まったく私の力ではないような気がするんだけど・・・・
そんな感じで、
私はある程度評価を下げておきたかったが、
学園での私は常にトップの評価で、
唯一以前から苦手としていた、
刺繍だけは苦手で通していたが、
それも、苦手な事があるのは親しみやすいととらえられ、
困惑していた。
いろんな人から声もかけられるが、
どこでクリームの販売に結びつくか分からない、
そう思うと例え平民でも冷たい対応はできない、
特に官僚科などは、領地の問題など、
どこで関わるか分からないからだ。
しかし、貴族には平民を平然と差別し、
ひどい対応をする者も少なくない。
しかし、元日本人、ばりばりの平民だった私が、
身分をかさに酷い事をする事はできない。
結果、平民にも優しい私は、
平民達からもどんどんここでも評価が上がっていっている。
ああもう!なんでこんな事になってるの?
こうして、予想外の順調すぎる学園生活を送っていた。




