【バトルドール】の大会③
俺は態度の悪い【バトルドール】所持者を圧倒的な力の前にねじ伏せた。
やはり圧倒的な力の前には多少の小細工など意味をなさないのだとよく分かった。
戦略と言うのは最低限の戦力が用意できて初めて意味を成すものだと定義される意味が分かるだろう。
「優勝は『アイカ』と言う名前の【バトルドール】です! では優勝商品をお渡ししますね」
優勝商品を手に入れた俺はマナーの悪い奴らをぶっ飛ばせて満足していたのだが...。
「では優勝者のプレイヤーネームを教えてくれますか?」
なんて言われたので俺は「和希だ」と答えた。
「和希...えっ!? もしかして『ボードゲーマーズ』の高坂和希さんですか!?」
と店員さんに言われて会場が盛り上がった。
「あ...ああそうだが」
「きゃー! 私ファンなんですよ! サインください!」
「おいおい! 『ボードゲーマーズ』の高坂和希って!」
「ああ! 【東京決戦】やこの前の【4天龍】を倒したって言う人だ!」
(【4天龍】の時の被害も凄かったし、【東京決戦】は最近の出来事だからか覚えている奴が多いな)
「分かった分かった、サインくらい書いてやるから並べって」
俺はそう呟くと次々にサインを書いていくのだった。




