結美とデート⑥
昼食を終えた俺たちはゲームセンターにプリクラを撮りに行った。
「なぁ、こういうのってスマホの写真じゃだめなのか?」
と俺が答えると彼女は首を横に振る。
「うん! 私はカズ君とプリクラを撮りにきたかったの!」
そう言いながらプリクラを撮りに入る俺たち。
「カズ君! こうやって手で一緒に♡を作って!」
「へいへい」
俺は彼女の言われるがままに♡を作る。
「じゃあ撮るよ!」
彼女と一緒に出来上がった写真を見ると加工が凄くて別人のように見えた。
(うげ!? プリクラってこんなに加工が入るのか!? これもう本人でも本人だと分からないレベルだろ!)
そう思うほどの劇的変化があったのだ。
(こりゃあ結美もこっちで撮りたいっていう訳だな)
明らかに結美の美人度も高くなっている。
しかも俺と一緒に手で♡を作っている写真の上には【永遠の誓い】などと書かれていた。
(いや、ちょっと遊びに寄っただけだから!)
と言いたいが、彼女にとっては本気だったのだろう。
その後も何度か取り直して彼女の満足いくまで試行錯誤した。
この間約30分。
最終的にお気に召したのが撮れたようで良かったが、正直疲れたな...。
「うんうん! よく撮れてるね! これもカズ君との思い出だし大切にするね!」
「ああ、それは良かったな」
なんかもうそろそろ帰りたくなってきたが、次に向かう場所は俺も多少は興味のある場所なのだった。




