扉の奥
俺たち勇者組はレイナの魔法によって囚えた調停者にとどめを刺すべく扉の奥へと進む。
「行くぞ! これが本当に最後の戦いだ!」
俺の言葉に全員が頷いてついてきてくれる。
「おう!」
「当然だ」
「勿論です!」
「さっさと終わらせて帰ろっ! カズ君♡」
皆がイケイケの状態で扉の奥へと侵入して行くと...!
「...奴が調停者なのか?」
俺たちの目の前に現れたの金髪の少女だった。
「...ついに負けちゃったか」
少女は悲しそうにそう呟いた。
「...悪いがその姿でも容赦はしないぞ」
か弱そうな少女にしか見えないが、そう言った相手がめっちゃ強い事も俺は経験済みだ。
と言うか目の前の少女の姿はどこかで見たことがあるような...?
記憶が大量に戻ってきているせいで少し思い出すのに時間がかかりそうだが、今はそんなことに思考を裂く余裕はない。
「行くぞ!」
俺たちはそれぞれの強力な必殺技を使用する!
それぞれが星々を砕くほどの破壊力を生み出す威力を誇る必殺技なので奴は恐らく完全に消滅してしまうだろう。
そう思っていると...。
「...もうちょっとだけ話させてよ」
そう呟きながら片手を振るうと俺たちの攻撃が掻き消されてしまった。
「...だと思ったよ。そう簡単にはおわらないよな」
そう呟いた俺の言葉と共に奴は俺たちと戦闘を始めるのだった。




