VS【風龍】②
魔法兵10人分の魔力が一箇所に集まり【集団魔法】へと進化する。
「食らえ!!!」
俺の号令と共に極太の雷が奴に直撃した!!!!
「ギャァァァァ!!!」
ドラゴン特有の甲高い声を上げた奴はヨロヨロと立ち上がる。
「大分効いているが流石に2発目を撃つのはMP的に厳しいか...」
魔法兵とは言え、ついさっき現界した幽体だからな。
さっきの防衛戦に今回の集団魔法で流石にMPがつきそうだ。
「弓兵! 放て!!!」
一斉射撃により奴の命をさらに削る! 削る!!!
怯んでる隙に少しで追撃を加えておきたい。
デバフをさらにかけて拘束で翼を縛りあげる!
(これで飛べない筈だ!)
「今だ! 全軍でかかれ!!!」
全軍突撃を言い渡す。
超重装兵が大きな大剣で鱗を剥ぎ、双剣士達が傷を増やす。
槍兵が鱗のなくなった部分を的確に突き続け、暗殺者達はウィークポイントを毒針で刺し続けている。
まさに数の暴力だろう。
地に落としてさえ仕舞えば完全にこっちのもんだ。
しかし、流石ドラゴンだな。
これだけやってもまだ死ぬ気配はない。
生命力はやはり高い。
このままやっても時間がかかりそうだなと思っていると...!
「ギャァァァァ!!!!」
なんだ!? 明らかに今【風龍】の魔力が跳ね上がった!
俺が少し焦っていると、【風龍】は俺の鎖を無理やり引きちぎりどこかへ飛び去るのだった。




