荷物置き
俺と結美が向かった部屋はまさしく恋人用の部屋のようだった。
ベッドは大きな2つ1組のダブルベッドが一つあるだけだし、お風呂場はスケスケの透明な板で仕切られているだけなので丸見えになってしまう危険性が高い! と言うか物理的にそうなってしまう!
「カ〜ズ君♡ 今日はこの部屋で2人の愛を育んで行こうね〜♡」
などと話しているが俺は正直こう心の中で思った。
(...チェンジで)
一応連れて来られる前に蜜香に助け舟を求めたのだが、彼女は余計な気をつかせてこう言い出したのだ。
〜ちょっと前〜
「蜜香」
「はい?」
「代わってくれ」
女の子同士なら間違いはないと思っていたのだが、彼女はこう返してきた。
「高坂さんと愛川さんがそう言う仲なのは知ってますよ。以前愛川さんから聞きましたし応援してます! なので恥ずかしがらずに楽しんできてくださいね!」
(...蜜香じゃ話にならないな)
「母さん、部屋を代わってくれ」
「あらあら、和希。こういう時は結美ちゃんのアプローチを受けなさい。せっかく和希を楽しませようとしているのだから何も問題ないじゃない」
なんて言われてしまったが、一応断っておく。
「いや、俺も一応健全な男子だからさ。もしも間違いが起きたりなんかしら不味くないか?」
その言葉に母さんはこう答えてくる。
「いいえ。結美ちゃんと間違いを起こすのならなにも問題ないじゃない。もしもそうなったとしてもお母さんな怒らないわよ。張り切ってやりなさい」
(...おいっ!)
思わず心の中で叫んでしまったが、そんなこんなで結美と同室になってしまったのだった。




