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異次元の狭間へのゲート
「...佐藤」
「なんだ?」
俺は佐藤にこう呟いた。
「アルシェが今そこにいるぞ。最後挨拶をした方がいいんじゃないか?」
と呟く俺に彼(彼女)はこう答えた。
「はんっ。問題ないね。俺は生きて帰ってくるからな!」
強気な彼の反応を見ているとこちらも少し表情が和らいだ。
「...そうか」
「皆、もういいか? 僕が異次元の狭間へのゲートを開く。そこに行けば調停者が待ち構えている筈だ。作戦は伝えた通り。後は各自の判断で動いて奴を叩く」
「ああ」
「OKだ」
「ええ」
「頑張りましょう! 私たち勇者の底力を調停者に見せつけてやります!!!」
蜜香のかけ声で皆の表情に少しだけ明るさが戻った。
(全く...。蜜香。お前はやっぱりこう言う時に必要な人材だよ...)
俺は内心で彼女を褒めながら、石川の開いたゲートの中に足を踏み入れるのだった。




