俺の家
俺の家に到着すると全員をカードから解放した。
リィカは玄関で宙ぶらりんとなり、アル子は部屋の中のソファに座る。
フワンはキッチンの横にあるちょうど良い窓際に陣取り各々くつろぎ始める。
「へぇ〜! ここが和希の家か!? めっちゃ豪華じゃん!」
「...豪華か?」
いや、まあミルティ達の家と比較したらそりゃ豪華だけどさぁ。
比較対象が流石におかしくないか? 子供2人で作った家と重機を使った現代建築の家をだぞ?
「すげぇ! めっちゃ柔らかい椅子がある!!!」
とか言いながらソファで飛び跳ねているのを見て思わず「あっ!」と声を出した。
(あいつらの足、ずっと沼にいたせいで泥だらけじゃねぇか!!!)
そう思った俺は妹に2人を風呂に連れて行くよう指示をした。
「なんだ真菜?」
「ミルティちゃん。体洗いに行こっ」
「毛づくろいか? まあいいぞ!」
その場で始めようとしたのを全力で止める妹。
「ほらっ! ここは兄ちゃんが見ているからさ! ちゃんとお風呂場にいこうね〜」
そう言うと他の魔物達も一斉に風呂場に向かう。
(...流石に小さい奴らでも5匹同時に入ったらお風呂場狭そうだな)
そう思っていたのだが、しばらくすると楽しそうな声が聞こえてきた。
「なんだ!? あったかい水!?」
「ふふっ驚いた? 今から綺麗に洗ってあげるからね」
「なんだこの泡!? いい匂いがする!!!」
「この泡....気持ちいいねぇ。ミルティお姉ちゃん」
なんかこいつらのこの声を聞くのちょっといいよな...。
などと思いながらスマホで情報収集を行うのだった。




