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決別③

「...はっ!?」


 奴は私の一撃が届く瞬間に体を捻ったがもう遅い。


 流石に心臓をひと突きにはできかったが、充分な外傷を与える事に成功した。


「ぐぅ!? ぐ...!」


 背中に深く突き刺さった短剣からできた傷口からどろりと血が垂れ落ちている。


 見た感じ的にもダメージは大きいだろう。


 私は追撃とばかりに他の短剣を装備して奴に飛びかかった瞬間だった。


「待て! ()()!!!」


 奴が初めて私の名前を呼んだので思わず動きが止まる。


「...」


「まあ待て、真菜よ。父さんの話を聞いてくれ」



 突然塩らしくなった目の前の肉親を見ていると僅かな情が出てしまう。


 しかし、目の前の男は私のお兄ちゃんを殺そうとしていたし、実際にお兄ちゃんのお父さんは目の前の男に殺されているのだ。


 躊躇することなど今更ないだろうに、私の体は一瞬だけ迷ってしまった。


 その隙を見た奴はすぐさまこの部屋から出て行く。


「俺が逃げる時間を稼ぎやがれ!」


 そう叫んだ瞬間に蜜香お姉ちゃんが私の前に立ち塞がってのだが...。


「うん...大丈夫だよ蜜香お姉ちゃん。私の父さんは時期に死ぬから...」


 私がそう呟いた瞬間に奥の扉から男の悲鳴が聞こえてきた。


 そう、先程の短剣には致死性の猛毒がたっぷりと塗られていたのだ。


 いくら【超越者】と言えどもあれだけの猛毒を体の中に注ぎ込まれてしまえばその命は尽きるだろう。


 すると蜜香お姉ちゃんも奴の魔の手から解放され、その場に倒れ込む。


「...やったよ和希兄ちゃん」


 私はそう呟きながらも、自分が生みの親殺しの業を背負ったのだと実感するのでした。


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