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EX【破壊の超越者】⑬

 俺は奴の破壊力に押し負けてダメージを負う。


「ぐはっ!!!」


 大きな声を上げながら合体が解除されるだけのダメージが全身を駆け巡る!


 ズキン! ズキン! と魔力による火傷の傷が何度もジュクジュクと痛み続けていた。


(全身がいてぇ...)


 ミルティとラセルとでダメージを3等分にしているとは言え、これほどのダメージを受けるとは思わなかった。


(すぐに立ち上がって体勢を立て直さないと...!)


 そう思っていてもなかなか立ち上がれない。


 どうやらさっきの一撃で俺の足にガタが来ているようだった。


 まあ、そりゃそうだ。


 東京都にあるここいら一帯が全て吹っ飛ぶくらいの威力で殴りあったのだから足くらい骨折していてもおかしくないだろう。


 ましてやその破壊力に押し負けて置いてまだ生きているだけでも儲け物だ。


 奴からの追撃を恐れた俺は残り少ない魔力を攻撃に回そうと構える。


 しかし、なかなか一香の奴は攻撃をしてこない。


 不思議に思っていると、彼女が跪き口から血を吐いているのが見えた。


(...流石にあちらにも相当な負荷がかかっていたようだな。ならばまだ勝機はある)


 そう思っている俺に彼女は「まだ負けてない。私はにぃの自慢の妹だから...! 結果を出さなくちゃ...! 結果を出さなくちゃ私達は二階堂家に生まれた意味がない! 病弱でも! 体が弱くても! 私達は生まれた時から勝者になる宿命があるんだ! そんな私とにぃがこんな奴らに負けていい訳がない! お願い! にぃ! 私にもうちょいっとだけ力を貸して!!!」などと叫び出していた。


 覚悟を決めた少女の瞳がメラメラと燃えているのがよく分かる。


(もう少し喋っていてくれよ! こちらも召喚には時間がかかるんだ!)


 焦る俺に彼女は最後の一振りを振りかざすのだった。




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