成長限界
城に戻ると王様にブルーオリハルコンドラゴンを倒した事と、カズ君がレベル100に到達した事を報告しました。
「なるほど...もうレベル100になるとは...。流石勇者様」
「王様、ですがレベル100になると星のマークがついて次のレベルまでの経験値が出なくなりました。この事について何か知っていますか?」
という言葉に対して王様はこう返してきました。
「そうじゃな。次の戦争が終わった暁には勇者達全員のクラスアップが必要じゃな」
「クラスアップ?」
「クラスアップとは成長の限界に到達した者が更なる境地に至る為の儀式のことじゃ。今のお主ならば最高の成長率を維持したまま新たな道を歩む事ができるじゃろう」
「なるほど...、確かに次の戦争は近いですしね。今は休み戦争に備えるのも一興かもしれません」
「ああ、勇者殿には戦争に打ち勝って貰わないといけないからのう。ちゃんと斡旋はしておくから安心してくれ。お主には期待しておるぞ」
「...はいっ!」
王様からお褒めの言葉を貰えた私たちはブルーオリハルコンドラゴンの素材から新たな武器を製造しました。
余った材料は王宮騎士達の装備品に入れ込むらしいので無駄にはならなそうですね。
もちろんブルーオリハルコンドラゴンを打ち倒した勇者和希の名前は王都中に響き渡るのにそう時間はかからないのでした。




