20.光り輝く鉱石
前話の19(2025/07/25中に)加筆修正しております。
「アルド、こっち、進めるみたいだ」
「えっ!?んなっずっと何もなかったのに……」
「壁が動いていて隠れるから早くこっちへ」
直ぐ様移動してきたアルドは狭まりかけている壁をものともせず押し切ってきた。
お互いが隠された道の中へと入り込んだことを確認すると、入ってきた場所が完全に閉じてしまった。奥は先ほど通ってきた道よりも狭く、人一人通れるぐらいの幅だった。
暗闇の少し先を照らしてくれる相棒とディルが少し進むと、その光量を減らし始めた。先を見ると、壁や地面が目視できるほどの明るさが奥にあるようだった。
「リノ、俺が先に行く」
ここからはアルドが調べつくした先の、未知の場所だ。危険があるかも分からないため、素直に戦闘力があるアルドへと先を任せる。
僕はアルドが先へ進むのを見てその場で足を止める。何があってもいいように星人の杖を構えておく。
アルドとディルは明るい洞窟内部まで進んだようだが、合図も何もまだ来ない。焦りを感じながらも相棒と共に身を隠す。
「リノ!こっち来ても大丈夫だ」
アルドのよく響く声が名前を呼んでくれた為、フッと息をつき肩の力を抜く。相棒と目配せしながら慎重にアルドの進んだ道へと向かう。
明るい場所へと進んでいくと、そこには目がくらむほどの光輝く鉱石があった。それも地面、壁、天井、あらゆるところに点在しており物凄い数をもってして、洞窟内部を輝かせていた。今まで通ってきたどこよりも広い場所であり、先ほどの源泉があまりにも小さく見えるほどの湖が広がっていた。鉱石は湖の水底にも複数あり、水面が水底と、周りの鉱石すべてを反射させ明るさを増長させていた。
「綺麗だね……」
「な……こんな空間があるとは」
僕はこんなにも美しい景色は見たことがなかったので、呆けてしまっていたが隣にいるアルドももちろん一緒のようだった。
それにしても洞窟内部にこんなところがあるとは夢にも思わなかった。
ディルの星人への導きはここのことだったんだろうか。
「ディル?ここが?」
「そうですね、ここだと思います。少しお待ちください……」
ディルは目を瞑り、この空間のことを感知しているようだった。目を開き辺りを見回すディルは、すっと指を湖の端、壁の方へと指をさす。
「アルド、あそこ、揺らめいていませんか?」
「あそこか」
「慎重に進んでください」
鉱石が不自然に点滅……揺らいでいる場所があった。
目を凝らしても分からないようになっているようで、認識するとそこに"なにか"があることが分かるようだった。




