481/1160
【龍の盟約】②
「お前の...夫? 【龍の盟約】? と言うかお前は男だろ!?」
どっからどう見てもアピスの見た目はカッコいいショタである。
それなのに俺の事を夫にするなどと言っているのは流石に頭沸いていると思う。
しかし、現実は小説より奇であった。
「我は♀だぞ?」
「...はい?」
そう言われたのでもう一度彼の姿を見てみたが...。
やはりどこからどう見ても男の子である。
「アピス」
「うん? なんだ人間よ」
「お前嘘ついてるだろ?」
「はあ?」
「お前は男だろ?」
「いや、我は♀なんだが...」
「声も男じゃん」
俺の問いに彼はこう答える。
「ああ、これか? 女声だと全く威厳がなくてな。んん...ほらな」
ほらな。
たった3文字の声質だけで彼が女の子である事を理解してしまった。
(ウッソだろ! おい! この声どっからどう聞いても女の子じゃねぇか!)
まさかの真実に俺はガチで硬直してしまっているのだった。




