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星人の旅路  作者: 華世
オアシスの街カルゾン
24/89

24.守る意思

ノームは大地を司る妖精であり、普通に暮らしていて出会うことはない。……つまりこの場には、エルフとノームと星人という、なかなか見ることが出来ない三種族、そして星人と行動を共にするスフィをいれると四種族が一堂に会していることになる。改めて考えるとすごい確率だ。

フォーリスの周りに集まったり、フォーリスが倒れていた道を見えない壁で塞いだこと考えると、ノームたち自らの意思でフォーリスを守ろう動いていることが分かる。

相棒とディルは妖精同士なのでノームの話していることが分かるみたいだった。ノームたちが泣きながらフォーリスの近くで祈っている。ディル曰く、どうして我々は倒れるまで気付かなかったのか、早く良くなってほしい、星人は我々の願いを聞き届けろ、そのような会話をしているようで……なかなかに自我が強そうだ。

「疲れからのただの発熱だっ!願い叶える以前の問題ですぐ治るから黙って看病してろ!!」

ったく……これだからなんも分からねえ奴らは。

アルドがノームたちに一喝しており、小さい身体をビクリと震わせながらも聞き取れないが色々と言っているようだった。ディルは苦笑している。

フォーリスの痛みを和らげていた相棒が僕たちの方へ移動して来たので、フォーリスもだいぶ良くなったと思う。顔の血色が戻っているようだ。


僕たちは相談した結果、フォーリスが目を覚ました時になにか食べられるものを準備しておこうという話になった。僕は正直あまり料理が得意ではないけれど、ディルが言うにはアルドがなかなか上手いらしい。アルドが器用なのは知っていたけど料理までとは思わなかった。

お互い手持ちの食材を広げながら、何を作るかをアルドが決めていく。

「見たところ食料も尽きて暫く水でやりくりしてたんだろうな。胃に優しい柔らかめなものと栄養素が高いものを混ぜていい感じにするか」

「……いい感じ……どうやって?」

「ん?リノはこういうの苦手か?」

「そうだね、恥ずかしいけど基本的には料理は作るより買うことが多いかな。作ると素材そのままの味が多い気が……する……」

「まぁ、食えればいいけどちょっとは作れると旅が楽になるぜ」

「うん……相棒も僕も精進するよ」

相棒もってついうっかり言ってしまったので横から相棒がぺしぺしと叩いてくる。どうやら料理が苦手なのを隠したかったみたいだ。それを見たアルドとディルが笑っている。

手際よくディルとアルドが野菜や僕が渡した貝の干物などを細かく切り、出汁も取れるしこれいいなーと言っている。料理しながら話せるなんて上級者だ。

僕はアルドに言われて、火の調節と水の調達、湖の水はノームが住んでいたこともあり加護水となっていてそのまま飲めるので、水筒に入れて使いやすくしておく。

具材を切り終えたアルドはディルが持って構えていた鍋に切った具材と調味料をどんどん入れていき、さっと炒めている。炒め終わるとその中に加護水を加えてゆっくりと混ぜている。

アルドに混ぜるの代わってくれと言われたので、焦がさないように慎重に混ぜていく。アルドは別の食材に手を付けていて、ディルはアルドの補助とフォーリスの看病を行うために往復している。アルドとディルって普段は言い争いが多いのにふとした時に息がぴったりで、やっぱり相棒なんだなと実感したし、相棒もそう感じたのか笑っていた。

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