金と欲望の国③
その後もしっかりと金と欲望の国で遊び尽くした俺たちは遊び疲れてしまった。
「はぁ...楽しかった!」
「本当だな。こんなに遊んだのは本当に久しぶりだ」
特に結美と遊ぶのはとても楽しい。
なぜかはわからないけれど多分相性がいいのだと思う。
こう言いたくはないが、少しヤンデレな部分を加味しても俺と彼女の中はとても良好だと言えるだろう。
ヤンデレと言うことはある意味一途な女の子とも取れるしな。
他の男のアプローチには一度もなびいた事のない彼女の芯の強さは俺も憧れるところがある。
たとえ二階堂クラスのイケメンかつ権力者に言い寄られてもそれを振り切って俺を選んでくれる彼女の芯の強さは確実に本物だ。
そこに嘘偽りはないだろう。
そうでなければ彼女くらいの人物が俺の側にずっといてくれるはずがないからな。
俺と結美は最後に夕食を楽しみながら打ち上がる花火を眺める。
「カズ君」
「なんだ?」
「今日はありがとう! とっても楽しかった!」
「ああ、俺も楽しかったさ」
「ふふっ」
「ふんっ...」
俺は鼻で笑いながらも表情はとても明るかったと思う。
ある意味人生の中で1番充実していたかもな。
やるじゃねぇか金と欲望の国! と褒めてやりたい。
やはり高額ではあるがデートスポットとしては最強なのかもしれないと今回の件で思ってしまう俺なのだった。




